目次
お風呂の蓋っていらない?
お風呂の蓋って、一見、なくても問題なさそうに見えますよね。「捨ててもいいのでは…?」と断捨離したくなることもありますが、捨ててから後悔して再度購入する羽目にならないか、少し不安です。
そこで今回は、「お風呂の蓋の必要性」を調査。断捨離してしまうことで想定されるメリット&デメリットを確認しながら、本当に捨てても良いのか、じっくり考えてみましょう。
【子育て家庭にアンケート】お風呂の蓋、ホントにいる?
何人暮らしか、湯舟はどのくらいの頻度でお湯を変えるか、残り湯を洗濯に使うか……などなど、ご家庭ごとに、蓋の要不要は異なるかもしれません。
この章ではまず、子育て家庭における「お風呂の蓋」事情をリサーチ。HugKum読者のご家庭を対象に「お風呂の蓋は必要か・不要か」をアンケートで聞いてみました。
Q.お風呂の蓋はいる? いらない?
アンケートの回答としては、最も多かったのが「必要(60.3%)」。次が「無くても困らない(23.2%)」、そして「不要(16.5%)」がつづく結果に。必要派が過半数を超える一方で、「いらないのではないか」と考える方も決して少なくないことがわかりますね。
さらに、回答に添えられた「必要派」の理由としては、「お湯の保温」「浴室内のカビ防止」に必要、といったものが多く見受けられ、「なくても困らない派」&「不要派」の理由としては、「そもそもお湯を溜めない」「蓋があると掃除が大変」といったものが目立ちました。
以下では、みなさんからのコメントを引用の上、ご紹介します。
必要
無くても困らない
「家族一斉に入浴し、すぐに風呂掃除するから」(40代・神奈川県・子ども1人)
不要
お風呂の蓋の必要性とは?
ご家庭によっては「いらない」との声も多いお風呂の蓋。では、そもそもお風呂の蓋とは何のためにあるのでしょうか? お風呂の蓋の必要性や存在意義を、確認してみましょう。
お湯が冷めるのを防ぐ
お風呂の蓋の存在意義として一番に考えられるのが、「お湯が冷めるのを防ぐ」ことではないでしょうか。家族それぞれが時間差で入浴する場合は、たとえ後から「追い焚き」をするにしても、できるだけ保温をして、温め直しにかかるガスや時間を節約したいもの。そんなご家庭では、お風呂の蓋は欠かせないアイテムです。
石鹸の泡などが湯舟に入るのを防ぐ
また、蓋を閉めさえすれば、身体や髪を洗ったときの石鹸の泡が湯舟に飛び散ることも防げます。そのままお湯を捨ててしまうのであれば問題ありませんが、次に入る人がいる場合は配慮してあげたいですよね。
浴室にカビが生えるのを防ぐ
浴槽の蓋裏は、水蒸気が結露してびしょびしょになりがち。ですが、蓋がない状態で長時間お湯を放置しておくと、この水蒸気が浴室に放たれてしまいます。すると、それが浴室内全体のカビの発生の原因に。洗濯用水や緊急時の備えにお風呂の残り湯を常に溜めておくご家庭や、毎日はお湯を変えない派のご家庭では、お風呂は蓋を閉めて、蒸気が放たれるのを防ぐことをおすすめします。
小さい子どもやペットの事故を防ぐ
また、小さいお子さんやペットがいるご家庭でも、蓋の必要性を感じる場合が多いようです。思わぬ事故を防ぐためにも、お風呂の蓋はできれば閉めておきたいですね。
お風呂の蓋を断捨離するメリット
反対に、お風呂の蓋がなければどのようなメリットがあるのでしょうか。お風呂の蓋を断捨離した場合に想定されるメリットをお伝えします。
浴室がスッキリする
大きくかさばるお風呂の蓋は、入浴中に邪魔になる場合もあるのではないでしょうか。特に、子どもたちと大人数で入る場合、浴室によっては蓋の置き場に困ることも…。そんなとき、蓋がなければスッキリとしますよね。
掃除が楽になる
お風呂の蓋には「浴室にカビが発生するのを防いでくれる代わりに、それ自体にカビが発生しやすい…」なんてデメリットもありますよね。断捨離してしまえば、とりあえずはお風呂の蓋の面倒な掃除をなくすことができます。ただし、その場合は浴室のカビを防ぐために、基本的には毎晩お湯を捨てましょう。
かえってガス代が節約できる?
また、「蓋がない=湯舟がどんどん冷めていくもの」と家族が認識しておけば、家族それぞれの入浴の間隔が狭まり、かえってガス代が節約できるかもしれません。家族のお風呂ローテーションがスムーズになるきっかけになればいいですよね。
お風呂の蓋を断捨離するデメリット
では、お風呂の蓋を断捨離した場合、想定されるデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。捨ててから後悔しないように、あらかじめチェックしておきましょう。
次に入る人との間隔が空くほど、ガス代が高くなってしまう
先述したように、家族の入浴時間の間隔が狭まってくれればいいのですが、全員のお風呂のタイミングを常に合わせるのってなかなか難しいですよね。けれども、蓋がない状態で長時間放置すると、湯舟の温度はみるみるうちに下がってしまいます。その分追い焚きをするとなると、ガス代がかさんでしまうことに…。
カビが生えやすくなったり、湯舟に泡が入ったり…
お風呂の蓋を断捨離すると、当然のことながら、お風呂の蓋があることで得られていたメリットを手放すことにもなります。もしも蓋がない状態でお湯を溜めておくのであれば、浴室にカビが生えやすくなったり、髪や身体を洗う際には、泡が湯舟に入ってしまったり…といったデメリットが想定されます。
必要性を感じたときに再購入の費用がかかる
また、「やっぱり不便」と感じた際に、再度購入するとなると、改めて費用がかかってしまうこともデメリットとして挙げられます。すぐに処分してしまわずに、まずはどこかに片付けて、蓋がない状況を試してみるのもいいかもしれませんね。
【カビ対策】面倒な蓋の掃除は、日々ちょっとずつ…の工夫でラクに!
「お風呂にはやっぱり蓋が必要だけれど、掃除はどうしてもめんどくさい…」と感じている方のために、ここでは蓋の掃除を少し簡単にするコツをお伝えします。ほんの少しの工夫によって、ぐんと楽になるので、ぜひ試してみてくださいね。
高温のお湯で軽く蓋を洗う
カビが繁殖しやすい温度は25~28℃と言われます。反対に、生育できなくなる温度は40℃以上。入浴後は、40℃以上の熱めのシャワーを蓋にかけ、両面を洗い流すようにしましょう。
蓋の水分を拭き取る
その後も蓋に湿気が残ってしまうと、カビが発生する原因になります。タオルで拭き取って、できるだけ蓋の水分を取り除いておきましょう。
浴室を換気する
カビは高温多湿を好みます。浴室全体をなるべく乾燥させておくことも大切です。お風呂から出たら、浴室は換気扇を回し、ドアを開けて換気をするようにしましょう。
晴れた日にときどき天日干しをする
また、晴れた日にときどき天日干しをして乾燥させるのも効果的。消毒用のエタノールをスプレーして、カビや他の菌を根絶しておくのも◎です。
要・話し合い! 家庭内でも「必要派」「不要派」で意見が分かれることも
お風呂の蓋を捨てるメリット・デメリット、どちらを多く受けられるかは、ご家族の構成や状況によっても異なります。ご家庭内で「必要派」「不要派」で意見が分かれることもあるかもしれません。無くした際の状況をしっかり想定し、ご家族と話し合いの上、捨てるか・捨てないか、どちらが良いか見極めましょう。
構成・文/羽吹理美