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離乳食を作るのが大変!時短で乗り切ろう
生後5~6か月ごろになったらスタートする離乳食。赤ちゃんが食べてくれる姿を見るのはとっても幸せな気持ちになりますが、1回食が2回食になり、大人と同じ3回食になったらやはり、日々の離乳食づくりが大変になってきます。子育ては離乳食づくりだけではありませんので、少しでも離乳食づくりに時間をかけずにできるといいですね。
時期別 時短におすすめの食材
時短におすすめな食材と言えば?火が通りやすい食材や下処理の手順が少ないものではないでしょうか?各月齢ごとのおススメ食材を紹介します。
離乳食初期
じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ、かぶ、ほうれん草、ブロッコリー、豆腐など
離乳食中期
上記の食材プラス、納豆、豆乳、牛乳、プレーンヨーグルト、鶏ささみなど
離乳食後期
上記の食材プラス、ひじき、レンコン、きのこ類、鶏ひき肉など
離乳食完了期
上記の食材プラス、合いびき肉、豚ひき肉など
離乳食の時短テク1:まとめて作って「ストック」
多めに作り、1食分に分けて冷凍保存するのも、時短になります。おかゆと野菜それぞれのストックの基本をお話しします。
おかゆの冷凍ストックの基本
出来上がったおかゆをストックします。1食分の目安量を小分けできるフタのある容器におかゆを入れます。
リッチェル/わけわけフリージング
程よく柔らかいプラスチックで、角に丸みがあるので、冷凍したものをするんと取り出せると好評価。蓋もぴったり閉められるので、出汁などの汁物もこぼれる心配がありません。また、容量が違うケースでも、外枠は同じ大きさなので、冷凍庫に重ねて入れられるのもストレスフリーです。
野菜の冷凍ストックの基本
野菜は、湯がいて(煮て)軟らかくなったものを冷凍します。おかゆと同じく、1食分を小分けできる容器に入れるのですが、1種類ずつ入れてもいいし2~3品まとめて湯がいた(煮た)ものを入れてももちろんOKです。
おかゆも野菜にも共通することは、解凍するときは、常温で解凍するのではなく、鍋で再加熱して中心まで火を通すことです。
離乳食の時短テク2:「ながら」と「ついで」に作ろう!
大人のごはんを作り「ながら」と大人のごはんを作る「ついで」には、私が最もおススメする、離乳食の時短テクです。
(例1)炊飯器でご飯を炊くついでに野菜を蒸す
実は、炊飯器は、お米を炊くだけのものではありません。大人のごはんを普段と同じように炊くときに、耐熱器に入れた野菜を一緒に入れて炊くだけで、1品離乳食レシピが出来上がります。耐熱器以外にも、お茶の葉を入れるお茶パックに野菜を入れてもOKです。炊飯器の大きさにもよりますが、小さめの耐熱器だったら3つほど入れることができるので、一気に3品作ることも可能です。
(例2)大人の味噌汁を作りながら離乳食を用意
大人のごはんを作りながら離乳食を作ることを「取り分け離乳食」と言います。取り分け離乳食の手順は
1.だしで、大人の味噌汁の材料の中で、赤ちゃんが食べられる食材を軟らかくなるまで煮る
2.1から離乳食分の野菜と煮汁を取り分ける
3.1に、残りの食材があれば入れ、味噌で味を調える
4.2を離乳食の時期の大きさに切り、小鍋に入れた煮汁とともに再加熱する
離乳食の時短テク3:電子レンジを使いこなそう
おかゆもレンジにお任せ
おかゆを電子レンジで炊きたい場合は、耐熱の器とお米があればできます。離乳食専用のカップを使ってもいいでしょう。耐熱の器にほぐしたご飯を入れ、既定の水を入れてラップをかけます。600wのレンジで5~6分加熱してラップをしたまま5分蒸らしましょう。
野菜をゆでる
電子レンジで野菜を茹でる場合、大きめに切った野菜を耐熱の器に入れラップをかけてから電子レンジで加熱します。600wのレンジで4~5分加熱してやわらかさを確認し、もう少し加熱したい場合な1分ごと加熱して、野菜の様子を確かめましょう。
炒め調理も簡単
電子レンジで炒め物もできます。切った野菜と油を耐熱皿に入れラップをかけて、600wのレンジで4~5分加熱します。いったん取り出し混ぜやわらかさを確認し、固ければ再度加熱します。炒め物に関してはフライパンの方が早くに炒められる場合もありますが、コンロを使わず電子レンジに任せることができる点で、とっても簡単です。
食材を煮る
耐熱器にだしと切った食材を入れてラップをして600wのレンジで4~5分加熱します。もし、軟らかさが足りない場合は再度加熱します。加熱のムラができないように、食材の大きさは均一にするのもコツの一つです。
麺類の調理も
麺類をレンジで調理する場合、うどんやそうめんなどは先にたっぷりのお湯の入った鍋で下茹でして塩分を取り除いてからです。下茹でした麺を月齢に合わせて切り、だしとともに耐熱器に入れラップをかけ、600wのレンジで2~3分加熱します。この時、野菜など他の具材を加えてもいいでしょう。
電子レンジでの調理は、気づいたら吹きこぼれていて、水分がなくなっていた!なんてこともあるので、時々様子を見ながら調理しましょう。
離乳食の時短テク4:便利グッズを使ってみよう
ハンドブレンダー
離乳食初期や中期など、離乳食の形状がペースト状に近い時期は、ハンドブレンダーを使ってみるのも時短になります。器に湯がいた(煮た)食材を入れ、ハンドブレンダーでつぶしていきます。水分が足りない時は、少しずつ煮汁を足しながら使ってみましょう。
ブラウンのハンドブレンダー
離乳食を作る作業で大変な”すりつぶし”などが簡単にできるハンドブレンダー。離乳食完了後もスープ作りや泡だてにも使え、汎用性の高さが人気でした。
電子レンジおかゆクッカー
電子レンジでおかゆが作れます。ベビー用品で販売されている、おかゆづくり専用のものを使用します。使い方はメーカーの説明書を読んでください。一般的に多いのは、専用のカップにご飯を入れ、既定の水を入れて電子レンジで加熱します。
電子レンジ用おかゆクッカー E – リッチェル
炊いたごはんからおかゆが作れる、リッチェルのおかゆクッカーです。電子レンジで、一食分のおかゆを手軽に作ることができます。
本体の内側と外側には、便利な水量メモリが付いています。さらに泡受けが付いているので、ねばりけのある泡を受け止め、ふきこぼれを防げます。計量と調理を手間なく行いたいパパママにおすすめです。
圧力鍋
圧力なべがおうちにある場合は、圧力鍋でもおかゆを炊くことができます。圧力鍋だと圧がかかってから10~15分程度加圧して10分置くとおかゆができます。
ヘイワ アルミ圧力鍋 PC-28A
初心者におススメ。おもり式の圧力鍋です。材質がアルミ製なのでIHは使用できませんが、圧力鍋初心者の方には使いやすいということで、私が初めてかった圧力鍋です。容量も2.8ℓなので離乳食調理に使いやすい大きさです。
時期別おすすめの離乳食時短レシピ
色々な時短テクを紹介してきましたが、私がおススメの離乳食の時短テク2:「ながら」と「ついで」に作ろう!を中心に、調理の工夫で時短になるメニューを紹介します。
離乳食初期レシピ 野菜と豆腐のまとめ煮
「1品ずつ煮て裏ごしして」はなかなか大変なもの。時間のない時は、一緒に煮て一緒に裏ごししてしまいましょう。
材料
にんじん 10g
じゃがいも 5g
豆腐 15g
昆布だし 150ml
作り方
1.にんじんとじゃがいもは皮をむいて1㎝厚さに切る
2.昆布だしに1を入れ10分煮る。豆腐を加えて更に3分煮る
3.豆腐→にんじん、じゃがいもの順に裏ごしする
離乳食中期レシピ 鮭のおろし煮
煮えにくい根菜は、生の状態ですりおろしてもOK!
材料
生鮭 10g
大根 15g
かつお昆布だし 100ml
作り方
1.生鮭は皮と骨を取り除く。大根は皮をむいて目の細かいおろし金ですりおろす。
2.かつお昆布だしに生鮭を入れ煮る。火が通ったら取り出して細かくほぐす。
3.2と大根おろしを鍋に戻して、大根に火が通るまで弱火で煮こむ
離乳食後期レシピ 大人のお味噌汁のついでにさつまいもとかぼちゃの味噌汁
大人も一緒に食べられる、赤ちゃんが好きな甘いお野菜のお味噌汁を作ります。
材料
さつまいも 50~100g
かぼちゃ 50~100g
にんじん 50~100g
万能ねぎ 少々
かつお昆布だし 500ml
味噌 小さじ1~2
(離乳食分取り分け量)
さつまいも 10g
かぼちゃ 10g
にんじん 10g
味噌 0.5ml
作り方
1.さつまいもは皮をむいていちょう切りして水につける。かぼちゃはワタと種を取りいちょう切り。にんじんは皮をむいていちょう切りする。万能ねぎは小口切りする。
2.かつお昆布だしにを入れ沸騰したら弱火でやわらかくなるまで煮る。
3.離乳食用に煮汁100mlと野菜を取り分ける
4.2に万能ねぎを加え、味噌を入れ味をつける
(離乳食)
1.大人の作り方3の野菜を5㎜に切る。かぼちゃは皮を取り除いてから切る。
2.煮汁に1を入れ90秒ほど加熱して、味噌を加える
離乳食完了期レシピ 炊飯器の中でささみと野菜丼
ご飯を炊くついでに、おかずが1品作れます
材料
ご飯(軟飯) 80g
鶏のささみ 15g
にんじん 10g
玉ねぎ 10g
かつお昆布だし 50ml
しょう油 0.5ml
作り方
1.鶏のささみは筋を取って1㎝角に切る。にんじんと玉ねぎは皮を取り、1㎝角に切る
2.背のある耐熱に1とかつお昆布だしを入れ、お米の入った炊飯器に入れスイッチオン
3.出来上がったら、しょう油を加えてご飯の上にのせる
時短調理も活用しながら、離乳食づくりをしてみてくださいね!
記事監修
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。