キャベツは季節によって特徴が違う
キャベツは季節ごとに味や食感が変わります。水分量なども異なるため、保存方法も変わります。それぞれの特徴をみていきましょう。
春キャベツ
3月から初夏にかけて獲れたものを春キャベツといいます。葉は柔らかく、巻きがゆるやかなのが特徴。みずみずしく甘味があるため、サラダや炒め物などに最適です。保存期間は他のキャベツに比べると短くなります。冷蔵保存して、早く使い切るのがおすすめです。
夏秋キャベツ
夏秋キャベツは7~10月に収穫されたものをいいます。葉は柔らかく、鮮やかな緑色。葉の巻きがしっかりしているのが特徴です。甘みが強く、水分量も多いため、生でも加熱料理に使っても美味しく食べることができるでしょう。
冬キャベツ
11~3月に獲れたものを冬キャベツ、または寒玉キャベツといいます。葉は肉厚で白っぽく、巻きがしっかりとしているのが特徴。煮込み料理など加熱する料理に向いています。
新鮮なキャベツを見分けるポイントは?
キャベツを選ぶ際に、なるべく新鮮なものを選びたいですよね。新鮮なキャベツ、おいしいキャベツを見分けるポイントをみていきましょう。
・葉にツヤがあり、みずみずしいもの
・葉の色が鮮やかな緑色のもの
・芯が白くきれいなもの
・芯が大きすぎないもの
・春キャベツは柔らかいもの
・冬キャベツは重みのあるもの
キャベツの保存期間はどのくらい?
キャベツの保存期間はキャベツの状態や保存方法によって異なります。常温保存、冷蔵保存、冷凍保存した場合のそれぞれの保存期間をみていきましょう。
常温保存
キャベツは低い温度を好む野菜です。常温での保存には適しません。しかし切っていない状態のキャベツは、冷暗所で保存すると3~4日、冬場であれば1週間は保存することができます。
冷蔵保存
キャベツを冷蔵保存する場合、丸ごとのキャベツか、切ったキャベツかによって保存期間が異なります。丸ごとキャベツを適切に冷蔵保存した場合、保存期間は約2週間。切ったキャベツは2~3日間です。切ったキャベツは切り口が空気に触れるため、保存期間が短くなります。
冷凍保存
切ったキャベツは冷凍保存も可能です。保存期間は約1か月間。長く保存しておきたい場合は、冷凍保存がおすすめです。また塩で揉んだり、茹でたりしたキャベツも冷凍保存することができます。
キャベツを長持ちさせる保存方法とは?
上記でキャベツの保存期間を説明しました、しかし、これは適切に保存した場合です。キャベツを長持ちさせる保存方法は、キャベツの状態によって変える必要があります。
丸ごとキャベツを長持ちさせる保存方法
【手順】
1、 丸ごとキャベツは、洗わずに芯をくり抜きます。
2、芯をくり抜いたところに、濡らしたキッチンペーパーを詰めます。
3、新聞紙で包み、ポリ袋に入れる。
4、野菜室で保存しましょう。
【ポイント】
キャベツは芯がついたままだと、葉の栄養が芯に奪われてしまいます。そのためキャベツを丸ごと保存する場合は、芯をくり抜いて保存するのが長持ちさせるポイントです。また、詰めたキッチンペーパーは2日ほどで交換するようにしましょう。
【使い方】
丸ごと保存したキャベツは、切らずに外側の葉から剥がすように使うと長持ちしやすいですよ。
切ったキャベツは乾燥を防いで冷蔵保存
【手順】
1、芯を切り落とします。
2、キャベツの切断面は、濡れたキッチンペーパーで覆います。
3、ポリ袋に入れ、軽く口を閉じて野菜室で保存します。
【ポイント】
切ったキャベツは切断面が空気に触れ、水分が抜けていきます。切断面の乾燥を防ぐことが保存のポイントです。また切ったキャベツは、洗って保存すると傷みの原因になります。洗わずに保存しましょう。
【使い方】
切ったキャベツは傷みやすいため、なるべく早く使い切りましょう。
千切りキャベツは冷凍保存がおすすめ
【手順】
1、千切りにしたキャベツを塩でもみします。
2、キャベツがしんなりしたら、水で洗い流します。
3、キッチンペーパーなどでしっかり水を切りましょう。
4、フリーザーバッグに入れて冷凍庫で保存します。
【ポイント】
フリーザーバッグに入れる際は、なるべく平らになるように入れ、空気を抜いて保存するのがポイントです。
【使い方】
冷凍保存した千切りキャベツを加熱調理に使う場合、そのまま調理に使うことができます。コールスローなど、生で食べる場合は、前日に冷蔵庫に移して冷蔵解凍しましょう。冷凍したキャベツはシャキシャキ感が落ちるため、生で食べるよりも炒めたりスープに入れて食べるのがおすすめです。
茹でたキャベツも冷凍保存が可能
【手順】
1、キャベツを使いやすい大きさに切る。
2、熱湯で10秒間ほどサッと茹で、水気をしっかり切ります。
3、使いやすい量に小分けし、ラップで包みます。
4、さらにフリーザーバックに入れ、空気を抜いて冷凍保存しましょう。
【ポイント】
茹でたキャベツは、使いやすい量に小分けして保存するのがポイントです。なるべく薄くして、ラップで包んで保存します。
【使い方】
茹でて冷凍したキャベツは、そのまま加熱するか、軽く茹でると解凍することができます。茹でたキャベツは水分が多く含まれるため、炒め物には不向き。おひたしや汁物に使うのがおすすめです。
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キャベツの保存レシピ
塩とキャベツだけで作る保存食、ザワークラウトの紹介です。ザワークラウトとはキャベツを発酵させたもの。ドイツの保存食品です。酸味があり、あっさりとした味わいで、肉やソーセージなどの付け合わせとして使われます。
簡単ザワークラウトの作り方
【材料】
- キャベツ… 1/2個
- 塩… キャベツの重さの2%
【用意するもの】
- ボウル
- 保存容器
- すりこぎ棒
【下ごしらえ】
・外側の葉は軽く洗い、捨てずにとっておいてください。
・保存容器は煮沸消毒しておきます。
【作り方】
1、キャベツを細く切ります。
2、ボウルに切ったキャベツ、塩を入れます。
3、キャベツから水分が出てくるまでよく揉み込みましょう。
4、水分が出てきたら、水分ごと保存容器にキャベツを入れていきます。
5、すりこぎ棒を使って、強く押し込みます。
6、最後に、おいておいた外側の葉で空気に触れないように覆います。
7、保存容器の蓋をし、常温で4日~1週間保存して完成です。
完成後は冷蔵保存してください。保存期間は1~3か月間です。
キャベツは適切に保存すれば長持ちする
キャベツの状態によって保存方法を変えることで、鮮度をキープしたまま長持ちさせることができます。
なかなか丸々1個は使い切れないキャベツ。安売りしていても丸ごと買うのを躊躇してしましますよね。しかし、様々な方法で長く保存できることがわかりました。すぐに食べないものは、用途別に保存してみてはいかがでしょうか。その後の調理にもとっても便利ですよ。
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)