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岩手の自然と景色~絶景スポットと自然の宝庫
岩手には、自然豊かなスポットがたくさんあります。ここでは、岩手の自然と絶景スポットの有名な場所を紹介します。
平泉の寺院一帯
平泉市には世界遺産があります。それは中尊寺、毛越寺、無量光院跡、観自在王院跡、金鶏山を中心とした周辺一帯です。この一帯は、仏教の浄土思想を表現しているといわれています。
中尊寺の金色堂には、阿弥陀如来像など計33体もの金色の仏像が安置され、あらゆるところが金箔で覆われています。また建物には、漆や象牙、夜光貝を用いた螺鈿細工などの装飾が施されていて、一見の価値があります。
浄土ヶ浜
「浄土ヶ浜(じょうどがはま)」は、岩手県の三陸を代表する景勝地です。白い砂浜に青い海、白い流紋岩、緑の松が織りなす景色は絶景です。
また浄土ヶ浜内湾にある「八戸穴(はちのへあな)」は三陸海岸の「青の洞窟」という通称でも知られ、コバルトブルーの美しい海を見ることができます。
龍泉洞
「龍泉洞」は、日本屈指の鍾乳洞です。洞窟内の全長は現段階で4088mもあり、8つの地底湖も確認されています。
特徴は、地底湖の青さです。美しいブルーの湖水は「ドラゴンブルー」と呼ばれ、幻想的な雰囲気を醸し出しています。
八幡平ドラゴンアイ
「八幡平ドラゴンアイ」は、鏡沼の雪解けの様子がまるで龍の眼のように見えることから名づけられた自然現象です。
5月中旬から6月中旬の沼、空、天候といったさまざまな自然条件が一致したときだけに、秋田県と岩手県にまたがる八幡平の頂上付近で見ることができます。雪の白と、沼の青の美しい色のコントラストに、自然の神秘を感じることでしょう。
産業と特産品~岩手が誇る名産品
岩手には、いろいろな特産品や産業があります。どんなものがあるのか紹介していきましょう。
農産物
岩手では米作、園芸、畜産がさかんです。なかでもりんご、ブロイラー、ホップ、雑穀、りんどうなどで全国有数の産地となっています。りんどうの生産は全国で1位です。
岩手県産「いわてっこ」
発酵けいふん堆肥をふんだんに使用し、大切に育てたお米です。「あきたこまち」に匹敵するといわれ、さらっとしたねばりと甘みのある味わいが特徴の希少種いわてっこをぜひご賞味ください。
海産物
岩手では、サバ、マイワシ、ブリ、オキアミ、サンマなどがたくさん獲れます。なかでもオキアミ、アワビの漁獲量は全国1位です。サンマ、スケトウダラ、マダラ、ウニ、キンキの漁獲量は全国2位となっています。
岩手県産 活あわび
豊富な海藻で育った北三陸のあわびは身質が最高で、どんな料理にしても、力強い味わいを感じることができます。 高級食材である干鮑(かんぽう)の原料に使われることからも、品質が非常に高いことがうかがえ、国内のみならず、世界に通用する食材といっても過言ではありません。
産業
岩手では、農業や漁業のほかに林業もさかんです。豊富な針葉樹・広葉樹資源を活かし、木材を生産しています。また、木炭や生うるしの生産は全国一です。
ご当地グルメ~岩手の味覚を堪能しよう
海の幸も山の幸も豊富な岩手。それらを使ったご当地グルメをご紹介します。
海の幸
海の幸を使ったご当地グルメには、瓶ドン、大船渡さんまら〜めん、いちご煮などがあります。
瓶ドン(びんどん)は岩手県宮古市ご当地グルメで、牛乳瓶に詰められたウニなどの旬の海産物を、ホカホカのご飯にかけて食べるグルメです。
瓶ドン
岩手県沿岸で獲れた海産物を牛乳瓶に詰めた「瓶ドン」。瓶に詰まった“宮古の恵み“を、ご飯にまるごとかけるだけでゴージャスな海鮮丼ができあがります。
元祖いちご煮
いちご煮の由来は、アワビの煮汁の中にウニの卵巣がまるで野いちごのように見えるところから名づけられたものです。「いちご煮」缶詰は三陸海岸の伝統的な料理で、ウニとアワビを潮汁にしたてた磯の香り漂うお吸い物です。
山の幸
山の幸を使ったご当地グルメには、わんこそば、盛岡冷麺、盛岡じゃじゃ麺、ひっつみ、前沢牛、まめぶ、遠野ジンギスカンなどがあります。
まめぶは、くるみの入った小麦粉の団子。まめぶをだしのきいた醤油系の汁で、野菜や焼き豆腐などの具と一緒に煮込んだ料理はまめぶ汁です。
遠野ジンギスカンセット
遠野ジンギスカンの歴史は50年以上。北海道のジンギスカンとは違ったスタイルの遠野ジンギスカンです。お肉をタレに漬けた味付けではなく、焼いたお肉をタレにつけて食べる後付けが遠野ジンギスカンの基本スタイルです。ジューシーな極上のラムカタロース肉と秘伝のタレの絶妙な味わいが自慢です。
スイーツ
岩手の郷土菓子には、小麦粉と塩と水を混ぜて練った生地を丸い鋳型で焼いた「南部せんべい」や、ごまやくるみが入った蒸し菓子「がんづき」、米の粉を練った生地で砂糖味噌や黒砂糖を包んだ「花ひゅうず」などがあります。
南部せんべい
定番の胡麻、落花生のせんべいをはじめとして、いか、りんご、かぼちゃなどバラエティ豊かな9種類の南部せんべいを、たっぷり50枚詰め合せにしました。
岩手の銘菓やお土産
銘菓には、さいとう製菓「かもめの玉子」、菓匠 松栄堂「田むらの梅」、回進堂「岩谷堂羊羹」などがあります。
お菓子以外のお土産には、ぴょんぴょん舎「盛岡冷麺」、中村家「三陸海宝漬」、「Cava(サヴァ)缶」などが人気です。
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伝統と文化~岩手独自の文化活動
ここでは、岩手ならではの伝統や文化を紹介していきます。
チャグチャグ馬コ
チャグチャグ馬コは、岩手県滝沢市と盛岡市において毎年6月の第2土曜日に実施されるお祭りです。
華やかな装束で飾りつけた約100頭の馬が行進します。「チャグチャグ」というのは、馬につけた鈴の音を表しているのだそうです。
南部鉄器
「南部鉄器」は、炭素を多く含む銑鉄(せんてつ)を主な原料とした鉄器のことです。主に盛岡市と奥州市で製造されています。
鉄瓶が有名ですが、鉄鍋や風鈴などもあります。大切に扱えば何代にも渡って長く使えることから人気があり、現在では、世界中から注目されている日本の伝統工芸品のひとつです。
北限の海女
「北限の海女」とは、久慈市の小袖海岸で素潜りで漁をする海女さんたちの総称です。この小袖地区は海女による漁の北限であることから、そう呼ばれています。平成30年度に久慈市の無形民俗文化財に指定されました。
スポーツやアクティビティ
岩手では、さまざまなスポーツやアクティビティが楽しめます。冬と夏に分けてご紹介します。
冬のスポーツやアクティビティ
岩手の冬には、雪に関連するスポーツや、心も体も温めてくれるアクティビティがあります。
●スキー・スノーボード
岩手は「スキー王国」とも呼ばれるほど、スキー場がたくさんあります。主なスキー場には、粒が細かく水分が少ないアスピリンスノーを楽しめる「安比高原スキー場」、ライトアップで夜のスキーも堪能できる「夏油高原スキー場」、極上のパウダースノーを味わえる「岩手高原スノーパーク」などがあります。
●こたつ舟・こたつ列車
冬の岩手には、舟や列車にこたつが登場します。
猊鼻渓舟下りの「こたつ舟」は12月から2月の期間限定で運行され、雪景を満喫しながら、鍋や釜飯などを味わえます。
こたつ列車は、三陸鉄道線北リアス線にお目見えします。こたつで温もりながら三陸海岸の絶景を眺められます。
●小岩井ウィンターイルミネーション
雫石町にある小岩井農場で、毎年冬に開催されているのが「小岩井ウィンターイルミネーション」です。園内の至る所が色とりどりの電飾でライトアップされます。光のトンネルや、全長約50mもの「天の川ウォール」がきらめきます。
夏のスポーツやアクティビティ
岩手の夏のアクティビティをご紹介します。
●カヤック・カヌー
岩手では、海や川で水辺のアクティビティを楽しむことができます。カヤックやカヌーができる場所は、花巻スポーツランドや三陸海岸、遠野エリアなどです。
●乗馬
岩手には乗馬を楽しめる施設もたくさんあります。おすすめは、滝沢市にある「馬っこパーク・いわて」です。ここでは乗馬はもちろん、岩手が誇る国の無形重要民俗文化財『チャグチャグ馬コ』の騎乗や衣装を試せます。
●シュノーケリング
三陸海岸エリアでは、シュノーケリングを体験できます。海の中の風景をながめたり、三陸の魚介類を観察したりできます。
岩手出身の著名人・有名人
岩手県出身の著名人・有名人にはどんな人がいるのか見てみましょう。
大谷翔平
水沢市(現奥州市)出身。投打の二刀流選手として活躍しているプロ野球選手・大リーガーです。2023年には日本人MLB選手初の「アメリカン・リーグ ホームラン王」を獲得しました。
宮沢賢治
稗貫郡花巻川口町(現花巻市豊沢町)出身。詩人、童話作家、教師、科学者、宗教家など多彩な顔を持つ人物です。代表作に詩集『春と修羅』、童話『注文の多い料理店』『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』などがあります。
石川啄木
南岩手郡日戸村(現盛岡市)出身の歌人、詩人。代表作に詩集『あこがれ』、歌集『一握の砂』『悲しき玩具』があります。
原敬
盛岡市出身。政党政治の基礎を作った政治家です。大正7年に第19代総理大臣に就任、日本国初の爵位を持たない総理大臣であったため「平民宰相」と呼ばれました。
魅力あふれる岩手を感じよう!
岩手は自然、食、文化、アクティビティなど、様々な魅力を持つ地域です。気になる場所やグルメがあれば、実際に訪れてみることをおすすめします。新たな発見や感動が待っているかもしれません。ぜひ岩手に足を運んでみてくださいね。
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文・構成/HugKum編集部