「Merhaba（メルハバ）！」。ごはんで世界旅行、今回は、トルコ料理です。トルコ料理といえば、ケバブをイメージする人が多いと思いますが、そのほかにはどんな料理があるのか？ と聞かれて、いくつも答えられる人は、そう多くはないかもしれません。しかし、トルコ料理は、フランス料理、中華料理と並んで世界三大料理といわれています。
フランス料理や中華料理に比べると、トルコ料理はあまり馴染みがないかもしれません。実はトルコ料理は「日本人の口にとても合う」といわれているんです。
そんなトルコ料理とは、一体どんな料理なのか、自宅で作るトルコ料理のレシピなどを紹介していきたいと思います。まずは、トルコの基本知識からチェックしていきましょう。
世界有数の観光地「トルコ」
トルコの正式名称は「テュルキイェ（トルコ）共和国」といい、北は黒海、マルマラ海、西はエーゲ海、東は地中海に面しています。気球から見る絶景で知られるカッパドキアや、ブルーモスク、アヤソフィアなどをはじめ、トルコ国内には多くの世界遺産があり、世界有数の観光地です。
ちなみに、トルコといえば、「イスタンブール」という都市が有名ですよね。でも実は、トルコの首都は「アンカラ」なんです。
トルコはアジアとヨーロッパの架け橋
トルコの最大都市であるイスタンブールには、アジア大陸とヨーロッパ大陸の両方があり、トルコは「アジアとヨーロッパの架け橋」とも呼ばれています。そのためトルコは、昔より東西貿易の中心地として、さまざまな国の文化が混ざり合い、ヨーロッパともアジアともいえない、なんとも魅力的な文化を築いていったのです。
世界三大料理、トルコ料理の特徴は？
トルコ料理には宗教上の理由から使われないものがあったり、トルコの土地ならではの食材が使われています。その特徴をチェックしていきましょう。
豚肉は使わない
トルコ料理の特徴として、まずあげられるのは、豚肉を食べないということです。イスラム教を信仰する人が多いトルコでは、料理に豚肉は使いません。そのため、ケバブなどの肉料理には、鶏肉か羊肉がよく使われます。
またトルコは乾燥地帯が多く、昔からヤギや羊の遊牧が盛んに行なわれてきました。そのため、牛肉よりも、羊の肉のほうが食べられることが多いようです。
主食はパン
トルコの主食はパンです。街中には、焼きたてのパンがずらっと並ぶパン屋さんや、移動販売のパン屋さんを多く見かけます。
アジアの主食である米も食べられていますが、米はあくまでも「おかず」のような位置付けだそうです。
スパイスやハーブをよく使う
トルコでは、クミンやオレガノ、パプリカ、タイムやセージ、ミントなど、豊富なスパイスやハーブが売られていて、味付けのアクセントとして使われています。
ヨーグルトをよく使う
トルコのヨーグルトの消費量は世界1位。トルコでは、ヨーグルトはそのまま食べるだけでなく、肉料理や野菜にかけるソースなど、調味料としてもよく使われています。トルコの人にとって、ヨーグルトは欠かせない食材なんです。
トルコ料理にはどんなものがある？
トルコ料理の特徴を知ったところで、では、実際にどんな料理があるのか見ていきましょう。
ドネルケバブ
「ドネルケバブ」とは、垂直に立てた大きな串に、味付けした肉を刺して回転させながら焼いたものです。トルコの国民食ともいわれています。グリルされた肉をナイフで削ぎ、そのまま食べる場合もありますが、ピラフの上にのせて食べたり、ラップサンドにして食べられることが多いようです。
ちなみに、「ドネル」とは「回転する」という意味で、「ケバブ」は肉や野菜を焼いたものをいいます。
キョフテ
羊肉もしくは牛肉を挽いて、たまねぎやスパイスを入れ、俵形にして焼いたもの。スパイスが効いたハンバーグのような料理です。ラグビーボールのような形や、俵形にしたり、少し細長いものなど、さまざまな形のものがあります。
サバサンド
鉄板で焼いたサバと、レタス、たまねぎなどを、パンで挟んだもの。イスタンブール名物として知られています。イスタンブールの港町では、舟の屋台で焼きたてのサバを使ったサバサンドが売られていて、観光客からも人気のグルメです。「焼きサバとパン⁉︎」と思われるかもしれませんが、パンとサバはすごく合うんです。
自宅でトルコ料理を作ってみよう
トルコ料理ついて紹介してきましたが、ここからは実際に自宅でトルコ料理を作ってみませんか？ 家庭でも挑戦しやすい「イスタンブール名物サバサンド」「簡単チキンケバブ」の作り方を紹介していきます。
イスタンブール名物サバサンド
【材料】
・塩サバ… 1切れ
・バゲット… 1/4本
・レタス… 2～3枚
・たまねぎ… 薄くスライスしたものお好みの量
・トマト… お好みの量
・レモン汁… 適量
・塩… 適量
・オリーブオイル… 適量
【作り方】
1．レタスは洗って適当な大きさにちぎり、トマトは輪切りにし、スライスしたたまねぎは、水にさらしておきます。
2．オリーブオイルを入れたフライパンに、塩サバを皮目から入れ、中火～弱火で片面5～7分ずつ焼きます。
3．塩サバは焼けたら大きな骨は取り除いておきましょう。
4．バゲットに切れ込みを入れて開き、オリーブオイルを塗って、オーブントースターもしくはフライパンで温めます。
5．4にレタス、焼いた塩サバ、トマト、水気を切ったスライスたまねぎをのせ、上から塩、レモンを振りかけます。
6．パンで挟んだらイスタンブール名物サバサンドの完成です。
簡単チキンケバブの作り方
【材料（2～3人分）】
・鶏肉… 300g
・サラダ油… 適量
＜漬けダレ＞
・ヨーグルト… 大さじ1
・おろしにんにく… 小さじ1
・クミンパウダー… 小さじ1/2
・チリペッパー… 小さじ1/2
・塩コショウ… 少々
＜ソース＞
・トマトケチャップ… 大さじ1
・ヨーグルト… 大さじ1
・マヨネーズ… 大さじ１
・おろしにんにく… 小さじ1/2
・塩… 少々
【作り方】
1．鶏肉は食べやすい大きさにカットし、ビニール袋に＜漬けダレ＞の材料と一緒に入れ、よく揉み込んで冷蔵庫で1時間くらい寝かせておきます
2． ボウルに＜ソース＞の材料を入れ、よく混ぜ合わせておきます
3． フライパンにサラダ油を入れて、1のタレにつけておいた鶏肉を炒めます。
4．ソースをかけたら完成です。
アジアとヨーロッパの文化が混ざった魅力的なトルコ料理
トルコ料理について紹介してきました。トルコでは、沿岸の海鮮、山岳地帯で採れる野菜や肉など、食材が豊富であること、またアジアとヨーロッパの食文化がミックスされた、魅力的な料理がたくさんあります。
また、日本人の口にも合うといわれています。鶏肉やサバ、野菜類など、日本でも手に入れやすい食材で作ることができるので、ぜひ家庭でもトルコ料理を楽しんでみはいかがでしょうか。
こちらの記事もおすすめ
構成・文・写真（一部を除く）／松田慶子（京都メディアライン）