子育てママが正社員で働くには? 働くママのリアルな声&正社員でのお仕事と育児両立のコツ

日々、子育てに奮闘していると、「仕事なんてもうできないかも」「その上、正社員で働くなんて…」と自信を失くしてしまうこともありますよね。けれども現実には、夫婦共働きで、ママが正社員で働いているご家庭は珍しくありません。もちろん「ラク」なことではないかもしれませんが、ママ自身のキャリアの形成や家計の余裕を見通すならば、検討してみる価値はあるのでは。
子育てをしながら正社員として働けるかどうかお悩みの出産前〜育児中のママのために、今回は育児と正社員勤務を両立するコツをリサーチしてみました。

働くママの雇用形態をリサーチ! 正社員で働くメリットは?

以下では、産後、正社員としての社会復帰を考えているママや、今後正社員で働くことを視野に入れているママに向けて、アンケートに寄せられた先輩ママたちの事例や意見をご紹介。正社員で働くメリット・デメリットや、働くママの雇用形態の割合をおまとめの上、非正規雇用勤務のママたちからの意見も交えながら「正社員でのお仕事と子育てを両立するコツ」をお伝えしていきます。

正社員で働くメリット・デメリットは?

正社員で働くメリットとして挙げられるのは、まず一番に、固定制の給料や、勤務先によっては賞与がもらえることではないでしょうか。家計にぐっと余裕が生まれ、経済的な負担の軽減も期待できます。また、ママ自身のキャリアが構築できることも大きなメリットです。
その反面、正社員で働いていると、時間に自由がきかないというデメリットもあります。結果、お子さんと過ごす時間や家事をする時間が減ってしまうおそれも。

正社員で働くママの割合は?

そういったメリットやデメリットの両方が想定されるママの正社員勤務ですが、では、働くママの雇用形態の割合はどのようになっているのでしょうか? HugKumはアンケート調査してみました。

Q.正社員か正社員以外か、当てはまる雇用形態を選択してください。

 

アンケートでは、働くママの30.9%が「正社員(時短含む)」、65.5%が「正社員以外(契約・派遣・パートなど)」という結果に。多くが正社員以外ではありますが、正社員で働くママが全体の3割を占めています。

いつから正社員で働いている?

つづいて、雇用形態を「正社員」とお答えくださったママさんに、さらに質問。いつから正社員として働いているのでしょうか。

Q.いつから正社員で働いていますか?

1位が「出産前から」(67.6%)、2位には「子どもが1歳になってから」と「子どもが小学生になってから」(8.8%)が同票でランクイン。3位がこちらも同票で「子どもが6歳になってから」「子どもが2歳になってから」(5.9%)。
出産前から正社員として勤務していたママが圧倒的に多いようですが、お子さんの小学校入学後の6歳頃や、1歳〜2歳頃を区切りに就職したママも散見されました。

子育てしながら正社員は無理? 正社員以外で働くママの声

正社員で働くことには魅力的なメリットがある一方で、やっぱり気がかりなデメリットも付随するもの。さらに、パートや派遣など、正社員以外の雇用形態にもメリットはたくさんあるので、あえて非正規雇用で働くママさんもたくさんいます。
そんな、非正規雇用で働くママさんに、[正社員での就職をやめた]&[現在の働き方を選んだ]その理由を聞いてみました。

子育てとの両立や、時間の余裕のために時短勤務を希望した

正社員として働く上で、どうしても難点なのが「時間に余裕がなくなってしまう」こと。定められた勤務時間以外にも、残業や休日出勤が必要になることもありますよね。そのため、子育てと家事との両立や時間的余裕を見越して、「無理にフルタイムにはせずに、時短勤務やパートタイムで働いている」という回答が寄せられました。

「時間的に余裕が欲しいため」(40代・神奈川県・子ども2人)
「子育てと両立するためには正社員の労働時間では厳しいため。」(30代・愛知県・子ども2人)
「子育て、家事と両立させるため、短時間勤務にしている」(40代・東京都・子ども1人)

パートのほうが融通が利くため

また、「子どもの生活リズムやイベントに自分のスケジュールを合わせたい場合にも、パートのほうが融通が利くので」という声も。
働き方を比較的自由にカスタマイズできる点がパートタイム勤務の大きな魅力。お子さんが幼稚園・保育園や小学校に行っている間に仕事をし、お子さんの帰宅に合わせて退勤する、なんて働き方もできますよね。

「パートのほうが自由に休めるから」(40代・静岡県・子ども1人)
「平日に休みがほしいから。」(40代・東京都・子ども1人)
「子どもが幼稚園、小学生なので時間に融通が利く働き方の方がいいと思って」(40代・東京都・子ども3人)

扶養の範囲内で働くため

夫婦共働きでお互いに正社員で働くことには「パパの扶養から外れてしまう」という懸念点が付きもの。扶養控除が適用されなくなってしまうため、扶養の範囲内で働けるように、あえてパートタイム勤務でご自身の給与を調整しているママも少なくないようです。

「旦那の扶養になるために、正社員以外になりました。」(50代・長野県・子ども1人)
「扶養内で納めるためにはパートしかないから(40代・青森県・子ども2人)
「自らパートを希望。 夫の扶養範囲内で働くため。」(30代・兵庫県・子ども2人)

雇用条件が合わなかったため

学童に入れなかったり、家族に頼るにしても無理があったり……。なかには、採用先・応募先の雇用条件に応じられなかったため、やむを得ずパートタイムにしたという声もありました。

「正社員での就職が難しい。 子供の病気のこと、今後の妊娠について、面接の時点ですごく言われた。 子供の病気の時、フォローしてくれる人がいないと雇いづらいと数社言われたため。」(30代・千葉県・子ども2人)
「残業と勤務地移転ができないことで準社員で就職→子供が学童に入れずさらに時短パートに変更」(40代・東京都・子ども2人)
「元々正社員で働いていたが、短時間勤務で出張や外回りができなくなってしまったので、雇用を変更せざるを得なかった。」(30代・大阪府・子ども1人)

仕事がみつけやすかったため

また、正社員よりも、パートタイムなど非正規雇用の方がスムーズに仕事をみつけられたというママも多数。就職活動に時間を割かずに、できるだけ早く仕事をはじめたいママなら、まずはパートからはじめるというのもひとつの手かもしれません。

「すぐに仕事をしたかったのでパートのほうが見つけやすかった。」(40代・兵庫県・子ども3人)
「子育てが落ち着いてきたので再就職しようと思っていたが、パートで働く他に無かった。」(30代・神奈川県・子ども2人)
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無理をせず、緊急時の対策もしておく

仕事と育児、ふたつを両立する多くのママのモットーは、とにかく「無理をしない」こと! 無理をしてママが倒れてしまっては元も子もありません。緊急時でもいっぱいいっぱいにならないように、前もってパパと打ち合わせをしたり、対策や備えをしておきましょう。

「無理しないで周りを頼る、病気になったときのために病児保育も常に探しておく。」(30代・福岡県・子ども2人)
「無理しない。自分が倒れたら仕事も家も回らなくなる。 また、職場の人とできるかぎり共有しておく。急なお迎えとかがあるため。」(40代・埼玉県・子ども1人)

夫と協力・家族を頼る

夫婦共働きでもうひとつ大切なポイントは「パパとしっかり連携を取る」こと。忙しいのはお互いさま。家事・育児はうまく分担し、協力し合いましょう。また、パパだけでなく、協力を得られる場合は遠慮なく他の家族にも頼ってOK。

「両親や夫、周りで協力してくれる人がいれば躊躇なく頼ること」(40代・東京都・子ども1人)
「旦那との育児家事の分担、土日に料理の下ごしらえや作りおき、大人だけのお茶の時間を設ける。」(30代・東京都・子ども2人)

職場での関係性をつくっておく

職場では「助け合い」の精神を大切に。なにかあったときはお互いに助け合えるように、ふだんから良い関係性を築いておきましょう。問題があったときはなるべく早めに職場に相談するなど、コミュニケーションをこまめに取っておくことも重要なポイント。

「子育てはお互い様なので子供が熱を出した。学校から呼び出しがあった。入院した。などの勤務交換は嫌な顔一つせずに気持ち良く変わってあげる。そうすると自分が何かあった時も変わってもらえる。」(30代・山形県・子ども2人)
「困ったことがあればすぐに会社に相談する」(40代・千葉県・子ども2人)

最新家電を積極的に使って時短

食洗機やお掃除ロボなど、便利な家電はフル活用! 時短のために活用できるものは、使っておくほかありません。他にも、後回しにできることは後回しにしたり、なにをするにも「時短」かつ「ラク」を目指しましょう。

「最新の家電に頼る 例えば、掃除はルンバ、洗濯は乾燥までできるもの、コンロはタイマーやモードが使えるものなど、できるだけ、家事は楽できるようにする」(30代・東京都・子ども2人)
「時短家電を積極的に使う」(40代・大阪府・子ども3人)
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まずは、働きやすい環境づくりや優先事項の整理から

ここまで、育児をしながら働くママさんからの声やアドバイスをお伝えしてきましたが、いかがでしたか? どの雇用形態にしても、仕事と育児の両立には働きやすい環境づくりが重要です。まずは、ご家族と相談しながら、周囲からどのくらいサポートを得られそうかシミュレーションをしてみましょう。その上で、「家計」「ご自身のキャリア」もしくは「子どもと過ごす時間」等々、働きながら優先したいことを整理し、ご自分に合った働き方をじっくり模索してみてくださいね。

構成・文/羽吹理美

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