赤ちゃんが離乳食を食べない!時期別のお悩み、母乳との付き合い方やイライラ対処法まで

こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。今日のテーマは「赤ちゃんが離乳食を食べてくれない」お悩みについてお答えします。

「離乳食を食べてくれない…」は多くのパパママのお悩み!

HugKum編集部では、0~2歳のお子さんを持つママパパ120人を対象に、赤ちゃんが離乳食を食べてくれなくて悩んだことがあるか、アンケートで聞いてみました。

Q.赤ちゃんが離乳食を食べてくれなくて悩んだ経験はありますか?

「ある」の回答が50.8%と、半数以上の方が赤ちゃんが離乳食を食べてくれないことで悩んだ経験があるよう。具体的にどのような理由から、離乳食を食べてくれなくて悩んだかも聞いてみました。せっかく作っても食べてくれなかったり、好みが分からずどうすれば食べてくれるか悩んでしまいますよね。赤ちゃんの栄養バランスも心配になってしまいます。

「昨日好んで食べていたものが次の日になると食べなくなったり、ご飯を落として遊んだりしていて困っています。」(30代・北海道・子ども2人)
「作ったものをどれも食べなくて、食べさせるものがなくなってしまった 。何をあげたら食べてくれるのか分からなくなった」(30代・岐阜県・子ども2人)
「さつまいもなど甘いものは食べるが ほうれん草など葉物系は嫌がり口から出していたのでどうやって食べさせたらよいか悩んだ。」(30代・大阪府・子ども2人)
「苦手な野菜があるのか他の食材と混ぜたりわからないように調理しても試すものがすべてダメだった時辛かった。 子供の栄養バランスが気になって心配から毎日悩んだ。」(30代・愛知県・子ども2人)

今回は、赤ちゃんの「食べない」について、各時期ごとに分けて解消ポイントをお話します。

離乳食初期(5~6ヵ月ごろ)の食べない原因と対処法

5,6ヶ月で離乳食を始めたばかりの離乳食初期。これまで母乳やミルクを飲んでいた赤ちゃんです。食べない原因としては、

・初めての離乳食の味や食感に戸惑う
・においが嫌い
・スプーンの感触に戸惑う
・母乳でおなかがいっぱいになっている

などさまざまです。

離乳食初期、食べない子の進め方やポイント

離乳食初期は、離乳食と初めて出会う時期ですね。栄養の大半はこれまで通り、母乳やミルク。離乳食は「食べる練習を始めよう」くらいの気持ちで取り組んでみましょう。

口の発達を見てみよう

離乳食を始めた頃の赤ちゃんは、上あごと舌を前後に動かし、食べ物をすりつぶしてゴックンします。最初はまだうまく離乳食を喉の奥に送り込めず口から出てくることもありますが、食べたくないわけではない場合もあります。何度も離乳食を食べている間に、舌の使い方が上手になり、口から離乳食が出てこなくなります。

量は気にしなくてもOK

離乳食の本には、目安の量が書かれていますが、あくまでそれは目安。量を気にしすぎず、離乳食が楽しい時間になるよう、食べる経験を積んであげましょう

いったん休憩してもOK

離乳食を始めたばかりの赤ちゃんが食べてくれない場合、もしかすると、まだ離乳食を受け入れる時ではないのかもしれません。そんなときは、一度離乳食を休憩しても大丈夫です。1週間~2週間、母乳やミルクだけの生活に戻ってから離乳食を再開するというのも一つの方法です。

離乳食初期の赤ちゃんがおかゆを食べないときは?

おかゆを食べないときは、以下を試してみてください

おもゆを食べてみる

おかゆの上澄みのおもゆから始めてみましょう

10倍つぶしかゆのとろみを確認

10倍かゆをつぶした10倍つぶしがゆのとろみを確認してみましょう。すりつぶしたり裏ごししたことで、おかゆに粘りが出て食べにくくなります。おもゆや湯冷ましを足して「ヨーグルト状」にしてみましょう

離乳食初期は魚を食べなくてもいい?

離乳食初期に魚を嫌がる子もいますね。

良質なたんぱく源なので、うまくとりいれて

魚は裏ごししてもパサパサしていて赤ちゃんにとって、食べにくい食材の一つかもしれません。「おかゆも野菜もお豆腐も食べているし、嫌がる魚は食べなくてもいい?」と思うかも知れませんが、いろいろな食材を経験していきたいので離乳食初期の後半にはぜひ取り入れてほしいなと思います。

離乳食初期の赤ちゃん。食べないで泣くときは、どうしたらいい?

離乳食を食べさせようとしたら「泣いてしまう」。そんな場合は、まず母乳やミルクを与えてお腹を満足させてあげましょう。その後、離乳食を与えてみます。それでも嫌がる場合は、無理強いしなくてもOK。せっかく離乳食を作ったのに赤ちゃんが食べてくれなかったら悲しいですが、まずは離乳食の時間を生活の流れの中に入れる意識をもつことから始めてみましょう。

午前中に食べることが理想ですが「午前中は機嫌が悪くて嫌がるけど、夕方なら食べてくれる」という赤ちゃんもいます。

・赤ちゃんの機嫌のいい時間
・お腹がすきすぎていない時間

を選んで食べてみましょう。

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離乳食初期 「野菜」を食べないときのお助けレシピ

野菜を食べてくれない場合、上で話したおかゆと同じように「ヨーグルト状」のトロトロになっているかをまず確認しましょう。それでも赤ちゃんが嫌がる場合は、水溶き片栗粉でとろみをつけてみましょう。

1つ1つの食材の味を味わいたい初期の離乳食ですが、時には他の食材と混ぜ合わせてもOK。今日は滑らかな豆腐と混ぜ合わせたレシピをご紹介しますね。

ブロッコリーと豆腐

<材料>

  • 豆腐 10g
  • ブロッコリー(穂先) 10g
  • 昆布だし 100ml

<作り方>

  1. 昆布だしでブロッコリーと豆腐を煮る
  2. 裏ごしして滑らかにする

離乳食中期(7~8ヶ月ごろ)の食べない原因と対処法

離乳食中期に入った、7ヶ月頃の赤ちゃんの食べない原因としては、

・離乳食の形状が裏ごしからみじん切りになり、戸惑う。
・月齢があがり、遊ぶことにも興味、関心が出る

今まで滑らかに調理されたものが粒々になったことで戸惑う子もいます。そんな場合は、赤ちゃんが食べやすくなるように工夫してみましょう。

離乳食中期の「食べない」お悩み解消ポイント

1.いったん裏ごしに戻してみる

2.裏ごしを食べたら、軟らかくい食材から裏ごし1:みじん切り1で混ぜ合わせてみる

3.2が慣れたら徐々にみじん切りだけにする

という手順も試してみる価値があります。

また、水溶き片栗粉など、とろみがつけられる食材でとろみをつけると食べやすくなります。

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離乳食後期(9~11ヶ月ごろ)の食べない原因と対処法

離乳食後期になる9ヶ月。離乳食を食べる量にムラが出始めます。主な原因としては、

・おかゆだけ、など好みが出始める(逆におかゆを嫌がりおかずばかり食べる子も)
・食事に対して気分が乗らない

そんな、選り好みもできるようになってきたことは、赤ちゃんが発達している証拠です。これは一時的なことですので、様子を見ながら離乳食を進めていきましょう。

離乳食後期の「食べない」お悩み解消ポイント

この時期になると、手づかみをして自分で食べられるようになってきます。

・自分で食べる意欲を育てる
・無理強いしない

ということが大切です。

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離乳食完了期(1歳ごろ)の食べない原因と対処法

1歳になると、栄養のほとんどが離乳食になります。この頃の赤ちゃんが食べない理由は、

・別のことに意識が向いている

ことが多いです。TVやスマホを止めて食べることに集中してみましょう。ぜひ、この時期に「食べる意欲」を育ててあげましょう。

離乳食完了期の「食べない」お悩み解消ポイント

生活リズムを整える

良く活動する、よく寝る、ダラダラ食べさせない(飲ませない)ということも大切になります。食事の時間に空腹感を感じさせることも「食べたい」と思う意欲を育てます

自分で食べる

大人が世話をしすぎず、自分で食べる意慾を育ててあげましょう。自分で食べることができたという達成感を積みかさね「自分で食べたい」意欲を育てます

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離乳食を食べないことにイライラ…解消する方法は?

せっかく作った離乳食を赤ちゃんが食べてくれなかったら。残念で悲しくて、イライラすることもあると思います。私も息子の離乳食の時間はイライラしっぱなしでした。現在も有効活用中の、イライラしてしまいそうなときの私の解消方法を伝授します。

イライラに有効な3つのテクニック

・子どもとの心の距離を意識的に離す
・深呼吸する
・思わず言ってしまいそうになった言葉を飲み込み、別の言葉に変えられないか考える

例えば「食べなさい!」ではなく「わあ!これ美味しそう!ママ(パパ)も一緒に食べようかな」。などなど。プラスの言葉に変えていくことをお勧めします。

離乳食を食べないで母乳ばかり。どうしたらいいですか?

もう一度、初期の裏ごしに戻してみて

離乳食を開始して数カ月たっても、母乳が好きで離乳食をほとんど食べず、おっぱいばかり飲むと悩んでいる方もいます。赤ちゃんは、ママのおっぱいが大好きなんですよね。その赤ちゃんの気持ちは大切にしてあげましょう。

赤ちゃんにも食べない理由は色々あると思います。この頃の赤ちゃんには「裏ごしに戻してみては?」と助言させてもらっています。もう一度、最初に戻ってみて。「離乳食って食べやすいし美味しいな」と思ってもらうことから始めてみましょう。裏ごしした離乳食を食べてくれればラッキーですよね。その後、徐々に大きさを大きくしていけばいいのです。これが全ての赤ちゃんに成功するわけではありませんが「食べるようになりました!」とお声をいただくことが多いです。

離乳食は食事ですので「しっかりと食べてほしい」と思うのが親心です。その気持ちは大切に持ったまま、ご自分のお子さんのペースに合わせながら離乳食を進めてあげてくださいね。

 

文/中田 馨(なかた かおり)

一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。

離乳食インストラクター協会HP 

中田馨の和の離乳食レシピブログ

 

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