目次
こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。そろそろ離乳食中期。離乳食にも少しずつ慣れてきたけれど「初期とは何が違うの?」「新たにどんな食材を食べられるの?」などの疑問、また中期に入ったとたん「急に食べなくなったんだけど?」などの離乳食中期によくある疑問を交えながらお話しますね。
目次
離乳食中期のおすすめレシピ、献立の立て方は?
1献立に「おかゆ、野菜、豆腐(魚)」が入るように
離乳食中期は生後7~8カ月頃の時期のことをいいます。離乳食にも少しずつ慣れてきたけれどこの頃の赤ちゃん、離乳食を始めてから2ヶ月ほどしか経っていません。「まだまだ食べる練習をしている時期」。離乳食の時間を楽しくすることにフォーカスを当ててみてくださいね。
「おかゆ、野菜、豆腐(魚)」が1献立に入るように心がけてみてください。また、離乳食が2回食になります。1回目と2回目に食べる食材に少し変化があるといいですね。
離乳食中期のおすすめ食材や、食材の増やし方は?
こちらは離乳食中期におすすめする食材の一例です。△は中期の後半以降にチャレンジしてほしい食材です。
●炭水化物
7倍かゆ
△マカロニ、スパゲティー
●ビタミン/ミネラルがとれる食材
レタス、オクラ、ニラ キュウリ、ズッキーニ、アスパラガス、小豆、ニラ、ぶどう
△春菊、ピーマン、パプリカ、ひじき、わかめ
●タンパク質がとれる食材
納豆、高野豆腐、豆乳、きな粉、卵黄、鮭、赤身魚(かつお、マグロ)肉(鶏ささみ、鶏ムネ肉)、牛乳(調理のみ)プレーンヨーグルト(無糖)カッテージチーズ
△卵白
「1日1種類1さじずつ」がポイント!
離乳食初期と同様に、新しい食材は「1日1種類1さじずつ」増やしていきましょう。「1日1種類1さじずつ」を2・3回食べて順調ならまた次の新しい食材にチャレンジです。
食べる量は、赤ちゃんの様子を見ながら小さじ1ずつ増やし、2~3日食べてまた増やす。といった感じで進めて目安量まで増やしていきましょう。
★離乳食中期 赤ちゃんに食べさせる量について
写真で解説!離乳食中期の適正量はこれくらい
離乳食中期、7~8カ月頃の時期に赤ちゃんが食べられる目安の量はこれくらいです。グラムで量も示していますので、ご参照ください。
7倍かゆ 50~80g
うどん 50~80g
パン 15~20g
にんじん 20~30g
豆腐 30~40g
魚/肉 10~15g
卵 1/3(卵黄1個)
<補足>上記の目安量は、1回のメニューにすべて使うわけではありません。例えば、1回のメニューに野菜を3種類使う場合は、合計で20~30gにする。豆腐と魚を使った場合、豆腐20g、魚5gにする。など、メニューによって食べる量を調節しましょう。
離乳食中期の適量を赤ちゃんが食べないときはどうする?
離乳食中期に気をつけたい3ポイント
離乳食中期の赤ちゃんが、食べてくれないときは以下の3つのチェックしてみましょう
・食材のやわらかさ
・食材の大きさ
・食材の滑らかさ
赤ちゃんは、ついこの前まで裏ごしした食べ物を食べていました。まだまだお口の中は食べ物を食べ始めたばかりで未発達。と考えると、大人が思うよりもずっとずっとやわらかく煮た方がいいのです。では、やわらかく煮るためのポイントです。
離乳食中期・食材をやわらかく煮るためのポイント
離乳食中期の赤ちゃんには食材を「みじん切り」するのですが、煮る前にみじん切りしていた人は、以下の手順にタイミングを変えてみましょう。
1.食材を煮やすい大きさに切る(例えば、にんじんなら1㎝幅程度)
2.食材をだしで煮る
3.軟らかくなったら取り出してみじん切りにする
4.鍋に戻してひと煮立ちさせる
先に切るよりも後からみじん切りした方が軟らかく煮えるうえ、うまみも感やすいからです。
もし、上記3つをチェックしても赤ちゃんが食べない場合は、いったん裏ごしに戻してみましょう。私自身もそうだったのですが、親にとってはどんどん成長してほしい気持ちが先走り、教科書通りに進めてしまいがち。でももしかすると、まだ赤ちゃんにとって中期の離乳食の形状が早いのかもしれません。
いったん戻して食べてくれればラッキー!食べてくれたら、やわらかく食べやすい食材から徐々に中期の形状に変えていきましょう。
離乳食 中期 量 パンだとどれくらい ?
離乳食中期にパンを使う場合、15~20g程度を目安にしましょう。食パンは耳を取り白い部分を食べさせます。そのままはまだ食べにくいので、ミルクや牛乳で炊いてミルクがゆするなどして与えましょうね。
離乳食 中期の味付けは?
まだ、素材そのものとだしの味で十分です
離乳食中期から味付けを始めるレシピも多いのですが、離乳食インストラクター協会ではまだ使いません。食材そのものの味やだしの風味だけでも離乳食が十分おいしいからです。
離乳食 中期の3大人気レシピを伝授します!
私の運営している保育所で人気の離乳食メニューです。いつものおかゆのアレンジメニューから、だしを使ったメニューまで、とっても簡単なのでチャレンジしてみてくださいね!
1位 鮭かゆ
<材料>
- 7倍かゆ 80g
- 生鮭 10g
<作り方>
- 7倍かゆを作る
- 鮭を茹でてほぐす
- おかゆに鮭をのせる
2位 大根のそぼろ煮(写真左)
<材料>
- 鶏ささみ 10g
- 大根 30g
- かつお昆布だし 200ml
<作り方>
・鶏ささみは、筋をとってみじん切り
・大根は、皮をむいて1㎝幅に切る
- かつお昆布だしで大根を煮る
- 大根が軟らかくなったらいったん取り出してみじん切りにする
- 大根と鶏ささみを鍋に入れて煮る
- 鶏ささみに火が通ったら水溶き片栗粉でとろみをつける
*大根は先にみじん切りせず、大きいまま煮てからみじん切りすると美味しく軟らかく煮えます
3位 じゃがマッシュ(写真右)
<材料>
- じゃがいも 15g
- にんじん 5g
- 煮汁 15ml
<作り方>
- ・さつまいもとにんじんは皮をむいて1㎝幅に切る
- さつまいもとにんじんを軟らかくなるまで茹でる
- 1を湯切りしてつぶす
- 煮汁を加えて滑らかにする
編集部おすすめ!「bebemeshi for family」おそとごはん(たべるとくらすと)
忙しいときや外出のときに便利!無農薬・減農薬栽培、有機栽培の野菜と、国産のお魚、宮崎県の鶏ささみを中心に使用したこだわりの無添加離乳食。味付けは一切せず、丁寧にとった出汁の旨味を大切にしているママにもベビーにもやさしい&おいしい離乳食です。7ヶ月、9ヶ月、12ヶ月と赤ちゃんの成長に合わせて選んで。ギフトセットもありプレゼントにもおすすめ!
離乳食 中期 レシピの冷凍、ストックの仕方は?
赤ちゃんには、美味しさや安全面を思うと出来立ての離乳食を与えることをおすすめします。でも、日々忙しいママには冷凍するのもひとつの方法。安心安全に冷凍するには、4つのポイントを守って。
離乳食を安全に冷凍するための4大ポイント
1. 新鮮な食材を調理する
2. ふたのある密封容器に平らにして入れる
3. よく冷ましてから冷凍庫へ入れる
4. 1週間以内で使い切る
離乳食中期の野菜スープレシピ
野菜を美味しく食べたいときは、スープがいちばん!スープにすると苦手な野菜も食べれるようになることも。
今回は、オクラでとろみをつけて更に食べやすいとろとろスープを紹介します。
しらすとオクラのトロトロスープ
<材料>
- しらす 10g
- オクラ 10g
- 玉ねぎ 10g
- かつお昆布だし 100ml
<作り方>
- ・しらすは、お湯で茹でて湯切りしてみじん切り(塩を抜く)
- ・オクラは、種を取って下茹でしみじん切り
- ・玉ねぎは、煮やすい大きさに切る
- かつお昆布だしで玉ねぎを煮る
- 玉ねぎを取り出してみじん切り
- しらす、玉ねぎ、オクラを鍋に戻して煮る
離乳食中期から、納豆はOK?おすすめレシピと量は?
栄養価の高い納豆はおすすめ食材。最初は5gから
離乳食中期から納豆が食べられます。納豆は栄養価が高く、食材と混ぜるととろみがあって食べやすくなるので、おすすめです。最初は5gから始めて、10~15g程度を目安に増やします。
納豆を使うときの2つのポイント
・ひきわり納豆が便利
もちろんひきわりじゃなくてもいいですが、納豆をみじん切りするのはなかなか大変です。ひきわり納豆だと手軽に使えます
・使う前に湯通しする
納豆の粘りをとると食べやすくなりますので、サッと茹でるか湯通ししてから料理に使いましょう。
離乳食中期のおすすめ納豆レシピ
納豆がゆ
<材料>
- 7倍かゆ 80g
- ひきわり納豆 10g
<作り方>
- 7倍かゆを作る
- 納豆を鍋に入れてゆがく
- 湯切りしておかゆの上にのせる
納豆スープ
<材料>
- ひきわり納豆 5g
- 絹ごし豆腐 10g
- にんじん 10g
- 玉ねぎ 5g
- ピーマン 2g
- かつお昆布だし 200ml
<作り方>
- ・納豆は、ザルに入れて湯通し
- ・豆腐は、みじん切り
- ・にんじん、玉ねぎ、ピーマンは、皮をむいて1㎝幅に切る
- かつお昆布だしににんじん、玉ねぎ、ピーマンを入れて煮る
- 1が軟らかくなったら取り出してみじん切りにする
- 納豆、豆腐、野菜を鍋に戻して煮る
離乳食中期は、これまで離乳食を食べていた子が急に食べなくなってしまうこともあります。また、離乳食の量が目安量に達しなくて心配するママもいると思います。母乳やミルクはとれているか? 体重身長は伸びているか? 機嫌は良いか? などを確認しましょう。特に問題がなければ、「今、食べている量があなたの赤ちゃんにとって適量」ととらえてみましょう。
この頃の赤ちゃん、離乳食を始めてまだ2ヶ月ほどです。「まだまだ食べる練習をしている時期」。離乳食の時間を楽しくすることにフォーカスを当ててみてくださいね!
文/中田 馨(なかた かおり)
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。