ダブルインカムとは?メリットとデメリットを知って家計管理に役立てよう

収入源を二つ持つことを、日本では「ダブルインカム」と呼びます。世帯収入が増え、生活にゆとりが生まれるのがメリットですが、肉体的・精神的な負担が増えるというデメリットもあります。どのように活用すればメリットを得やすいのか、見ていきましょう。

ダブルインカムとは

近年では「ダブルインカム」という働き方を選択する人が増えています。「double income」の直訳は「2重の収入」ですが、どのような意味があるのでしょうか?

共働きを表す言葉として使われる

「ダブルインカム」とは、夫と妻の「共働き」を意味する言葉で、1世帯で二つの収入源があることから「double(2重の)+income(収入)」と呼ばれています。

近年は、ダブルインカムを選択する人が増加傾向にあり、その理由の一つに「女性の働き方の変化」が挙げられます。

一昔前まで、夫は一家の大黒柱として働き、妻は専業主婦として家庭を守るのが一般的でした。しかし、現代は性別役割分担意識が次第に薄れ、結婚・出産後も、職場でキャリアを積む女性が増えています。

共働きには、「世帯年収が上がる」という大きなメリットがあります。

日々の生活はもちろん、老後の生活にもゆとりを持ちたいという思いから「1人よりも2人で働いた方がよい」という考え方が生まれているようです。

副業により二つの収入源を持つという意味も

ダブルインカムには「副業により二つの収入源を持つ」という意味もあります。1人で「本業」と「副業」の二つの仕事をこなす働き方です。

代表的なものには、不動産投資・株式投資などの投資系、IT・デザイナーなどの技術系、ブログやYouTubeなどのネット系などが挙げられます。

収入をアップさせたい場合、脱サラして起業する選択肢もありますが、確実に成功する保証はありません。

空いた時間で副業をすれば、会社での給料にプラスアルファの収入ができるため、今よりも豊かな生活が望めるようになります。

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ダブルインカムのメリット

夫婦共働きやダブルワークをする人が増えているのは、ダブルインカムに多くのメリットがあるためです。経済的に豊かになるだけでなく、内面的な成長も期待できるでしょう。

経済的なゆとりを持てる

ダブルインカムの大きなメリットは「収入が増える」という点です。

20代後半~30代になると、住宅の購入や出産・子育てなどで、まとまったお金が必要になることが多く、1人だけの収入では心もとなく感じる場合もあるでしょう。

その点、ダブルインカムであれば、老後やマイホーム購入のための貯金ができるのはもちろん、趣味やレジャーにもお金が使えるようになります。

1人で二つの収入源を持つ場合も同様で、貯蓄に回したり、自分の好きなことにお金を費やしたりできるようになるのです。

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リスク管理の面でも有利

「卵は一つのカゴに盛るな」という言葉があるように、一つまたは1人の収入源だけに頼るのはリスクが高いといえます。

大黒柱が病気やけがで働けなくなった場合、その家庭の収入は絶たれてしまうでしょう。本業のみで働く会社員は、リストラや倒産で収入がゼロになる可能性も考えられます。

つまり、ダブルインカムは「収入がなくなる」という打撃をやわらげるためのリスクヘッジなのです。

人間としての成長につながる

ダブルインカムは、収入面が豊かになるだけではなく、精神的な豊かさや人間としての成長をもたらします。

女性が専業主婦になると、どうしても社会との接点は少なくなってしまいます。ママ友との付き合いはあるものの、小さな地域コミュニティーでは、社会との間に距離を感じる人も多いものです。

社会に出て働くと、さまざまな出会いがあります。「社会の役に立っている」という実感が湧き、仕事を通して人間的に成長することもできるでしょう。

結婚・出産後も仕事を続けてキャリアを積むことは、大きな自信につながるのです。

ダブルインカムのデメリット

ダブルインカムにはたくさんのメリットがありますが、人によっては必ずしもプラスになるとは限りません。収入が増えて気持ちが緩み、無駄遣いをしてしまう人もいます。

身体的・精神的な負担が増える

夫婦共働きになると、どちらか一方だけが家事を行うというわけにはいきません。

家事・育児は夫婦で分担することになりますが、帰宅した後に食事を作ったり、たまった洗濯物を片付けたりするのは精神的にも肉体的にもハードです。

家事・育児をどう分担するかでもめてしまい、夫婦間に溝ができる場合もあるでしょう。うまく分担できない場合、精神的・肉体的なストレスが多いことを覚えておきましょう。

気が緩むと出費増に

収入が増えると出費も増え、結果的に家計が赤字になってしまうのがダブルインカムの落とし穴です。

「うちの収入は十分だから」と気が緩み、無駄遣いが増えてしまうのはよくあるパターンです。

それぞれが自分の給料を管理すると「家計管理」が甘くなる場合があります。「貯蓄は相手がやっているから大丈夫だろう」と油断して、老後の資金が貯まらないケースも少なくありません。

お互いに収入がある場合でも、お金についてしっかり話し合う機会を持つことが大切です。

育児に充てられる時間が減る

夫婦が共働きになると、育児に充てられる時間が減ります。

日中は保育園や幼稚園に預けられますが、仕事が忙しくなると祖父母に育児のサポートをお願いするか、延長保育を利用せざるを得なくなるでしょう。

運動会や授業参観などの「園の行事」に参加できなければ、「子どもの成長をしっかり見届けられなかった」という後悔が残りかねません。

また、子どもをつくりたい夫婦は、仕事が忙しくなることで「妊娠・出産の計画が立てにくくなる」というデメリットもあります。

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貯蓄を増やすために知っておきたいこと

ダブルインカムにもかかわらず、経済的なゆとりが生まれないという夫婦もいる中で、どうすれば順調に貯蓄を増やしていけるのでしょうか?

お金の使い方の見直しが大切

まずは、お金の使い方の見直しを行いましょう。お互いの収支を把握するとともに、将来かかる支出や収入を見積もります。

大きな買い物をする際は、本当に必要なのか2人で相談するのも大切なポイントです。パートナーとお金について話し合う機会が増えれば増えるほど、家計管理はうまくいきます。

貯金が貯まらない人は「臨時収入があるかも」「ボーナスがあるから大丈夫」と、不確実な収入をあてにする傾向があります。

また、「生活費さえ出していれば、ほかは自由に使っていい」と、独身時代のお金の使い方が抜けない人も少なくありません。

「収入がなくなる可能性もある」という危機感を持つことが大切です。

目標貯蓄額を設定しよう

あらかじめ「目標貯金額」を設定しておくことも大切です。漠然とお金を貯めるよりも「いつまでに・何の目的で」を明確にするのがポイントです。

特に、マイホーム購入や子どもの教育プランに関しては優先的に話し合っておく必要があります。

年間の目標貯金額を決めたら「積立貯蓄」でその金額が自然に貯まるようにするのが理想です。まとまったお金は積立貯蓄だけでは貯まらない可能性もあるため、ボーナスからも貯蓄をする意識を持ちましょう。

ただ、ボーナスは景気の影響を受けやすく、大幅に減少する場合もあります。普段は「ボーナスはないもの」と考えて家計をやりくりし、ボーナスが入ったときに全額または半分程度を貯蓄に回すのがよいでしょう。

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所得が増えると各種制度の対象外になる場合も

見落としがちなのが、所得が増えることで「各種制度の対象から外れてしまう可能性がある」という点です。

たとえば、中学生以下の子どもがいる家庭には毎月1~1万5000円の「児童手当」が支給されますが、夫か妻の収入が一定額を超えると、月額5000円の「特例給付」に切り替わります。

場合によっては、15年間で100万円ほどの差が生じるケースもあるでしょう。

また、日本には文部科学省が行う「高等学校等就学支援金制度」があります。世帯収入に応じて支給額が決まる仕組みで、年収約910万円未満の世帯が制度の対象です。

ほかにも、2020年4月からは、年収が約590万円未満の世帯を対象にした「私立高等学校等の授業料の実質無償化」がスタートします。

夫婦共に働いて世帯収入が増えることで、制度の対象外になる場合があることを理解しておきましょう。

児童手当制度のご案内: 子ども・子育て本部 – 内閣府

高等学校等就学支援金制度:文部科学省

高校生等への修学支援:文部科学省

上手に家計管理をしていこう

ダブルインカムには、収入が増えて生活にゆとりが生まれるというメリットがあります。結婚・出産後も仕事を続ければ、順調にキャリアを積めるため、大きな自信にもつながるでしょう。

一方で、育児がおろそかになったり、家計管理が甘くなったりとダブルインカムならではの弊害も生じます。

特例や制度の対象外になるケースもあるため、条件などを事前に確認しておくことが大切です。

 

文・構成/HugKum編集部

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