噛みつきがひどい1歳の息子。言い聞かせても止まりません。叩いて教えなければダメ?【愛子先生のお悩み相談室】

子育ては日々悩みの連続ですね。保育者歴47年、常に子どもに寄り添い、ママたちからの信頼も厚い自主幼稚園「りんごの木」の柴田愛子さんが、豊富な経験を元に、悩めるお母さんにアドバイス。

いくら言い聞かせても私を噛みます! 伝わらないことが悲しくて…

最近、事あるごとに私を噛みます。上下の前歯が生えているので、噛まれると本当に痛くて! 「痛いからやめて!」と言い聞かせても、ニコニコ笑って繰り返すので悲しくなります。叩いたりしないとわからないのでしょうか。(1歳の男の子のママ)

1歳は言葉が未発達です。注意するときは、真剣に短い言葉で! 叩かないでも大丈夫

言い聞かせれば理解できる年齢ではありません

歯が生えるときはムズムズすると言われています。だから、人間ばかりではなく、動物もそんな時期は噛むようですよ。さらに、0歳、1歳は、口に入れて何でも確認する時期です。人を噛むのも同様です。でも、知らない人には噛まないでしょう? 親愛の情でもあるのかもしれません。「言い聞かせても、繰り返すので悲しくなる」とありますが、1歳は言葉が未発達です。言い聞かせれば理解できる年齢ではありません。

「ニコニコ笑って繰り返す」ともありますが、お母さんの「痛いからやめて!」という言葉の響きが楽しかったり、噛むとお母さんが反応するのがうれしかったりするのかも知れませんね。

自分気持ちを言葉で伝えられるようになれば噛まなくなります

本当に止めて欲しいときは、真剣な表情で目を見ながら「ガブはダメ!」と一言注意すれば十分です。これを繰り返して下さい。叩く必要はありません。

また子どもの様子をよく見ていると、噛む前触れがわかったります。じっと見ていたと思ったらガブッ。噛みそうになったら、ほかの遊びに誘うなどして気を反らしてみてください。瞬時なのでむずかしですけどね。

言葉が発達して、自分の気持ちを言葉で伝えられるようになると次第に噛まなくなります。

しばらくの辛抱です!

 

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教えてくれたのは

柴田愛子|保育者・自主幼稚園りんごの木代表

保育者。自主幼稚園「りんごの木」代表。子供の気持ち、保護者の気持ちによりそう保育をつづけて半世紀。小学生ママ向けの講演も人気を博している。ロングセラー絵本『けんかのきもち』(ポプラ社)、『こどものみかた』(福音館書店)、『あなたが自分らしく生きれば、子どもは幸せに育ちます』(小学館)など、多数。親向けの最新刊に『保育歴50年!愛子さんの子育てお悩み相談室』(小学館)がある。

イラスト/海谷泰水

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