【東京のインターナショナルスクールまとめ】種類や学費の相場は?入学の条件や有名校をご紹介

「インターナショナルスクール」と聞くと、外国籍の子供が通うイメージがありますが、東京では、日本人の子供も通える学校が増えてきています。そこでこの記事では、インターナショナルスクールとはどんなところなのか、インターナショナルスクールの選び方をはじめ、種類と学費の相場、入学条件などを解説。また、東京にある有名なインターナショナルスクールもご紹介します。

インターナショナルスクールってどんな学校?

東京のインターナショナルスクールってどんなところ?

東京には、さまざまなインターナショナルスクールがあります。インターナショナルスクールとはどんなところなのか、また、どんな学びを得られるのか、これからご紹介していきます。

インターナショナルスクールとは?

インターナショナルスクールは、もともとは日本に住んでいる外国籍の子供のための教育施設でした。しかし現在では、日本人の子供を受け入れるスクールも増えてきています。

一般的な学校との大きな違いは2つあります。1つは、学校教育法に定める学校ではなく、各種学校に分類されていること。しかし現在では、日本の学校としての要件を満たした学校も多くなっています。

2つ目は、英語を使って授業が行われることが挙げられるでしょう。授業中も学校生活も言語は英語を使いますので、英語力を養うことができるのがインターナショナルスクールの強みです。

インターナショナルスクールの選び方

では実際にインターナショナルスクールを選ぶときに、どのような点に気を付ければよいのか、解説していきましょう。

目的はなにか

最も重要なのは「なぜ、子供をインターナショナルスクールに通わせるのか」です。インターナショナルスクールに通う目的を、親子でしっかり話し合いましょう。

目的には、

  • 英語などの言語を小さいうちから習得させ、国際的な人になってほしい
  • 将来海外移住する予定があるため、海外のカリキュラムによる教育を受けさせたい、文化を知っておいてもらいたい
  • 親のどちらかが外国籍で、将来移住の予定がある

などが挙げられるのではないでしょうか。

各インターナショナルスクールには特色があるので、目的に応じた学校を選ぶようにしましょう。

国際的な評価団体の認定を受けている学校を選ぶ

インターナショナルスクールのなかには、日本の学校教育法で定められていない学校もあります。そういった学校の場合、高等部を卒業しても日本の高校の教育を受けたと認定されず、大学の受験資格が得られないケースもあるので注意が必要です。

大学進学を考えている場合には、国際バカロレア資格やWASC、CIS、ACSIなどといった国際評価団体の認定を受けたスクールを選ぶとよいでしょう。

お子さんが通える距離かどうか

キャンパスがどこにあるのか確認し、通える距離かどうかも考慮して選ぶとよいでしょう。学校によっては、キャンパスが複数あり、学年が上がると通学時間がかかるようになってしまった、引っ越しを余儀なくされた、ということもあり得ます。お子さんの通学の負担が少ない場所にある学校を選んだ方が賢明です。

後悔する人もいれば、よかった人もいる!?

インターナショナルスクールに通った人のなかには、後悔する人、よかったという人、さまざまいるようです。

後悔した理由

後悔したという人の理由には、「日本の大学を受験するときに、一般の高校とは違い受験対策などが学校で行われないので苦労した」「学費が高かった」「海外の大学卒業後、就労ビザを取得するのが大変だった」などが。

よかった理由

一方、よかったという人には、「ネイティブレベルの英語を話す力を養えた」「いろいろな国の人と友達になれた」「国際的な視野や考え方ができるようになった」「海外の大学への進学ができた」などがあります。

インターナショナルスクールの種類と学費の相場

インターナショナルスクールにはいくつかの種類があります。学費の相場とともに見ていきましょう。

プリスクール(幼稚園・保育園)

プリスクールとは、インターナショナル幼稚園、保育園のこと。原則として文部科学省に認可されていない「認可外」の保育施設です。多くの場合、小学校・中学校・高校のあるインターナショナルスクールに併設されていますが、プリスクールだけの園もあります。

英語で保育が行われるので、小さいうちからネイティブな英語を身につけたいという方におすすめです。また、インターナショナルスクールに入学するための準備段階としてプリスクールに通わせるという人もいます。

学費

入会金や年会費などを含め、年間の費用の目安は150〜200万円ほどです。

小学校

インターナショナルスクールには、小学部(小学校)を設けている学校もあります。一般的には外国籍を持つ子供が通うケースが多く、日本人国籍のお子さんが入学するのは稀のようです。

学費

学費はインターナショナルスクールによって違いはありますが、授業料や教材費など、施設利用料などを含め、年間で約200万円以上、小学校6年間で1000万円以上かかるといわれています。また、入学金として別途20〜50万円かかるようです。

中学校

インターナショナルスクールには中学校もあります。ほとんどの場合、小・中・高一貫校の中等部です。小学部同様、外国籍をもつ子供が通うことが多く、両親が日本人で、日本人国籍の子供は少ないようです。

学費

学費は、小学部とほとんど同じです。年間で約200万円程度が目安となります。

高校

インターナショナルスクールの高校は、高校生を対象に教育を行う学校です。高等部のみの学校は「インターナショナルハイスクール」と呼ばれることもあります。日本人が入学できるところも多くあり、外国の教育システムが用いられたカリキュラムのもと、英語力を身につけられたり、外国の文化に触れることができるのがメリットです。

学費

授業料は年間200万円前後のことが多く、そのほか、入学時には入学金30万円程度、教材費、施設管理費などが別途かかる場合があります。

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インターナショナルスクールに入学するには?

子供をインターナショナルスクールに入学させたいという方は、入学条件や入試内容をチェックしておきましょう。

条件

インターナショナルスクールによって、入学条件が異なります。

一般的には、

  • 外国国籍の子供または帰国子女であること
  • 小学校以上なら英語力が必要
  • 親のどちらかがネイティブスピーカー並みの英語力がある

などがあります。

ただし、昨今では日本人でも入学できるスクールもありますし、英語力を必要としない学校もあります。各スクールの入学条件を確認してください。

試験

入試内容の多くは、英語での面接と筆記試験が行われます。面接によって、英語のレベルをチェックされるようです。また、保護者の英語面接がある場合もあります。筆記試験には、エッセイを書くことを求められたり、算数の試験を設けているスクールもあるようです。

義務教育になる?

多くの場合、インターナショナルスクールは文科省管轄の学校ではありません。そのため、日本の義務教育にはあたらず、学校教育法における、小学校、中学校の修了条件を満たしていないとなってしまいます。ただし、インターナショナルスクールのなかには日本の義務教育と同等の扱いとなるスクールもあります。

卒業資格は?

国際評価団体の認定を受けたインターナショナルスクールであれば、高卒資格が取れ、国内外の大学の受験資格を得ることができます。

国際評価団体には、

  • 国際的に認められる大学入学資格「国際バカロレア資格」のプログラム参加校
  • WASC(Western Association of Schools and Colleges、米国・西部学校大学協会)
  • CIS(Council of International Schools、英国・インターナショナルスクール会議)
  • ACSI(キリスト教学校国際協会、キリスト教学校国際協会)

などがあり、これらに認定されている学校であれば、修了資格を得られます。

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東京のインターナショナルスクール一覧

ここでは、東京にあるインターナショナルスクールをご紹介していきます。校風や特徴なども記載しているので、インターナショナルスクール選びにお役立てください。ご紹介するインターナショナルスクールのなかには、芸能人が通っている学校もありますよ。

インターナショナルスクールのなかには、個人の個性を伸ばす学校も

東京インターナショナルスクール 中目黒校(目黒区中目黒)

「東京インターナショナルスクール」は、日本に短期間滞在する外国人の子供たちのためインターナショナルスクールのほかにもいくつかスクールがあり、「東京インターナショナルスクール 中目黒校」では、幼児教育を目的としたキンダーガーデンや、アフタースクールがあります。

東京インターナショナルスクールで活用されている「探究型カリキュラム」のメソッドに加え、英語を母国語としない子供たち向けの英語学習法を学べるのが特徴です。これらの教育法で、自分で考え、自信をもって自分を表現する力。他者との違いを認め、尊重しながら、より多くの人が幸せになれる答えを探す力を育みます。

東京インターナショナルスクール 中目黒校

セントメリーズインターナショナルスクール(世田谷区瀬田)

「セント・メリーズ・インターナショナルスクール」は小学校から高校生までを対象とするカトリック系の男子校です。約60か国以上の子供たちが在籍しています。

こちらの学校では、キリスト教の信念に基づき、学問的、身体的、社会的、精神的、道徳的といった観点から、子供たちの感性や知性を育成します。カリキュラムには、基本科目のほかに絵画や陶芸、音楽などの芸術も学べます。また、チームワークの大切さ、健全な競争心を育むアクティビティにも力を入れています。国際バカロレア資格認定校、WASC認定校、CIS認定校なので、国内外の大学への進学も可能です。

セントメリーズインターナショナルスクール

清泉インターナショナルスクール(世田谷区用賀)

「清泉インターナショナルスクール」は、幼稚園から高等学校までの教育課程を持つカトリック系の女子校です。なお、幼稚園は男の子も通うことができます。日本人も入学できますが、インターナショナルスクールもしくは英語を使用する外国の学校に2年以上通った経験がある、親のどちらかが英語を話せることが入学条件となります。

こちらの学校の最大の特徴は、モンテッソーリ教育と国際バカロレア教育を実施していることにあります。使用言語は基本的には英語で、第二外国語に日本語、フランス語、スペイン語を学べるのもポイントです。国際バカロレア認定校、CIS認定校、NEASC認定校ですので、卒業後は国内外の大学へ進学できます。

清泉インターナショナルスクール

ケイ・インターナショナルスクール東京(江東区白河)

1997年に創設された「ケイ・インターナショナルスクール東京」は、幼稚部〜高等部が設置されているインターナショナルスクールです。文化的社会的に多様な背景をもった学習意欲のある子供たちに、レベルの高い教育を提供し、国際社会に貢献する優れた若者を育成することをモットーとしています。カリキュラムは、国際バカロレア機構(IBO) のプライマリー・イヤー・プログラム (K1からGrade5)、ミドル・イヤー・プログラム(Grade6から10) 、ディプロマ・プログラム(Grade11と12)を導入。「探究」を基本とした教育への取り組みによって、子供達自ら学習に取り組む姿勢を身に着けていきます。

国際バカロレア(IB)認定校なので、日本を含め、世界中の大学に進学することができます。卒業生は世界のIB校ランキングでもトップの成績を収めており、世界の一流大学への進学実績が多数あります。

ケイ・インターナショナルスクール東京

カナディアン・インターナショナルスクール(品川区北品川)

カナディアン・インターナショナルスクールは共学のインターナショナルスクールです。3、4歳児が対象のプリスクールから、小学部、中学部、高校部があります。授業はすべて英語で、カナダのカリキュラムにそった教育が行われます。ですので、教科書、教授法もカナダと同じものを使っています。それら教育により、国際性、英語力、人格を備えたグローバルシティズンの育成をしているのが特徴です。高校部は日本の文部科学省の認定を受けており、卒業後は日本の大学を受験することもできます。

カナディアン・インターナショナルスクール

聖心インターナショナルスクール(渋谷区広尾)

聖心インターナショナルスクールは、50か国以上の外国人生徒を対象に英語を公用語として教育を行う学校です。また、インターナショナルスクールの中でも数少ない女子校の一つで、幼稚部、小学部、中等部、高等部があります。カリキュラムはアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどの最新カリキュラムを用いて学習するのが特徴です。そのほか、音楽やミュージカル、美術といった芸術教育にも力を入れています。WASCやCISの認定された学校なので、日本の大学にも、海外の大学にも進学することが可能です。

聖心インターナショナルスクール

American School in Japan(アメリカンスクールインジャパン)(港区六本木・調布市野水)

「American School in Japan」は、おもに日本に住むアメリカ人の子供向けの学校ですが、日本人の入学も可能です。キャンパスは2つあり、3〜5歳の幼稚園は六本木ヒルズ内に、6〜18歳の小・中・高校は調布にあります。こちらの学校の魅力は、iPadやMacBookを用いての学習や、先生の質の高さ、それに伴う高い進学率にあります。卒業生の多くが日本の難関校をはじめ、アメリカやカナダ、ヨーロッパのなど、世界のトップクラスの大学に進学しています。

American School in Japan

アオバジャパンインターナショナルスクール(練馬区光が丘)

もともとは帰国子女の子供に国際的な教育を行うことを主な目的として設立された「アオバジャパンインターナショナルスクール」。現在では、日本人、アメリカ、インド、韓国など、約30カ国の学生が在籍し、幼稚園から高校卒業まで一貫教育を受けられます。アオバジャパンインターナショナルスクールでは、英語によるコミュニケーション力が向上することと、少人数制のクラスで、国際的なカリキュラムを実施し、創造性やクリティカルシンキングを伸ばす環境が整えられているのがメリットです。

こちらの学校の最大の特徴は、英語が話せなくても入学できることが挙げられます(幼稚園時の受験の場合)。また、英語が話せない場合はサポートも受けられます。さらに、日本の文部科学省の認定校ですので、卒業後に日本の大学へ進学することもできます。

アオバジャパンインターナショナルスクール

NEW INTERNATIONAL SCHOOL OF JAPAN(ニューインターナショナルスクールオブジャパン)(豊島区南池袋)

「NEW INTERNATIONAL SCHOOL OF JAPAN」は、3〜18歳の子供が通うことができる学校です。2001年創立と比較的新しく、ミドルステート学校・大学協会(MSA)、インターナショナルスクール会議(CIS)より認可を受けています。特徴的なのは、「マルチエイジ教育」を行っていること。クラスは3歳ずつに区切られ、一つのクラスに年齢の異なる子供たちがいっしょに学びます。また、二言語教育が実施されており、社会性や学力、創造力、主体性を伸ばしていくのも特徴のひとつです。

NEW INTERNATIONAL SCHOOL OF JAPAN

西町インターナショナルスクール(港区元麻布)

「西町インターナショナルスクール」は、1949年に設立された歴史あるインターナショナルスクールです。幼稚園・小学部・中等部の一貫校で、キャンパスは麻布のみ。特徴は、特定の宗教に属していないことと、幅広い国籍の生徒を集め、少人数制をとっていること。そして教育認定団体認定校であることから、教育課程修了後に日本や海外の高校に進学、大学進学も可能なことが挙げられます。授業は英語を中心に行われますが、日本語クラスも設けられています。また、日本の学校との交流や、田植えなどの体験型授業、さまざまなスポーツ活動も盛んです。

西町インターナショナルスクール 

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進学先の候補のひとつに、インターナショナルスクールも

東京にあるインターナショナルスクールは、海外の教育プログラムを取り入れ、子供一人ひとりの個性を伸ばし、世界に羽ばたく人材を育成することを目的とした魅力的な学校がたくさんあります。進学先の候補のひとつとして、検討してみるのもいいかもしれませんね。

 

文・構成/HugKum編集部

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