離乳食の牛肉はいつから?部位や選び方、保存方法や時期別のおすすめメニューも紹介!

こんにちは!離乳食インストラクターの中田馨です。ごちそうを作る肉!と言えば牛肉を思い出す方も多いのではないでしょうか?焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶと牛肉を使ったメニューは「特別な日のごちそう」の位置づけでもありますね。でも、これらはあくまで「大人用メニュー」です。今回は、牛肉を離乳食に取り入れるときのポイントと牛肉を使った離乳食レシピを紹介します。

離乳食の牛肉はいつから?

離乳食で牛肉を使い始める目安は、離乳食後期(9~11カ月)以降です。牛肉は血や筋肉、皮膚などを作るたんぱく源です。また牛肉には、母乳育児の場合6カ月頃から不足してくる鉄分も含まれています。たんぱく質のグループには、牛肉以外に豆腐・豆製品、鶏肉、豚肉とありますが、豆腐・豆製品、鶏肉を食べ慣れたら牛肉をスタートです。

離乳食で使う肉の順番

離乳食で使える肉の定番は、鶏肉、豚肉、牛肉の3種類があります。それぞれの食べる順番は、まず脂肪分の少ない鶏肉のささみを離乳食中期に。その後、鶏肉のむね肉を食べ、離乳食後期にもも肉と進めていきましょう。その後、豚肉と牛肉にチャレンジします。

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牛肉ミンチはいつから?

上記に書かれている肉は、塊や薄切りの肉のこと。肉にはミンチもあります。ミンチ肉全般に言えることですが、脂肪も含まれています。塊や薄切りのお肉なら、脂肪を切り取って離乳食に取り入れることができますが、ミンチは全てを取り除くことは難しいです。ですので、牛肉ミンチを与える場合は、牛肉の赤身薄切り肉などを食べ慣れた、離乳食完了期(12カ月~18カ月)頃からにしましょう。

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牛肉でアレルギーが出ることはある?

どんな食材でも、アレルギーを起こす可能性がありますので、牛肉もアレルギー反応を起こすこともあります。牛肉を最初に食べるときは、できるだけ平日の朝に食べて、ひとさじだけにしましょう。食べた後は、赤ちゃんの体調に変化がないかを見ておきましょう。

離乳食に使う牛肉の部位や選び方・下処理方法

では、具体的に牛肉のどの部分を選べばいいか?下処理の方法を紹介します。

はじめは赤身の牛肉から

牛肉を初めて使う時は、脂肪の少ない赤身肉を使います。その理由は、赤ちゃんの内臓機能がまだ未発達なので、牛肉の脂肪で内臓に負担をかけないためです。

新鮮な肉を選ぶように

どの食材にも言えることですが、離乳食に牛肉を取り入れるときは新鮮な牛肉を使ってください。特に牛肉は生ものですので、十分に加熱して火を通すことを心がけましょう。

薄切りの牛肉の下処理のポイント

脂肪分の多い脂身は、包丁で切り取ってから、赤ちゃんの発達に合わせた大きさに切って使用します。最初のうちは、かたくてカミカミしにくいと感じ赤ちゃんがベーっと出すことがあるかもしれません。ですので、発達よりも少し小さめに切ったり、片栗粉などでとろみ付けをして食べやすくしてあげましょう。

牛ミンチ肉の下処理のポイント

牛ミンチ肉を使う場合は、最初は沸騰したお湯で湯がいて脂抜きをします。そのまま使えるようになるのは、牛ミンチ肉に食べ慣れた離乳食完了期の後半ごろを目安にしましょう。

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牛肉の冷凍保存方法

牛肉を冷凍する場合は、生でも湯がいたものでもOKです。離乳食に使う1回分を小分け容器やラップに包んで冷凍します。保存作業をするときは、素手で触らずビニール手袋を使い保存の作業を行うなど衛生面に気を付けましょう。

冷凍保存した牛肉を赤ちゃんに食べさせる時は、1度湯がいたものであっても解凍する際に再度、加熱をしてください。

牛肉を使った離乳食時期別メニュー

離乳食後期から 牛肉となすの煮物

*写真は完了期

材料

牛肉 15~20g

なす 15~20g

大根 15~20g

かつお昆布だし 150~200ml

しょう油 0.5ml

作り方

1.牛肉は脂肪を取り除き3㎜~5㎜に切る。大根となすは皮をむいて1㎝厚さに切る

2.かつお昆布だしに大根を入れて軟らかくなるまで煮る。

3.2になすを入れてしんなりさせる。

4.3を取り出して5mm~1㎝角に切る

5.鍋に4を戻して加熱し、牛肉を入れしっかり火を通す。しょう油で風味付けする。

離乳食後期から 肉じゃが

*写真は完了期

材料

牛肉 15~20g

じゃがいも 15~20g

にんじん 15~20g

玉ねぎ 10~15g

かつお昆布だし 150~200ml

しょう油 0.5mm

作り方

1.牛肉は脂肪を取り除き3㎜~5㎜に切る。じゃがいも、にんじん、玉ねぎは皮をむいて1㎝厚さに切る

2.かつお昆布だしにじゃがいも、にんじん、玉ねぎ入れて軟らかくなるまで煮る。

3.2を取り出して5㎜~1㎝角に切る

4.鍋に3を戻して加熱し、牛肉を入れしっかり火を通す。

5.しょう油で風味付けする。

離乳食完了期後半 ハンバーグ

材料

牛ミンチ 15~20g

玉ねぎ 15g

にんじん 10g

パン粉 小さじ1/2

牛乳 小さじ1

卵 大さじ1

作り方

1.玉ねぎとにんじんをみじん切りにする。パン粉に牛乳を入れしんなりさせる。

2.ボウルに材料すべてを粘りが出るまで混ぜ合わせる。

3.2を一口サイズのハンバーグに形作る

4.フライパンを熱して3を入れて両面焼く(ふたをして弱火で蒸し焼きする)。爪楊枝をさして透き通った肉汁が出てきたらOK。

 

大人が牛肉料理を食べるときは、ぜひ赤ちゃんにも牛肉の離乳食を取り入れてください!

記事執筆

中田馨|離乳食インストラクター

一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。

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