こんにちは!離乳食インストラクターの中田馨です。サバの塩焼き、サバの煮つけ、サバの竜田揚げ、サバの南蛮漬け!サバの料理を思い浮かべると脂ののった美味しいサバを思い出します。そんなサバを離乳食に取り入れるときのポイントと離乳食レシピを紹介します!
栄養たっぷりのサバ、離乳食にはいつから?
「サバ」と聞くと「アレルギーは大丈夫なのだろうか?」と思いつくかもしれません。いつから離乳食に取り入れられるかなど以下からお話します。
サバの栄養素
サバの栄養でパッと思いつくのは、DHAですね。よく受験生のお子さんに「サバメニューを取り入れる」なんて話を聞くこともあります。DHA以外にも、たんぱく質、鉄分、EPA、ビタミンB12など含まれています。
サバは離乳食完了期頃から少しずつ
サバは、脂が多い青背の魚です。アジやサンマ、イワシなどにチャレンジした後にスタートさせましょう。早くて離乳食後期後半からスタートで、離乳食完了期からでも遅くはないでしょう。最初に食べるときは、離乳食スプーン1さじの少量から少しずつ与えるようにします。また、初めて食べたときは特に、体調に変化がないかを観察しましょう。
離乳食にはサバの水煮缶が便利!
サバの水煮缶を使うと、サバ料理が作りやすいです。水煮缶を使う時は、骨をきちんと取り除きましょう。また、水煮には塩分が含まれていることがありますので、湯通しして塩分を取り除きます。味噌煮缶など、あらかじめ味が付いているものは赤ちゃんには不向きです。
生のサバを使うときに気をつけたいこと
次に、生さばを使う時のポイントです。
サバの食物アレルギー
「サバを食べたらじんましんが出る」なんて話を知り合いから聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?魚の中でもサバはアレルギー症状が出やすいようです。ただ、サバを食べて起こるじんましんすべてがアレルギー症状ではなく、ヒスタミンによる症状のこともあるようです。どちらにしろ、サバを食べて体調に変化があれば、病院へ行きましょう。
骨に注意!
生さばには、鋭い骨がありますので、2枚・3枚におろした後は、
➀生の状態の時に骨の有無を確認
②ほぐして、盛り付けるときに骨の有無を確認
③食べるときも骨の有無を確認など、その都度、骨を確認します。これはサバに限らず全ての魚に共通します。
サバは傷みやすい
「サバの生ぐされ」と言うほど、サバは傷みやすい魚です。鮮度が落ちると、ヒスタミンが生産されて、アレルギーに似た症状を引き起こすことがあります。実は、私、大人になってからこの症状になったことがあります。離乳食に生さばを使う時は、必ず新鮮なものを選びましょう。
しめさばはNG、塩サバにも注意して
では、しめさばや塩サバは離乳食に使えるのでしょうか?しめさばは、サバを三枚のおろして塩を落として酢に浸したものです。また、塩サバは塩水につけたサバのこと。両方とも、塩分が強いため、離乳食には使えません。
大人のサバ料理から取り分けする方法
塩サバ(サバの塩焼き)
塩サバは、塩分が強いので使えませんので、生さばを買ってきて塩を振り塩サバにしましょう。サバの骨を取り除きます。大人は、普段通り塩を振りますが、離乳食用は極少量の塩でOKです。魚焼きグリルやフライパンでしっかりと火を通しましょう。
サバの味噌煮
サバの味噌煮は、生さば又はサバの水煮缶を使います。サバの骨を取り除き、湯で湯がきます。大人用に入れる味噌の1/8~1/6程度の味噌を入れひと煮立ちしたら、離乳食用のサバを取り出します。鍋に大人用の調味料(味噌、みりん、砂糖など)を加えたら、大人の味噌煮ができあがりです。
サバの冷凍保存方法
生サバを冷凍保存するときは、新鮮なものを選びます。生のまま冷凍してもいいですし、ゆがいてからでもOKです。1回分を切り分けてラップに包みます。解凍するときは湯がいたものでも再度加熱して全体に火を通しましょう。また、冷凍したサバは1週間で使い切るようにしましょう。
離乳食期におすすめのサバレシピ
サババーグ
材料
生サバ 20g
玉ねぎ 10g
万能ねぎ 少量
パン粉小さじ1
牛乳 小さじ2
卵 20g
作り方
1.サバは皮と骨を取り、湯がいてほぐす。たまねぎはみじん切り、万能ねぎは小口切り。パン粉は牛乳につけ込む。卵は溶きほぐす。
2.1の材料をすべて混ぜ合わせる。
3.2を小判型にして、フライパンで両面焼く*サバの水煮缶でもOK。その際は湯がかなくてもOK
離乳食完了期以降 サバごはんおやき
材料
ごはん 50g
生サバ 10g
グリンピース 5g
作り方
1.サバは皮と骨を取り、湯がいてほぐす。グリンピースは湯がいて薄皮を取る。
2.1とごはんを混ぜ合わせる。
3.2を形作って、フライパンで両面焼く*サバの水煮缶でもOK。その際は湯がかなくても<OK
家族がサバを食べるときは、赤ちゃんもサバを使った離乳食を用意できるといいですね!
文・構成/中田 馨
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在16歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、23年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する和の離乳食パクパクセミナー、離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで4000人が受講。