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一度で食べきれないトマト・ミニトマトを大量消費するには?
夏になると野菜売り場でたくさん見かけるようになるトマトですが、実は高温多湿が苦手で、旬の時期は春~初夏と、秋だそうです。
しかし、夏のトマトは水分量が多くほどよい酸味がありさっぱり食べられるため、食欲が落ちがちな暑い季節にぴったり。価格も安くなっているので、ついたくさん買い過ぎてしまうことありませんか。そんなとき、トマトやミニトマトを上手に保存して、食べきりたいですよね。
トマト・ミニトマトを保存法
トマトをせっかく買ってきたのに、気がついたら実が割れていて傷んでしまい、食べられなくなってしまったという経験はありませんか?
まず、トマト・ミニトマトの保存方法から見ていきましょう。
トマトの状態をチェック
トマトを手に入れたら、まずはトマトの状態を1つずつチェックして、傷みが見られるトマトを選り分けましょう。傷んだトマトを一緒にしておくと、他のトマトも傷みが早くなってしまうためです。
選り分けるトマトの見分け方は、次の3つです。
1. 割れているもの
2. 柔らかくなっているもの
3. ヘタが乾燥して縮れているなど、元気のないもの
傷んでいたトマトはその日のうちに、加熱して使うようにしましょう。
傷んだトマトの活用法
実が割れていたり、柔らかくなってしまったりしているトマトは、その日のうちに加熱して、ソースやスープにして冷凍してストックしておくとよいでしょう。冷凍しておけば日持ちもして、毎日のご飯づくりに活躍してくれます。
常温保存法
2~3日で食べる予定、またはまだ青い部分があって完熟していないトマトは常温で保存します。青い部分があるトマトは、室温状態で保存することで追熟して、赤く美味しいトマトになります。ヘタを下にして、日の当たらない涼しい場所で保管します。
冷蔵保存法
1~2週間で食べる予定、またはすでに完熟しているトマトは冷蔵庫で保存します。キッチンペーパーでくるんでからジッパー付きの保存袋に入れておくと適度な湿度を保つことができ、長持ちします。
大玉トマトは1つずつ、ミニトマトは10個くらいをまとめてキッチンペーパーで包むとよいでしょう。この場合もヘタを下にして保存します。
トマトを長持ちさせる保存ポイントは下記の記事をチェック!
冷凍保存法
長期間保存したい場合には冷凍保存がおすすめです。冷凍で1ヶ月ほど保存することができます。冷凍したトマトは、冷凍することで細胞が壊れて実が崩れやすくなり、ソース作りなどに適しています。
トマトのヘタを取ったら、軽く水洗いしたあとで水気を拭き取り、そのままジッパー付きの保存袋に入れます。空気を抜いてしっかり密閉してから冷凍庫で保存します。
トマトの上手な冷凍方法は下記の記事をチェック!
作り置きにおすすめ!トマト・ミニトマトの大量消費法
トマトに含まれるリコピンは抗酸化作用があり、生で食べるよりも加熱処理をした方が吸収率が高くなるといわれています。
スープやソースなどにしてストックしておけば、栄養を余すところなく取れるだけでなく、アレンジ料理にも使いやすくなります。ここでは作り置きにおすすめのトマト・ミニトマトの大量消費法をご紹介していきます。
スープ
シンプルなトマトスープは、トマトの旨味をじっくり味わうことができる大量消費にぴったりなメニューです。
温かいスープはもちろん、暑い季節には冷製スープにするのもOK。お好みの具材を加えてミネストローネなどにアレンジできるのも魅力です。冷凍すれば、1ヶ月ほど保存可能です。
作り方
【材料】
・トマト 6個
・にんにく 2片
・コンソメ顆粒 4g
・サラダ油 小さじ1
・塩 少々
・砂糖 小さじ1
・こしょう 少々
・パセリ 適量
【1】トマトは角切りに、にんにくはみじん切りにする。
【2】鍋にサラダ油を熱し、にんにくを入れて香りが出るまで炒める。
【3】【1】で角切りにしたトマトを加え、実が柔らかくつぶれるまで煮込む。
【4】ハンドブレンダーでペースト状になるまでかき混ぜたら、コンソメ、塩、砂糖を加える。
【5】中火で10分ほど煮込めば完成。器に盛り付けて、こしょうをふり、パセリをトッピングする。
煮込み用ソース
オレガノの風味とにんにくの香りが食欲をそそるトマトソースを作り置きしておけば、いつものメニューがランクアップします。
チキンや魚などのグリル料理にも、ハンバーグ煮込みなどの料理に使えます。冷凍すれば、1ヶ月ほど保存可能です。
作り方
【材料】
・トマト 8個
・にんにく 2片
・オリーブオイル 大さじ6
・オレガノ 小さじ1
・塩 小さじ1
・砂糖 小さじ1
【1】にんにくはみじん切りにしておく。トマトはヘタを取り、すりおろし器で皮ごとすりおろす。
【2】フライパンにオリーブオイルを熱し、弱めの中火で2分ほどにんにくを炒める。
【3】【1】ですりおろしたトマトを加え、強めの中火で煮込む。
【4】ふつふつとまわりが沸騰してきたらオレガノを加え、ときどきかき混ぜながら、さらに20分ほど煮込む。
【5】量が最初の半分ほどになり、全体的にとろりとしてきたら火加減を弱めの中火にして、全体を底の方からかき混ぜる。
【6】塩を加えてさらにかき混ぜ、3~4分ほど煮る。
【7】味見をしてトマトの酸味を強く感じるようであれば砂糖を加え、かき混ぜながら1分ほど煮れば完成。
ミートソース
生トマトのフレッシュさが味わえる手作りミートソースは絶品!ストックしておけば、パスタはもちろん、ラザニアにしたり、パンに塗ったりと大活躍してくれます。これも冷凍すれば、1ヶ月ほど保存できます。
作り方
【材料】
・ミニトマト 30個(トマトなら5個)
・玉ねぎ 1個
・あいびき肉 350g
・にんにく 一片
・コンソメ顆粒 大さじ1
・ケチャップ 大さじ1
・ウスターソース 適量
・オリーブオイル 適量
・塩こしょう 適量
【1】ミニトマトは沸騰したお湯で30秒~1分ほど茹でたあと、冷水に浸けて皮をむく。にんにくと玉ねぎはみじん切りにする。
【2】鍋にオリーブオイルを熱し、香りが出るまでにんにくを炒め、続けて玉ねぎとあいびき肉を入れて炒める。
【3】あいびき肉の色が変わったら、【1】で皮をむいたミニトマトを入れる。コンソメ、ウスターソース、ケチャップを入れ、塩こしょうで味を調える。
【4】鍋にフタをして、ときどきかき混ぜながら30~40分ほど中火で煮込む。
【5】ある程度水分がなくなってきたら完成。
トマトを大量消費できるおすすめレシピ
美味しいトマトですが、サラダにして出してもお子さんはあまり箸がすすまないというご家庭もあることと思います。
ここでは子どもが喜ぶメニューを中心に、トマトをたっぷり使えるおすすめのレシピを紹介します。
トマトクリームのハヤシライス
野菜をたっぷり食べられるのがうれしい、まろやかな味わいが子どもに人気のトマトクリームのハヤシライスです。トマトの赤とブロッコリーの緑が鮮やか。食卓に彩りを添える一品です。
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
・ブロッコリー 1株
・トマト 1個
・玉ねぎ 1個
・牛こま切れ肉 180g
・にんにく 1かけ
・油 大さじ1
・小麦粉 大さじ2
【A】
・固形スープの素 1個
・しょうゆ 大さじ1
・オイスターソース 大さじ1
・みりん 大さじ1
・生クリーム 大さじ3
・ご飯 茶碗3杯
◆作り方
【1】ブロッコリーは細かく切り分け、トマトは角切りに、玉ねぎは薄切りにする。にんにくはみじん切りにする。
【2】フライパンに油とにんにくを入れて中弱火で炒め、香りが立ったら玉ねぎを加えて炒め、しんなりしたら小麦粉をふって絡める。牛肉を加えて炒め、色が変わったら、ブロッコ リー、トマト、水3カップ、【A】を加え、 ふたをして煮込む。とろみがついたら生クリームを加えて混ぜる。
【3】器にご飯を盛って、【2】をかける。
※お好みでご飯に指ですりつぶしたくるみを散らしてもOK。生クリームは 牛乳や豆乳に替えても大丈夫です。
教えてくれたのは
井澤由美子さん
調理師、国際中医薬膳 師・中医師。旬の食材 の効能と素材の味を生かしたシンプルな料理 が人気。NHK『あさイチ』などテレビでも活躍 中。一女の母。
『ベビーブック』2017年2月号
簡単ミートソースパスタ
トマトや玉ねぎ、にんじんなどの野菜をふんだんに使った、簡単にできるミートソースパスタです。最後にお子さんの好きな型で抜いたにんじんを添えて仕上げれば、喜んで食べてくれること間違いなし。
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
・あいびき肉 150g
・トマト 1個
・玉ねぎ 1/2個
・にんじん 1/2本
・スパゲティ 200~240g
・オリーブ油 大さじ1
【A】
・トマトケチャップ 大さじ2
・塩 小さじ1/2
◆作り方
【1】トマトはざく切りに、玉ねぎはみじん切りにする。にんじんはすりおろす。
【2】フライパンにオリーブ油を中火で熱し、玉ねぎを炒める。色がついたらトマト、にんじん、あいびき肉を加えて炒め、肉の色が変わったら【A】で調味し、汁けがなくなるまで煮詰める。
【3】スパゲティは1/4の長さに折り、表記の時間より1分長くゆで、水けをきる。器に盛り、【2】をかける。
*ゆでて型抜きしたにんじんや、いんげんなどを添えるとさらに彩り鮮やかになります。
教えてくれたのは
鈴木薫さん
シンプルで、おいしくて、センスのいいレシピが人気。双子の女の子と男の子のママ。
『めばえ』2014年4月号
栄養満点!煮込みハンバーグ
ハンバーグのつなぎに高野豆腐を使うことで糖質は控えめに、タンパク質はアップして栄養満点のメニューに。トマトのやさしい酸味とにんにくの香りが食欲をそそります。
◆材料
(2~3人分)
・あいびき肉 200g
・高野豆腐 2枚(1枚約18g)
【A】
・きくらげ(乾) 20片程度
・卵 1個
・おろし玉ねぎ 1/4個分
・塩 小さじ1/2
・こしょう 少々
・トマトの水煮 1缶(400g)
・おろしにんにく 少々
【B】
・トマトケチャップ、中濃ソース 各大さじ1
・オイスターソース 大さじ1/2
・塩 小さじ1/2
・油 大さじ1
・パセリ(みじん切り) 少々
◆作り方
【1】高野豆腐は熱湯をかけてから冷まし、水気を切って、フードプロセッサーなどを使ってなるべく細かくする。【A】のきくらげは水で戻して洗い、みじん切りにする。
【2】ボウルにあいびき肉、高野豆腐を入れてよく練り混ぜ、さらに【A】を加え混ぜてよく練ってから6等分にして形作る。
【3】フライパンに油を熱し、【2】を入れて強火で片面2~3分ずつ、両面焼く。
【4】細かくつぶしたトマトの水煮、おろしにんにくをフライパンに入れて煮立て、フタをして10分煮る。【B】を加えてさらに3~4分煮る。
【5】皿に盛り、パセリを散らす。
教えてくれたのは
藤井 恵さん
料理研究家、管理栄養士。女子栄養大学在学中から料理アシスタントを務め、料理家の道へ。25~30歳の5年間育児休業するも、復帰後、メディア各種、イベント、講演会など、幅広く活躍。「キユーピー3分クッキング」(日本テレビ系)の講師としても人気。
『めばえ』2017年1月号
トマトとチーズの相性抜群!ドライカレー
暑い季節に食べたくなる野菜たっぷりのドライカレー。トマトのフレッシュさが、カレーの味をより引き立てる一品です。
◆材料
(2~3人分)
・あいびき肉 250g
・トマト 1個(200g)
・玉ねぎ 1/4個
・コーン缶 1缶
・しょうが、にんにく 各1/2かけ
・サラダ油 大さじ1/2
・カレー粉 小さじ1
【A】
・酒、中濃ソース 各大さじ1
・ケチャップ 大さじ3
・塩 小さじ1/4
・こしょう 少々
・カッテージチーズ、ご飯 各適量
◆作り方
【1】トマトは1㎝角に切り、玉ねぎ、しょうが、にんにくはみじん切りにする。コーン缶は汁気を切っておく。【A】は合わせておく。
【2】フライパンにサラダ油、にんにく、しょうがを入れて弱火にかける。香りが出たら中火にし、玉ねぎを炒める。しんなりしたらあいびき肉を加えて炒め、色が変わってポロポロになったらトマトの2/3量を加える。トマトの残りはトッピング用にとっておく。
【3】トマトがくずれるくらいまでしっかり炒めたら、カレー粉を加えて炒める。香りが出たら【A】とコーンを加え、汁気が少なくなるまで炒める。
【4】器にご飯を盛りつけて【3】をのせ、取り分けておいたトマト、カッテージチーズをのせる。
教えてくれたのは
新谷友里江さん
料理家・フードコーディネーター・管理栄養士。祐成陽子クッキングアートセミナー卒業後、同校講師、料理家アシスタントを経て独立。野菜たっぷりの家庭料理やかわいいおやつなど、楽しいアイディアが詰まった料理が人気。2児のママ。
もっとメニューを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
旬のトマトを美味しく食べよう!
トマトをたくさん手に入れたら、まずは傷みが早そうなものを選り分けましょう。このひと手間を惜しまずに。夏の太陽をたっぷり浴びたトマトは栄養も豊富。美味しくいただくための工夫をして、ぜひ毎日の食卓に取り入れてみてください。
文・構成/HugKum編集部