大福の冷凍保存|あんこもお餅も冷凍OK! いちご大福、クリーム大福は冷たいデザートに変身

種類も豊富で、色もカラフルな大福が並ぶ売り場では、ついたくさん選びたくなるものですよね。ところが、お餅とあんこが材料ですから、一度にたくさん食べられるものではありません。冷凍保存をしながら少しずつ、というのが賢い食べ方。あわせてクリーム大福やいちご大福の冷凍のコツや、おいしい解凍方法などもご紹介します。

大福は冷凍して楽しむ

甘いあんこがお餅に包まれた大福は、和菓子とお餅という、二つの特性をあわせ持ちます。冷凍保存には適しているのでしょうか。詳しくみていきます。

冷凍しやすいあんこ

中身のあんこは、栄養豊富な小豆と砂糖が主な原料です。冷凍しても問題はなく、むしろ少量ずつ使うための保存方法としては必須テクニックです。栄養面や食感が損なわれる心配もありません。あんこの冷凍については、こちらをご参考にしてください。

▼参考記事

食べきれなくても大丈夫。【あんこの冷凍保存】コツと美味しい食べ方レシピ
あんこは冷凍保存ができる 洋菓子やカスタードクリームも魅力的ですが、日本の伝統的な和菓子はその優しい甘さや、栄養価の高さで多くの注目を集め...

もち米から作られる皮

あんこを包む皮は、もち米から作られた「もち粉」、または「白玉粉」が使われます。「もち粉」は洗った米を乾燥させ、粉にしたものです。和菓子の求肥(ぎゅうひ)にも使われるように、きめの細かい食感のお餅になります。

一方の「白玉粉」は、粉にしたあと、一度水に沈殿させ、乾燥させています。沈殿する成分にはでんぷん質が多く含まれるため、もちもちとした柔らかな食感になり、次の日でも固くなりにくい特徴として表れます。どちらかというと、安価で手に入りやすいのは「白玉粉」です。

どちらも、もち米から作られているのは同じで、こちらの記事が参考になります。

▼参考記事

失敗しないお餅の冷凍方法! 賞味期限やお好みに合わせた解凍方法もご紹介
お餅を冷凍するメリット お餅を冷凍すると、いいことがいっぱい。そのメリットを見ていきましょう。 ・長期保存が可能になる ...

大福の冷凍方法

それでは、具体的な冷凍の手順を確かめていきます。

冷凍の手順

ひとつずつラップでぴっちりと包み、冷凍用の保存袋に入れて封をします。これを冷凍庫で保存します。

ポイント

包む時は粉がこぼれるので、下に敷物があると汚れません。また、袋に詰めすぎると形が崩れますから、空間に余裕をもって冷凍庫へ入れてください。

保存期限

1か月程度を目安に、冷凍保存ができます。

冷凍大福の解凍方法

ご家庭で冷凍した大福を、おいしく解凍する手順を確認します。

冷蔵庫で自然解凍

【1】冷凍庫から冷蔵庫に移し替え、2~3時間で解凍できます。
【2】常温にしばらく置いておくと柔らかさが戻ってきます。または、食べる直前に、電子レンジで10秒程度温めると、一層おいしいですよ。

電子レンジで

【1】冷凍庫から取り出した大福を、耐熱皿の上に乗せます。
【2】電子レンジの低いワット数で1~2分加熱します。かたい場合は、様子を見ながら30秒ずつ加熱するとおいしくいただけます。

【業務スーパー】切るだけ・解凍するだけ・焼くだけ! 手間いらずの “業スー”オススメおやつを発掘
「業務スーパー」の冷凍食品といえば、食材から惣菜、スイーツまで、安くて豊富な取り揃えがママ・パパたちの強〜い味方! 今回はその...

クリーム大福の冷凍と解凍方法

クリーム入りの大福は冷凍保存できるのでしょうか。

冷凍の手順

【1】大福の手順と同じで、ひとつずつラップでぴっちりと包んでください。
【2】冷凍用の保存袋に入れて封をし、金属のトレイに乗せたまま冷凍庫で保存します。

ポイント

クリームが分離するのを防ぐためには、急速冷凍が必要です。金属のトレイに乗せ、さらに3時間ほどは冷凍庫を開けないように気をつけます。

保存期限

2~3週間程度の保存ができます。

解凍方法

【1】冷凍庫から冷蔵庫に移し替え、2〜3時間程度で解凍できます。冷たいまま食べてもおいしいです。
【2】しばらく常温に置くと、柔らかさが戻ります。

ポイント

電子レンジでの解凍や、トースターでの加熱はクリームが溶けだしてしまうので、おすすめできません。

【宮城アンテナショップ】人気BEST5を全部食べてみた!3位「ずんだ生クリーム大福」2位牛タンラー油、1位は!?
【宮城県】アンテナショップのおいしい人気商品ランキング発表! 宮城県は、朝ドラ「おかえりモネ」の舞台(気仙沼)でも話題の地。他にも武将・独...

いちご大福の冷凍と解凍方法

冷凍したいちご大福は、おいしさは保たれているのでしょうか。また、いちごだけでなく、フルーツ大福は冷凍して販売がされています。冷菓としていただく大福ですが、なかなかおいしく解凍ができない、との声もお聞きします。解凍のコツをみていきます。

冷凍の手順

【1】ひとつずつラップでぴっちりと包み、冷凍用の保存袋に入れて封をします。
【2】急速冷凍が必要ですから、金属のトレイにのせたまま、冷凍庫へ入れてください。

解凍は自然解凍

加熱はしません。冷凍庫から冷蔵庫へ移し、3時間程度で皮が柔らかくなります。冷たいあんこと、さらにヒンヤリとした、いちごを楽しんでください。

ご家庭でいちご大福を冷凍保存する際は要注意

ご家庭の冷凍庫では、いちご大福をはじめフルーツ入りの大福を冷凍するのは難しいものです。急速冷凍に限界があることから、フルーツの劣化を招いてしまいます。どうしても冷凍が必要な場合でも、保存期間は少しでも短いほうがおいしさは保たれます。長期保存ではなく、日持ちを伸ばす程度とお考えください。

また冷凍前のフワフワした柔らかさは、どうしても消えてしまいます。凍ったままの部分が少々あり、皮はもっちりとした食感になりますが、そのまま冷たいお菓子としていただきます。

常温で放置しておくだけだけだと、フルーツが柔らかくなりすぎるのでご注意ください。

冷凍を活用して作るフルーツ大福

ご家庭でフルーツ大福を作る場合は、皮だけをその都度焼き上げ、解凍したあんことフルーツを包む、という方法で手軽に作ることができます。あんこの冷凍は簡単ですから、旬のフルーツを選びながら組み合わせを楽しめます。

いちご大福の作り方

Hugkumのサイトから、人気料理家によるいちご大福のレシピをご紹介します。

あんこは市販のものを使い、手作りの皮で包みます。白玉粉は手に入りやすく、伸びが良いことから、きれいに包みやすい皮になりますよ。電子レンジと、フライパンでの焼き方が掲載されていますから、作りやすい方法を選んでくださいね。

いちご大福(卵・乳製品・小麦なし)

もち米が原料の白玉粉を使った和風おやつ。

◆材料

(大人2人+子ども2人分)
【A】
白玉粉 100g
砂糖 40g

水 120cc
片栗粉 適量
いちご(小) 5個
練りあん 150g

◆作り方

【1】練りあんを5等分していちごを包み、ラップをかけ、冷蔵庫で冷やす。
【2】【A】を耐熱ボウルに混ぜ合わせ、水を少しずつ加えながらよく混ぜる。ラップをかけ、電子レンジ(600Wの場合)で1分加熱し、取り出して混ぜ、1分30秒加熱して混ぜ、さらに30秒~1分加熱する。片栗粉を広げたバットなどに取り出して、粗熱をとる。
【3】手に片栗粉をつけて【2】を5等分にし、丸めてから手で軽く押さえてつぶし、【1】を包む。

教えてくれたのは


阪下千恵さん

栄養士。2人の女の子のママ。「複数の食物アレルギーがある長女のために、家族みんなで食べておいしい料理作りを試行錯誤してきました。その中から、ずっと作り続けている、わが家で人気のレシピを紹介します」

『ベビーブック』2011年4月号

いちごのあん巻き

もち生地でくるっと包むだけ。大福に入るといちごが一層みずみずしく感じられます。

◆材料

(10個分)
いちご 10個
白玉粉 100g
水 200cc

【A】
薄力粉 50g
砂糖 15g

あん(市販) 約100g
※いちごは中サイズを使っています。いちごの大きさによって調節してください。

◆作り方

【1】いちごはヘタを除いて、食べやすく切る。
【2】ボウルに白玉粉を入れ、水を少しずつ加え、手で粉のダマをつぶしてなめらかにする。【A】をふるい入れ、泡立て器で粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
【3】フッ素樹脂加工のフライパンに【2】の適量を細長く流し、弱火で色をつけないよう両面を焼く(約10枚)。
【4】【3】に丸めたあんと【1】をのせて巻く。

教えてくれたのは


柳瀬久美子さん

フランスに留学し、フランス家庭のお菓子と料理をマスター。簡単でおいしくて、おしゃれなレシピが人気。

『ベビーブック』2012年3月号

余ったおもち使い切り!たった3分でできる【激うま♡フルーツ大福】に子どもたち大喜び☆
鼻のむずむずや目のかゆみで、春の訪れを感じている今日この頃。なのに、冷蔵庫の整理をしていたらお正月の忘れ物を見つけてしまったんです。...
和菓子レシピ18選|プロ直伝!人気のさつまいもを使った可愛い和菓子レシピや夏・バレンタインのおすすめなど
プロ直伝!本格和菓子をご家庭で♪さつまいもを使った人気和菓子、夏やバレンタインにおすすめの和スイーツ、見た目が可愛い和菓子のレシピを幼児誌『...

食べごたえのある大福は、ぜひ冷凍保存を

しっかりと食べごたえある大福は、活発なお子さんのおやつや、忙しい日のスタミナ補給に喜ばれます。一方で、思ったよりも食べられなかった場合などは、困りますよね。そんな時に冷凍しておけば、頼もしいおやつになりますから、ぜひ冷凍保存を活用してください。もうひと頑張りしたい時に、助けてくれる甘味になりますよ。

構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

編集部おすすめ

関連記事