明日、菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(毎週月曜21時~)の第9話が放送されます。前8話では、菅田さん演じる久能整(くのう・ととのう)が、整の大学で心理学での教鞭をとっている天達春生准教授(鈴木浩介)から、ミステリー好きが別荘に集まって謎解きを楽しむという「ミステリー会」で給仕をするアルバイトを頼まれました。
整は、天達から、そのミステリー会で、「嘘をつく人」を見極めてほしいと頼まれます。この回では、天達の元パートナーで、整の恩人である美吉喜和と整の出会いと思い出が語られ、教師を目指すという整が熱い胸の内を口にするシーンも描かれました。
この回のゲスト俳優は、美吉喜和役の水川あさみ、天達の同級生である橘高勝役の佐々木蔵之介、同じく同級生である蔦薫平役の池内万作、主催者とミステリー好きのサイトで知り合ったというデラ役の田口浩正、パン役の渋谷謙人。個性派俳優陣のアンサンブル演技も見応えがありました。
第8話のここにしびれた!
(これより以下、8話のネタバレを含みます)
ミステリー会が行われたのは、天達の友人である蔦薫平の「アイビーハウス」と言われる山荘でした。集まったのは、謎解き好きなメンバーたちに加え、アルバイトで呼ばれた整のほか、天達の講演会に参加したことで声がかかったという風呂光聖子刑事(伊藤沙莉)の姿も。
彼女は刑事ということを隠しての参加だそうですが、天達からは刑事として「嘘をつかない人」を見極めてほしいと頼まれていました。すなわち、整への課題とは真逆のものでした。
今回も、整は、参加者の意味深な動きや、屋敷に飾られた花の絵など、細かいところを観察し、名推理を発揮。ミステリー好きである参加者たちと共に、視聴者をもうならせていきます。
やがて、かつて喜和が、5年前にそのその山荘でストーカーによって殺害されたという事実を知って驚く整。しかも喜和だけでなく、ストーカーも暖炉にくべられた夾竹桃(きょうちくとう)の毒性の煙で死んだというのです。
なぜ主催者は、過去の傷をえぐるようなことをしたのでしょうか?その真相が、おそらく第9回で明かされるのではないでしょうか。
自分に苦手なものがある教師の強みとは?
部活やサークルに入っておらず、バイトもしたことがないという整が、教師を目指していると聞いて、蔦から「大丈夫?あんまり向いてないような気がするけど」と心配された整。彼は「向いてるから、教師になりたいわけじゃないです」とキッパリ言います。
それを受けて、天達が「自分に苦手なものがあると認識してる教師は、生徒にもそれがあると理解できる。自分にできることは人もできると信じてる教師は、多くを取りこぼすことになる」と指摘し、周りを納得させました。
さすがは心理学の教員ならではの鋭い分析かと。言われてみれば、確かにそうかもしれません。通常は明るくて快活なタイプが、いかにも教師に向いてそうに思えますが、実は整のように、人に対して丁寧に寄り添える人こそが、教師として求められるべき人材なのかもしれません。
天達は整に、教師としての素養があることをちゃんと理解しているようです。このひとことで、整と天達の信頼関係の深さも伺えました。いつもながら、いろんな気づきを与えてくれるドラマです。
第9回では、喜和のストーカー殺人事件の真相が暴かれる!
引き続き、喜和のストーカー殺人事件について、それぞれの証言が描かれていきます。天達は、第三者の進入の形跡はなかったが、ずっと事件について違和感を抱いていたことを、整に明かします。そして「とにかく会の状況を先入観なしに見てほしい」と頼みますが……!
果たして、事件の真相とは?またもや整が名推理をして、謎を解いていくのでしょうか?今回も見逃せません!
文/山崎伸子
カレー好きで天然パーマの大学生・久能 整(くのうととのう)がある日、
殺人事件の容疑をかけられて…!?整の言葉に、事件の謎も人の心も解きほぐされていく新感覚ミステ
月刊フラワーズ(毎月28日頃発売)にて連載中!
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