ブロッコリーは冷凍がおすすめ
ブロッコリーは、ビタミン類が豊富な緑黄色野菜です。特に、脂溶性のビタミンではβーカロテン。水溶性ビタミンにおいてはCとB群が多いのが特徴的。冷蔵保存もできますが、すぐに変色してしまうため、冷凍しておくと長期保存を可能にしてくれます。
ブロッコリーの栄養素を保つためには
突然ですが、生と加熱後の栄養素量の違いって気になりませんか?
実際に生の状態(可食部100gあたり)のβーカロテンは、800㎍あるのに対し、茹でることで770㎍に。ビタミンB群の葉酸においては、生では210㎍・茹でた後は120㎍に。ビタミンCは、生では120㎍あるのに対し、茹でることで54㎍に減ります。
数字でみても脂溶性ビタミンの栄養素は、加熱してもあまり変わらないのに対し、水溶性ビタミンのほうは1/2量ほど減ることが分かりますよね。そのため、冷凍する時は、水溶性ビタミンの消失を抑えるため「生のまま」もしくは、「加熱を最小限」にすることがポイントです。
ブロッコリーの冷凍方法
実際の冷凍方法の手順を説明します。
下茹でしてから冷凍
では、下茹後に冷凍する方法から解説していきますね。この場合はフライパンがおすすめ。少量の湯でボイルできるという利点もあります。茹で方は、「ちょい加熱」が基本です。
沸騰した湯に小房にしたブロッコリーを入れて、いつもより硬めに茹でること。加熱後は、ザルなどに上げて粗熱をとってから保存袋に入れて冷凍しましょう。
生のまま冷凍
生で冷凍する場合も小房に切ってから、冷凍用保存袋に入れておくと便利ですよ。
ブロッコリーの解凍方法
冷凍ブロッコリーの解凍法は、いくつかのルールがあります。覚えてしまえば簡単なので、1つずつチェックしていきましょう。
お弁当におすすめ!自然解凍
本来、加熱後に冷凍したブロッコリーの自然解凍はNG。というのも、冷凍後に解凍することで水っぽくなりがち。加熱後に冷凍したブロッコリーを自然解凍する時は、以下の2つを試してみてください。
- 1)細かく刻む
- 2)油分と和える
たったこの工程をプラスするだけで、解凍後も美味しく食べることが出来るんです。
この画像は、刻んだ冷凍ブロッコリーとマヨネーズと塩・こしょうで調味した「ブロッコリーのマヨ和え」。刻むことで食感の違いを感じにくく、油分と合わせることで水分をまとめてくれます。ゆで卵と和えればボリュームのある一品に。お弁当のおかずにも◎。
電子レンジで解凍
次に、電子レンジで解凍する場合ですが、「生のまま」冷凍したブロッコリーには不向き。ブロッコリー独特の硫黄臭が出てきてしまうのと、食感もあまり良くないです。
一方で、加熱後に冷凍したブロッコリーは、600Wで約1分で解凍可能。多少、食感に違いが出ますが、生に比べて臭いの発生はありません。
茹でて解凍
茹でて解凍するのは、「生のまま」と「加熱後」の冷凍ブロッコリーの両方オッケー!
大きなポイントは、いずれも“時短”。沸騰した湯に凍ったままのブロッコリーを入れて、一気に加熱するのがコツです。加熱後に冷凍したブロッコリーは、「普段茹でる時の好みの加熱時間」=「冷凍前の茹で時間+解凍時の茹で時間」と考えると失敗が少なくなります。
炒め物などに使う場合は、冷凍のまま調理
こちらは、加熱後に冷凍保存したブロッコリー向き。他の具材を炒めたら、酒など水分を少量入れた後に、冷凍ブロッコリーを投入。蓋をして蒸し焼きにすると中まで火が通ります。
冷凍したブロッコリーの保存期間
冷凍ニラの保存期間は、「生のまま」と「加熱後」ともに、1か月を目安に食べ切りましょう。
* * *
ブロッコリーの冷凍は、加熱時間と解凍法にワザあり! 上手に冷凍保存して、栄養素を余すことなく召し上がってくださいね♪
撮影・文/川越光笑(たべごとライター・栄養士)
参考資料:日本食品成分表2019年 七訂
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