休校や学級閉鎖がまた起こるとしたら…。子どものたちの過ごし方や対策のアイディア

2年前の春、新型コロナ禍による子どもたちへのまん延防止を目的として、3月末〜GW明けまでという長い期間の学校一斉休校が実施されました。今回は、そんな休校がまた起きたとしたら・・・子どもたちとの過ごし方やママ・パパの仕事や家事への対策をまとてみました。

休校で変化した子どもたちの学校生活

休校とは?

休校とは、学校が全学年・全クラスが一斉に休みになること。同じような状況で学級閉鎖もありますが、こちらはクラスで該当する子が多数出た場合に、クラス単位で休みになること。だいたい、3日〜1週間と学校によって幅があるようでです。

休校により子どもたちの日常も大きく変わることに

一斉休校の際には、ほとんどの人が初めてのことに、とまどったりうろたえたりすることも多かったはず。また、朝出かけて、給食を食べて、夕方に帰宅するはずの子どもたちが毎日、1日中家で過ごすという生活。しかも、夏休みなどの長期休暇と違い、外出はNG。友達とも会えない生活に子どもたちも大きなストレスを感じることが多かったはずです。習い事も中止になったり、控えたという子も多かったですよね。

子どもの休校中に困ったことは?

いつもと違う生活になってしまう休校中。子どものどんなことが気になり困ったのかママ・パパ120人に聞いてみました。

Q.お子さんの休校中に困ったのはどんなことですか?

ダントツで多いのは運動不足という声。学校への登下校だけでもそれなりに運動になっていたものが、一日中家にいると、動きは限られるものですよね。また、公園遊びもはばかられたので、実際に体力が落ちてしまったという子も多かったはず。ほかには、生活の乱れ、勉強をしない、学習の遅れなど、勉強や日々の生活サイクルを学校と同様にはなかなかできないというジレンマを抱えた人も多いですね。

親であるママ・パパも仕事をしている場合には預け先をどうしようか、仕事をリモートにできるかどうか、子どもの三食の準備など、休校中は困ったことの連続、という図式ができあがってしまいましたよね。

ママ・パパの体験談

ママ・パパの具体的な体験談からも、とにかく困ったという実情が浮かび上がりました。多くは、体を動かせないこと、オンライン授業がうまく進められないことに困っていることがよく分かります。

「自宅での学習はなかなか集中して取り組めなかったこと、家の中だけでは体を動かすことが少なく、どうしたものかと困りました。長期間になるとつらいなーと考えさせられました。また、タブレットの授業が整ったとしてもまだ低学年で一人では難しく、仕事もあるので預け先にも困ることになるので大きな不安を感じました」(30代・京都府・子ども2人)

「外出できず、家に篭りっきりになるので運動不足になった。マンションなので、飛んだり跳ねたりも出来ず、こういう時一軒家だったら庭で遊ばせられたな、思った」(40代・千葉県・子ども1人)

「保育園と小学校で、別々に休校・休園があったため、お互いにずっと休みになってしまい、子どもたちも預けられず、自分たちも仕事ができずに困った」(40代・神奈川県・子ども2人)

休校中の子どもの過ごし方

子どもの休校中の過ごし方について、みんながどのように過ごしていたのかは気になるところですよね。そこについても具体的にリサーチしました。

Q.休校中はお子さんはどのように過ごしていましたか?

やはり、テレビとゲームがダントツ。「うちだけじゃなかった」と安心した人も多いのでは。ママ・パパの仕事の合間に面倒をみるのは難しく、どうしてもテレビ・ゲーム任せになってしまいますよね。ですが、その次に多かったのが自主学習・学校の宿題でした。こちらは学校によってかなり差があったと思いますが、きちんと自主学習教材が出されている学校では割とすんなりと学習ペースがつかめたようです。また、時間が経つにつれて、オンライン授業の環境が整ってきた学校も。こちらも、なかなか根付かない学校のICT教育が休校によって加速したという、皮肉な結果でしたよね。

ママ・パパの体験談

こちらもママ・パパたちに体験談を聞いてみたところ、オンライン授業にすぐに移行できたという人がいる一方で、やはり何をすればよいか分からない、することがない、という人がほとんどだったよう。また、休校中とはいえ、子ども同士が遊ぶのがやむを得なかった場合もあったようですね。

「オンライン授業に思いのほか早く順応して、PCもすぐに使いこなせるようになっていた」(40代・大阪府・子ども1人)

「何も言わなければ、全く体を動かさず、ゲーム、YouTubeを見続ける。よって食欲もない」(40代・滋賀県・子ども1人)

「暇すぎて何をすればいいか分からずテレビばかり見ようとする。挙句、親に何をすればいいか決めてくれという」(40代・兵庫県・子ども1人)

「うちはやることをやれば好きな事をしてよいルールなのでのびのびしていました」(30代・愛知県・子ども2人)

「朝から夕方まで近所の子が遊びに来てた」(40代・埼玉県・子ども2人)

もしまた休校になるとしたら

考えたくはないですが、もしもまた、同じようににコロナのまん延防止として休校になるとしうたらどう感じるか、どうすればいいのかを聞いてみました。

Q.今後もしコロナウイルス感染症が拡大したら休校にしてほしいですか?

アンケートの結果、多数を占めたのは、「状況による」という回答。自分の子どもが新型コロナにさらされたら困るし、とはいえ、休校は困る、というママ・パパたちの苦渋の表情が目に浮かびます。また、約1/4の人は休校にして欲しくないという回答に。やはり、休校にはメリットよりも、デメリットの方が大きかったようですね。休校にしてほしいという積極派はこの質問では約14%と比較的少数でした。

休校にしてほしい

コロナウィルスも未知の病気であるため、子どもにどうしても罹患させたくない、また罹患した場合の後遺症も取りざたされているので、その脅威にはさらされたくない、という人が多いようです。

「軽症だからと甘く見てほしくない。後遺症が心配」(30代・愛知県・子ども2人)

「大変ではあるが、感染し万が一重症化した事を考えると恐ろしいため」(30代・愛知県・子ども1人)

休校にはしてほしくない

休校により、その間の卒業式や入学式などの大切な行事が中止になったところが多く、またその後も、遠足や運動会などが中止になり続けている状況をみると、極力休校にはして欲しくないと願う人も少なくありません。

「子供の成長や楽しいイベントなど奪わないでほしい」(30代・広島県・子ども2人)

「自主的に休むのは良いが、強制的に休校にはしないで欲しい。初期のコロナとは状況も違う」(40代・千葉県・子ども1人)

状況による

コロナウィルスという未知の病気との向き合い方には、正直正解が分からないですよね。あまりに感染者が多ければやはり休校にしてほしいものの、感染者が少ないのであれば、学級閉鎖など限定的な対応にしてほしいという声も挙がりました。

「あまりにもコロナ感染者が多いと心配だが休校になってばかりいると学習面でも少し心配」(30代・山形県・子ども2人)

「感染力や重症化リスクを考慮して、重症化しやすいものなら休校にしてほしいし、軽いものなら学級または学年閉鎖くらいに留めてほしい」(30代・東京都・子ども2人)

「コロナウイルスは怖いですが、私たち両親も仕事を休めないので休校になっても困るし微妙なところです」(20代・和歌山県・子ども2人)

Q.今後もし休校になるとしたらどんなことを求めますか?

考えたくはないですが、またコロナウィルスがまん延した場合に休校になる可能性はゼロではありません。一度は経験した休校なので、前回の経験を生かして上手に休校対策を取りたいものですよね。ママ・パパが求める、休校時の取り組みを聞いてみました。何もない今こそ、学校との取り決めができるといいですよね。

オンライン授業の充実

まずはオンライン授業の充実が挙げられました。オンライン授業をうまく活用できているところはまだあまり多くはなく、何かしら不満点があるもの。また、オンラインだけではない、宿題用のプリントを用意するなど、ずっと画面に向かっていることを避けられるようにすることも求めてられているようですね。

「オンライン授業も、まだ安定してない感じがするし、(電波が良くなかったり、生徒の様子など) 分かりやすいオンライン授業だといいなと思います」(40代・北海道・子ども2人)

「オンライン授業を1日にして欲しい。今までは半日。宿題の量を増やして欲しい」(40代・滋賀県・子ども1人)

計画的な学習や運動のプログラム

どうしても学校と同じようには学べず間延びしてしまう子たちも多いですよね。時間割のように、オンライン、宿題、運動など、学校にいるときと同じペースで勉強できることが求められているようです。

「カリキュラムを細かく出してほしい」(40代・岩手県・子ども2人)

「休校になると運動をしないので運動できる プログラムなどがあると良い。 勉強ももっとしっかりとしたプログラムが あると良い」(40代・埼玉県・子ども2人)

行事や催し物の補填

今までは休校中の行事や催しものはすべて中止になったもの。なくなってしまったら得られるはずの体験や思い出がまったく残りませんでした。なんとか縮小という形ででも延期して実施してもらえたら、というのは切実な願いですね。

「イベントを中止しない。子どもたちのために、行事や催し物は中止ではなくできるだけ延期という形をとってあげてほしいです」(30代・北海道・子ども1人)

子どもの預け先の確保

前回の急な休校に対しては、共働きの家族では大パニックになったはず。リモートも全部できるわけではないので、何時間かでも学校などで預かってくれるとありがたいという声も挙がってきました。

「共働きで自宅で見ることが難しい家庭のために午前中だけでも学校の預かりがあると助かります」(30代・京都府・子ども2人)
「子どもを預けられる場所の確保」(20代・和歌山県・子ども2人)

リモートでの仕事や職場の理解

こちらは学校ではなく、会社や社会に対しての注文。リモートが根付いてきたとはいえ、まだまだ出社が必要なことや、リモートで残業が払われないなんていうことも。家庭の経済面にも家族の精神衛生状態にも直結することなので、柔軟な対応が求められますね。

「会社でのリモート勤務を徹底して欲しい」(30代・東京都・子ども1人)

「会社の理解と補償を求めます」(30代・茨城県・子ども2人)

休校中の過ごし方アイディア

休校中の過ごし方をどうしたらいいのか、前は漫然と過ごしてしまったけど、次に同じようになったらきちんと過ごさせたいと思うママ・パパは多いはず。そこでいろいろなアイディアを聞いてみました。

スケジュール管理を徹底する

親の手間はかかって仕方がないものの、とにかく子どものスケジュール管理をしっかりするという声が多数。子どもの生活サイクルは簡単に乱れてしまい、登校が再開した時に戻すのが大変ということも。今までの生活スケジュールを死守できるよう、ママ・パパの努力も求められますね。

「1人だと時間に関係なく、だらだら課題をやっていたので、とにかくつきっきりで、時間割り通りに時間の管理をした。こちらが何もできないです」(40代・東京都・子ども2人)

「学校時間割と同じスケジュールでメリハリをつけた。リズムが崩れにくい。登校再開の時スムーズ」(40代・千葉県・子ども1人)

学習環境を整える

オンライン授業で困ったことの一つに、学習する場所がない、ということを挙げる人も多いですよね。テレビのある部屋や、親もオンラインミーティングをしている時などには、子どもがきちんと勉強に集中できるスペースをつくる必要はありますね。

「集中できるように、静かな環境を作る」(40代・岐阜県・子ども2人)

料理やお菓子作りを一緒にする

毎日のお昼づくりが大変というのは全ママ・パパの悩みのタネですよね。でもそれを逆手にとって、子どもと一緒に食事作りをしたり、お菓子を作るということにチャレンジするというアイディアも。食事作りの大変さや、逆に楽しさを知ることで、率先してお手伝いをしてくれるようになりそうですね。

「お昼やお菓子作りをたまに手伝わせていました。ずっと家にいると時間が長いので、少しは時間稼ぎができます。 子ども達も少しのお手伝いでも喜ぶのでいいかなと思います」(40代・北海道・子ども2人)

「一緒に調理をする。子どもにメニューを考えてもらう。子どもなりに、火を使わないメニューなど、できそうなことを工夫していた」(40代・神奈川県・子ども2人)

親子でできる気分転換を心掛ける

つい、オンライン授業を受けなければ、勉強に遅れないようにしなければと思いがちですが、子どもも大人も煮詰まってしまうもの。たまには、人の少ない早朝のウオーキングや散歩をしたりすると、運動にもなり、また家族のコミュニケーションもとれ、オススメです。

「勉強ばかりで不健康にならないように一緒に散歩にでかけたりした。気分転換になる」(40代・京都府・子ども2人)

「散歩したり一緒の時間を有意義に過ごせるよう意識していました。あまり閉塞感を感じず、親子のコミュニケーションを普段より良く取ることができた」(40代・東京都・子ども1人)

休校に対しては柔軟な対策を身につけて

もう起こって欲しくはない休校ですが、ないと思って何も対処をしないとまた慌ててしまうことに。どんなことがあっても、オンライン授業、勉強方法、預け先、リモート作業などある程度メドをつけておくことで、柔軟に対応できるはず。休校の経験は決して無駄ではなかったと思いたいですね。

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