旅をしながら学ぶ「旅育」
家族旅行では親が計画を立てて、子どもたちを「旅行に連れていく」という感じですよね。「星野リゾート」の「リゾナーレ」では、旅行を通じて子どもの成長を促す「旅育」の取り組みに力を入れています。
元々、私自身も旅を通しての出会いから学んだこともたくさんあります。「旅行に行く」だけではなく、子どもたちも旅行を通して、いろんな体験をしてもらいたいと思っていました。
今回、「リゾナーレ」の取り組みを通して「旅育」というコンセプトを知りました。沖縄の小浜島にある「リゾナーレ小浜島」で、自由研究にもぴったりな子ども向けの「旅育」プログラムに参加したので、ご紹介したいと思います。
海洋環境について学ぶ「珊瑚Academy」
特に自由研究にイチオシなのが「リゾナーレ小浜島」オリジナルのプログラムの「珊瑚Academy ~夏休みの自由研究~」!
今年、開催3回目になる人気のシュノーケルツアーです。ホテルの海が望めるお洒落なビーチカフェで珊瑚についてのレクチャーを受けた後、目の前のビーチで海洋生物や珊瑚を取り巻く環境について調べます。
その後、珊瑚礁の生態系を間近に体感できるシュノーケルポイントまで、クリアカヤックで向かいます。クリアカヤックの船艇から海中を見ることができ、移動中から珊瑚礁を観察することができるユニークなシュノーケルツアーです。座学に合わせてビーチや海中での体験もできる充実したプログラムになっているので、小学校低学年のお子さんにもぴったりの内容です。
「珊瑚ってなに?」本格的なレクチャー
ホテルのツアーなので、珊瑚について少し触れて、海で遊ぶ程度かなと思っていたら、「サンゴ学習推進団体 わくわくサンゴ石垣島」の大堀則子氏が監修したしっかりした内容でした。レクチャーでは、フリップボードを使った分かりやすい問いかけで、楽しみながら真剣に珊瑚のことが学べます。
「珊瑚は植物?動物?」、「珊瑚は動く?動かない」など大人が聞いていても興味深い内容が盛りだくさん!
レクチャーを通して、小浜島を囲む海が暖かく遠浅であることから、珊瑚が棲むには理想的な環境であることが分かります。そして、珊瑚の生態系が壊れることでの自然環境への影響など、環境問題についても考えるきっかけにもなる内容でした。
珊瑚を探そう!ビーチコーミング
レクチャー後は、リゾートの目の前のビーチに繰り出し、打ち上げられている珊瑚を探しに行きます。これまで、ビーチに珊瑚が落ちていても気にならなかったのですが、レクチャー後は珊瑚にもいろんな種類があることが分かり、浜辺を見る目線が全く変わりました。ビーチを歩くのがより楽しくなります。
いろんな形や種類の珊瑚を見つけて並べてみたり、触って感触を確かめたり。実際に浜辺で観察することにより、海の生物に興味を持てるようになる体験でした。
生きた珊瑚を観察しに、クリアカヤックでポイントへ!
ビーチコーミングを通して珊瑚の重要性を学んだ後は、生きた珊瑚を観察するためにクリアカヤックでシュノーケリングポイントへ出発。周辺の海を知り尽くしたガイドさんが、その日の海の状態で最も珊瑚が綺麗に見られる場所に案内してくれます。リゾートのビーチからカヤックで10分〜15分くらいのポイントで、必ず珊瑚を見ることができます。
クリアカヤックの船艇から珊瑚を見ることができるので、移動中から珊瑚礁を観察できます。その後はシュノーケリングで間近に珊瑚礁の生態系に迫ることができます。
シュノーケルで珊瑚を観察
インストラクターがていねいに教えてくれるのでシュノーケルが初めてでも大丈夫。4人までの少人数制で、小学校の低学年のお子さんを対象にしているので、シュノーケルデビューにもオススメです。実際に生息している異なる種類の珊瑚を観察し、解説をして貰いながら、シュノーケルを楽しむことができます。
珍しい青い色の珊瑚礁も! 私自身、飛行機や船を乗り継いでインドネシアの秘境と呼ばれる島まで行ってシュノーケルをしたことがありますが、これだけの青い珊瑚を見たのは初めてです。こんなに気軽に、いきなり世界最大級の珊瑚礁を間近で見られる体験ができるなんて驚きです。
キラキラシートで自由研究の完成
シュノーケルの後は、ビーチカフェに戻り、着替えた後は体験で学んだことや気づいたことなどを「キラキラワークシート」にまとめます。シートに沿って記入したり、海の中で珊瑚と一緒に撮影した写真を貼り付け、自由研究を完成させます。
ビーチで遊んで、シュノーケルを満喫して、勉強させられるという感じは全くなく、遊びを通して、たくさん学ぶことができました。何より、やらされたという感じが全くないままに、気がついたら自由研究の課題が終わっているので、親としても嬉しい限り!
自由研究のポイント
約360種の珊瑚が生息する北半球最大の珊瑚礁「石西礁湖(せきせいしょうこ)」を舞台に、珊瑚を取り巻く環境の変化や珊瑚と海洋生物の関わりなどをリアルタイムに学べます。また、自由研究のお助けノートもあり、「珊瑚礁と地球温暖化」や「珊瑚はどうやってケンカをするのか?」など興味深いテーマをまとめた資料も添付されています。
帰ってから、より詳しく珊瑚のことを調べ、自由研究を充実さたいというお子さんにも参考になると思います。
子どもだけで参加するツアー
今回は取材のため、特別に大人も同行させていただきましたが、本来は子どもだけで参加するツアーとなります。親から離れての体験は自立を促し、とても貴重なもの。親御さんも子どもを預けている間は、ビーチの「絶景海上ビアガーデン」などでゆっくりできて一石二鳥!一回のツアーが4人までの少人数制のため、夏休みは予約が埋まってしまう可能性があるので、お早めの計画をオススメします。
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「珊瑚Academy ~夏休みの自由研究~」
- 期間:2023年7月24日~2023年8月31日の毎週月曜日、水曜日
- 時間:9:00 AM~12:00 PM・2:00 PM~5:00 PM
- 料金:小学生1名 12,100円(税込)
- 内容:レクチャー、珊瑚の観察、シュノーケル体験、キラキラワークシート
- 対象:小学生(* 6歳~9歳推奨)各回4名まで(子どものみの参加)
- 予約:公式サイトにて7日前まで受付
沖縄素材のスイーツ作り
次は、「食育」のアクティビティの「リゾナーレキッズスタジオ ~リゾナーレ小浜島編~」をご紹介したいと思います。パイナップルやマンゴーなど、沖縄で親しまれている食材を採り入れたスイーツ作りのワークショップです。対象年齢が4歳からなので未就学児のお子さんも楽しめます。ホテルの室内で楽しめるので、万が一の雨の日でも安心です。
パティシエ気分
「リゾナーレ小浜島」オリジナルのコックコート着ると、気分もすかっかりパティシエ。材料の並ぶテーブルに移動し、作り方の説明に入ります。
材料はパイナップルやマンゴー、パッションフルーツなど南国の食材がたっぷり。並んでいる材料を見るだけでもワクワクしてきますね。親としても自宅で料理を経験させたいとは思うのですが、材料を揃えたり、片付けるのは大変。このような食育のプログラムがあるのは大変ありがたいですし、対象が幼児から小学校低学年までなので、小さなお子さんでも楽しめる工夫がたくさんあり、お菓子作りのデビューにもピッタリです。
魔法のクリーム
お家でのお菓子作りで躊躇してしまうのが、生クリーム作り。泡立て器でホイップするのは大変ですよね。また、機械を使うとしても後片付けも大変。
でもこちら、パッションフルーツジュースを入れて、スプーンで数回混ぜていけば、あっという間にホイップになるレシピなんです!泡だてに時間がかかったり、泡立て器を使わなくてはならないと小さなお子さんは難しい場合もありますが、このレシピであれば、スプーンで混ぜるだけなので簡単。4歳の息子も飽きることなくできました。これはママもお家で再現したい魔法のレシピですよ!
トッピングで完成
デコレーションは自由なのでオリジナルスイーツが作れるのも楽しいですね。完成したスイーツは家族でいただくことができます。実は甘いものが苦手な私のために、盛り付けの時にクリームを少なくしてくれたようで、「ママも食べて!」と嬉しそうに分けてくれました。
ママのために手作りしたという達成感もあるようで、娘の誇らしげな顔がとても印象的でした。ちなみに、パッションフルーツジュースが入っていて、甘酸っぱく爽やか味わいで、生クリームが苦手な私も大変美味しく頂けましたよ。自宅でのお菓子作りにもぜひ取り入れたいと思いました。
自由研究にもおすすめ
作り方も簡単なのでお家で再現やアレンジしやすく、自由研究にも最適です。お菓子作りに興味を持つ、良いきっかけにもなるとも思います。また、予約も空きがあれば、当日朝の10時まで受け付けていているので気軽に参加できます。帰りの便が遅い場合、チェックアウト後でも、待ち時間で利用できるので嬉しいですね。ただし、こちらも人気のプログラムなので確実に参加したい場合は事前の予約をオススメします。
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「リゾナーレキッズスタジオ」
- 期間:通年
- 時間:3:00 PM〜3:30 PM
- 対象:4~9歳・5名まで
- 料金:1,500円
- 場所:レストラン「Ooli Ooli(オーリオーリ)」
- 予約:当日10:00 AMまで
リゾナーレ小浜島のアクティビティの記事はこちら
リゾナーレ小浜島の客室&レストランの記事はこちら
- 〒907-1221沖縄県八重山郡竹富町小浜2954
- 石垣島港離島ターミナルから小浜港まで船で25分
- 小浜港からホテルシャトルバス(予約不要)で10分
文・写真/Rina Ota