目次
白寿は99歳のお祝い! その由来とは?
白寿とは、99歳を迎えたことを喜ぶお祝いであると同時に、99歳という年齢のことでもあります。では、なぜ白寿と呼ばれるようになったのでしょうか。その由来を見ていきましょう。
由来は文字遊びからとされる
99歳のことを「白寿」という理由は、漢字の「百」から「一」を取ると「白」という漢字になるからです。100-1=99ということです。
他にも、99歳にもなると髪もひげも真っ白だろうという連想で、「白」の字を当てたという説もあります。白い髪・白いひげというと、まるで仙人のような風貌を想像してしまいます。
昔は99歳まで生きる人は珍しく、お祝いの行事はほとんど行われていませんでした。平均寿命が延びている現在では、99歳を迎える人も増えていますが、世の中を超越した仙人のような存在として、尊敬されてもよいといえるでしょう。
白寿以降の長寿のお祝いも見てみよう
99歳の白寿以降のお祝いはどのような節目で行うのでしょうか。代表的なものに以下のようなお祝いがあります。
●100歳 紀寿(きじゅ)・百寿(ももじゅ、ひゃくじゅ)
紀寿は「100年=1世紀」にあたるため
●108歳 茶寿(ちゃじゅ)
「茶」の字を分解すると十・十・八十八となり、全て合わせると108となるため
●111歳 皇寿(こうじゅ)
「皇」の字を分解すると白(99歳)・一・十・一となり、全て合わせると111となるため
●120歳 大還暦(だいかんれき)
2回目の還暦
●100歳以上または120歳 上寿(じょうじゅ)
60~79歳を下寿(かじゅ)、80~99歳を中寿(ちゅうじゅ)、100歳以上を上寿という
また、白寿以降のお祝いではありませんが、81歳を半寿(はんじゅ)ということがあります。「半」の字を分解すると八・十・一になるためです。「白寿」の発音と似ているため、お店などで間違われないように注意しましょう。
白寿はいつ、どのようにお祝いする?
白寿のお祝いは、どのようなタイミングで行うのがよいのでしょうか。またお祝いの際には、どういったことに注意すべきかを見てみましょう。
お祝いする歳は数え年でも満年齢でもOK
白寿は99歳になった年にお祝いします。年齢の数え方は「数え年」でも「満年齢」でもかまいません。
数え年は生まれた日を1歳とし、元旦を迎えるたびに加齢していく数え方です。一方、満年齢は生まれた日を0歳とし、誕生日を迎えるたびに加齢していく数え方です。
昔は白寿などのお祝い事は数え年で数えるのが一般的でしたが、現在では満年齢で数えるケースも増えています。
家族が集まれる日に自宅などでお祝いを
白寿のお祝いは主に、誕生日・敬老の日などの節目に行うことが多いようですが、ゴールデンウィークや連休など家族が集まりやすい日を選んでもよいでしょう。
その際には、夏冬の気候が厳しい時季を外し、お祝いされる本人の身体になるべく負担をかけないように、気配りすることが大切です。自宅にいる場合は、自宅での食事会がおすすめです。本人の好みや体調を考えて、食べやすい料理を準備します。
99歳になると介護が必要な人も多くなってきます。自宅以外の高齢者住宅や介護施設に入居している人も多いでしょう。高齢者住宅や施設に入居している場合は、面会時にプレゼントを渡し、お祝いの言葉をかけてあげるとよいでしょう。
白寿のプレゼントの選び方
白寿祝いのプレゼントは、どのように選ぶのがよいでしょうか。金額相場や避けたほうがよいものなどを解説します。
テーマカラー「白」のアイテムをチョイス
長寿祝いにはそれぞれテーマカラーがあり、白寿のテーマカラーは「白」です。そのため、プレゼントには白いものを選ぶとよいでしょう。白を基調とする品物は、バリエーション豊かなので選びやすいはずです。
もちろん白一色でなくてもかまいません。他の色が差し色としてあしらわれていると、温かみがあって喜ばれます。
ただし、花を贈るときは白一色のものは避けたほうが無難です。白い花束や鉢植えは、不祝儀(ぶしゅうぎ)を思い起こさせるため、暖色系・寒色系の色も組み合わせて贈るようにしましょう。
プレゼントの金額相場を押さえておこう
白寿のプレゼントの金額相場は、各家庭によるので一概には決められませんが、一般的には次のようにいわれています。
●両親・兄弟姉妹:2~5万円
●祖父母:1~3万円
●親戚・知人:1万円
金額については、他の家族とも相談して決めるとよいでしょう。高額なプレゼントは家族や親戚と共同で用意すれば、大きな負担にならずに済みます。
大事なのは、金額ではなく気持ちです。金額にとらわれず相手のことを思いやって選べば、喜んでもらえるプレゼントになるでしょう。
贈り物にはNGとされるものもチェック
白寿のプレゼントとして、避けたほうがよいものもあります。基本的には「老い」や「死」を連想させるもの、「別れ・涙」を連想させるものは避けた方がよいとされており、具体的には以下のようなものがあります。
●櫛(くし):「苦・死」の響きがあるため
●ハンカチ:別れの涙を連想させるため
●補聴器・杖など:老いを感じさせるため
また、花を贈る際には菊・椿は避けましょう。菊は葬儀で使われる花であるためで、椿は落花の様子を「首が落ちる」と形容することがあるためです。
白寿のおすすめプレゼント「記念品」
名前やメッセージ、思い出の写真などを取り込んだ記念品は、ずっと飾っておけるので喜ばれるプレゼントの一つです。おすすめの商品を三つ紹介します。
絆を深める応援団「似顔絵ポエムクロック」
プロの作家が似顔絵とポエムを制作してくれるので、注文後にメールでお祝いの趣旨や名前・性格・趣味などを伝え、顔写真を添付します。最短1週間ほどで制作してもらえるため、予定日まで日程が少ないときでも大丈夫です。
3人の似顔絵作家の中から好みのタッチを選ぶことができ、ポエムは名前をちりばめて手書き風の仕上がりになります。世界に一つしかないオリジナルのプレゼントなので、きっと喜んでもらえるでしょう。
名入れギフトカリン「信楽焼名入れタンブラー」
本物志向に沿った信楽焼のタンブラーに、名前を入れてオリジナルプレゼントにするのはいかがでしょうか。信楽焼の素朴な風合いが、温かさを演出します。
夕焼け・新緑・藤の花・たんぽぽなど情緒ある色合いから選ぶことができ、名前とメッセージを刻印してもらえます。さらに、ワンポイントイラストをあしらうことも可能です。
焼酎・お酒・コーヒーなど、好みの飲み物を入れて楽しめます。アイスにすると、氷が陶器に当たる独特の涼やかな響きも味わえるでしょう。
一つひとつを手作りするため多少異なりますが、約8.5×11.0cmと手のひらにしっくり収まるサイズです。
ナカバヤシ「想い出新聞製本」
「想い出新聞製本」は、99年分の誕生日の新聞を1冊の本に仕上げたものです。毎日新聞社から提供される新聞の1面と最終面を裏表に印刷して、99年分を製本します。
サイズは約42.5×30.3×2.08cmで、テーブルや膝の上に広げて楽しめる大きさです。昔の出来事を思い出して、会話がはずむことでしょう。
一つひとつページを編集して製本するため、届くまでに約1カ月半かかります。お祝いの日程が決まっていなくても、早めに注文するのがおすすめです。表紙にはタイトルと本人の名前を入れられるので、特別な日のプレゼントとして喜ばれるでしょう。
白寿のおすすめプレゼント「食品・飲み物」
白寿のプレゼントには、好みの食品や飲み物も喜ばれます。自分では購入しないような、特別感のある品物を選ぶとよいでしょう。
ロイヤルガストロ「オリジナルメッセージ入りどら焼き」
「祝白寿」の文字に加えて、5文字以内×2行のメッセージをどら焼きの表面に刻印できる、お祝い用のお菓子です。
「祝白寿」の文字の代わりに、「おめでとう」のような5文字以内の言葉を追加することも可能です。名前や日付・お祝いの言葉などを入れると、気持ちのこもった贈り物になるでしょう。
10個入り以外にも3個・5個入りがあるので、予算に応じて選べます。他にも、3個入りを複数注文して、近隣・知人に挨拶代わりに配ることも可能です。
宗家 源 吉兆庵「桃泉果」
「桃泉果」は白桃を丸ごと一つ使用した、初夏限定(販売期間4月下旬~8月上旬)のみずみずしい果実菓子です。高齢者でも食べやすいゼリーは、贈り物にうってつけといえます。
メッセージカードを付けられるので、購入時にメッセージ用のテキストを記入して申し込みましょう。自分で考えにくい場合でも、定型文から選ぶことも可能です。
木箱の香りが高級感を際立たせる、特別な日の贈り物にふさわしい一品でしょう。その場で皆で食べる場合にも適した6個入りです。
佐幸「山のきぶどう/完熟3本セット」
山のきぶどう2本(600mL×2)と完熟山のきぶどう1本(600mL×1)の、無添加100%山ぶどうジュースのセットです。
山のきぶどうは日本古来のぶどうの品種で、古事記にも登場します。普通のぶどうと比べて鉄分・カルシウムなどが多く含まれており、北海道・本州の一部山間部でのみ採取される希少性の高い果実です。
赤紫の果汁には、抗酸化作用もあるとされるポリフェノールが多く含まれています。健康に長生きしてほしい、という気持ちが伝わるプレゼントとなることでしょう。
参考:山ぶどうとは
白寿のおすすめプレゼント「白アイテム」
白寿のテーマカラー「白」を基調にしたプレゼントを見てみましょう。白はコーディネートしやすく、部屋のインテリアとしても馴染みやすい色です。
テイコク製薬社「IFMC.ひざ掛け」
特許技術IFMC.素材を使用した、約70×100cmのひざ掛けです。
「IFMC.(イフミック)」とはテイコク製薬社が、温泉療法に着目して製造したナノメーターレベルの微細なミネラルの結晶体のことで、IFMC.を含浸させた生地は血行促進などの効果が期待できるといいます。
綿100%・無漂白無着色で、肌あたりも優しいのが特徴です。身に着けることによって体温上昇効果も検証されており、寒い時期も暖かく過ごしやすいでしょう。洗濯ネット・手洗いコースであれば洗濯機での手入れも可能です。
ハヤシグチ「カシミヤ100%大判無地ストール」
内モンゴル産のカシミヤを100%使用した約200×60cmの大判ストールです。本品には「カシミヤ100%鑑定証明書」が付属しています。
オフホワイトの色調はふわっとした軽さを感じさせ、実際に約260gと軽いので負担なく着用できるでしょう。高級感のあるカシミヤは、白寿のプレゼントにふさわしい一品といえます。
エムール「長さ調節できるオットマン付き 高座椅子 かなた」
「立ったり座ったりしやすいか」「座り心地がよいか」は、高齢者の椅子を選ぶときの重要なポイントです。「かなた」は細かく各部位を調節することで、立ち座りのしやすさと座り心地を両立させた高座椅子です。
リクライニングの角度は6段階、オットマンは長さと角度を調節でき、角度は14段階の細かさで設定できます。他にも、座面の高さとヘッドレストの角度を調節できます。
体形や好みに合わせたり、読書・昼寝・テレビなど目的に合わせたりして調節するのも効果的です。やや予算よりは値が張りますが、奮発してプレゼントすることで、白寿を迎える方に快適に過ごしてもらえるでしょう。
白寿のおすすめプレゼント「花の贈り物」
贈り物の定番、花のプレゼントにはどういったものがあるでしょうか。生花とプリザーブドフラワーから1点ずつ紹介します。
AOYAMA花苑「バラとローズマリーのアレンジメント」
白を基調にしつつも、可憐なピンクのバラが華やかな印象の生花のアレンジメントです。バラの他にもローズマリーやカーネーションがアレンジされており、長く香りを楽しめます。
メッセージカードを添えて、気持ちをこめてお祝いしましょう。普段は恥ずかしくて言いにくいことでも、メッセージカードなら素直に書けるかもしれません。
注文後の発送は地域によって異なるため、事前に問い合わせることをおすすめします。
サウンドアレンジ「花長寿 (ふくろう)プリザ」
華やかなプリザーブドフラワーの横にふくろうがちょこんと座っており、長寿のプレゼントとして喜ばれています。ふくろうは「福来郎」「福老」「不苦労」という漢字を当てることができ、年を重ねることの幸せを表現しているからです。
吉兆のしるしといわれるふくろうは、白寿のお祝いにまさにぴったりです。また、高級感のある陶器の皿に乗っており、長期間飾っておけるのもうれしいポイントです。花のカラーは真紅・京紫・山吹の3色から選べるので、性別を問わず贈れるプレゼントといえます。
白寿のプレゼントにメッセージを添えよう
一言でもメッセージを添えると、プレゼントの価値はぐっと引き立つものです。基本的な項目や例文を紹介します。
基本のお祝いメッセージ
白寿のお祝いメッセージには、お祝いの言葉や健康・長寿を願う言葉、感謝の言葉などを盛り込みましょう。メッセージに盛り込む基本的な項目は、次のようになります。
●白寿(99歳)のお祝いであること
●相手の名前
●自分の名前
●日付
また、メッセージは大きな文字でシンプルに書きましょう。小さい文字だと高齢者には読みづらく、また難しい言い回しでは思いが伝わりにくいからです。
関係性ごとの気持ちが伝わる例文
メッセージは送る人と受ける人の間柄によって、内容や言葉遣いが変わってきます。
両親や祖父母など近しい人に送るときは、大人として相手を気遣う丁寧な言葉を用いつつも、少しくだけた言葉のほうが親しみが感じられるでしょう。地元の方言を混ぜても、温かみが増します。
●両親へのメッセージ例
「白寿おめでとうございます。これまでは心配かけてばかりでしたが、これからは私のことも頼りにしてね。」
●祖父母へのメッセージ例
「おじいちゃん、白寿おめでとう! 遠くにいてなかなか会えないけど、次の連休に帰省したら会いに行くからね!」
「昔よく〇〇へ連れて行ってもらったね。おばあちゃんから聞かせてもらった話、今でもよく思い出します。」
このように祖父母へ送る場合は、孫として相手に甘える気持ちを入れると受け入れやすくなります。さらに、幼いころの思い出など、独自のエピソードを入れると親近感が増すでしょう。
【まとめ】気遣いを忘れず、白寿を祝おう!
白寿は99歳のお祝いです。白寿の由来は、「百」という漢字から「一」を取ると「白」なるからです。文字遊びのようで覚えやすいでしょう。
お祝いのタイミングは、数え年・満年齢のどちらでもかまいません。本人と家族の都合のよいタイミングでお祝いしましょう。優先事項はお祝いされる本人の体調です。現在では99歳を迎える人は増えていますが、それでも平均寿命を遥かに超える長寿なので、できるだけケアをしましょう。
プレゼントはテーマカラーの「白」を念頭に置いて選ぶと、白寿らしいプレゼントになります。思いやりと気遣いを忘れずに、温かい言葉でお祝いするのが一番です。
こちらの記事もチェック!
構成・文/HugKum編集部