栄養たっぷり「えごまの葉」を日常使い! 美味しい食べ方、育て方、保存方法を紹介

韓国料理でよく使われる「えごまの葉」。焼肉をする際に使うという方も多いのでは? そんなえごまの葉は、お肉と一緒に食べる意外にも、様々な調理に使うことが可能です。本記事では、えごまとはどんな食材なのか、美味しい食べ方などを紹介していきます。

えごまの葉は、韓国料理や焼肉と一緒に食べるイメージがあると思いますが、実は昔から日本でも食べられてきたものなんです。日本で食べられてきたのは葉の部分ではなく、えごまの種子のほう。主に種から油を採取するために、栽培されていました。また東北地方では、えごまの実をすりつぶして味噌と混ぜ合わせた、えごま味噌などがあります。

そんな、えごまの葉とは、一体どんな食材なのか、栄養価や食べ方など気になりませんか? ここからは、えごまの基本知識や美味しい食べ方などを一緒に見ていきましょう。

えごまの葉とは?

えごまは、大葉と同じシソ科の一年草。姿形も大葉とよく似ていますが、えごまの葉のほうが少し大きめです。

原産は東南アジア。ハウス栽培されているため、年間を通して販売されていますが、えごまの葉の旬は6~8月頃だと言われています。

どんな味?

えごまの葉の味は、ミントのような爽やかな香りと、少しクセのある味わいが特徴。最近では、韓国ブームによって、日本でも身近な食材になりました。しかし日本では大葉のほうが、まだまだメジャーのようです。

えごまとごまは別物

「えごま」と「ごま」、名前は似ていて、仲間かと思われがちですが、これらは全くの別物。えごまはシソ科で、ごまはゴマ科です。

形の違いを見ていくと、えごまの葉は、ギザギザしているのに対して、ごまの葉は丸みを帯びているのが特徴。えごまの種子は、丸みを帯びた形をしていて、ごまの種子はやや楕円形をしているという違いがあります。

ごまの若葉。えごまとは別物。
ごまの若葉。えごまとは別物。

えごまに含まれる栄養価は?

えごまの葉にはβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEなど、高い抗酸化作用を持つ栄養価が豊富に含まれています。そのため、えごまの葉を摂取することで、動脈硬化などの生活習慣病の予防から、しみやしわの予防などの美容効果も期待できるでしょう。

また、えごまの種から作られる「えごま油」も栄養価が高いことで知られています。えごま油に多く含まれているのが、健康や美容に優れたオメガ3であるα-リノレン酸。このオメガ3は、必須脂肪酸の1つで、体内で作り出すことができません。そのため食品から摂取することが必要だとされています。

えごまの種からとれる「えごま油」。オメガ3系脂肪酸「α-リノレン酸」を豊富に含む。
えごまの種からとれる「えごま油」。オメガ3系脂肪酸「α-リノレン酸」を豊富に含む。

このオメガ3を効果的に摂取するために大切なのが、加熱しないということ。そのため、えごま油は、そのままサラダなどにかけて食べるのがおすすめです。

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えごまは栽培できる?

えごまは、小さなスペースでも育てられ、家庭でも簡単に栽培することができます。さらに、えごまは害虫にも強く、育てるのが簡単で、家庭栽培初心者にもおすすめです。

また発芽率も高く、種から育てることも難しくありません。種から育てる場合、種まきの適期は5~6月。気温が20℃前後になればOKです。種をまいてから1~2週間ほどで芽を出すでしょう。えごまを育てるポイントは以下の通りです。

・風通しの良い場所で育てる

えごまは涼しい環境を好みます。そのため、風通しの良い場所で育てましょう。

・水やりは欠かさずに行う

えごまを育てる際は、土や葉が乾燥しないようにするのがポイント。特に発芽するまでや、苗から育てる場合、根が土に定着するまでは、毎日たっぷりと水をあげるようにしましょう。

・追肥のやりすぎには注意

えごまは、よほど生育が悪い場合以外は、追肥の必要はありません。必要以上に肥料を与えると、葉や茎が茂りすぎて、余計に病気や害虫の被害にあいやすくなるようです。

えごまの葉の保存方法は?

えごまの葉を保存するポイントは乾燥を防ぐということです。冷蔵保存方法と冷凍保存方法を見ていきましょう。

冷蔵保存方法

・えごまの葉を濡れたキッチンペーパーで包む。

・ビニール袋や保存袋に入れて野菜室で保存します。

約1週間保存が可能です。

冷凍保存方法

・えごまの葉を乾いたキッチンペーパーで包みます。

・フリーザーバッグに入れ、金属製のトレーなどにのせて冷凍庫で保存します。

保存期間は約3~4週間です。

えごまの葉の美味しい食べ方は?

えごまの葉は、生で食べることができます。しかし、生で食べると独特のクセのある味わいや、苦味が苦手だという人も。そんな場合は細かく刻んだり、醤油漬けにしたり、キムチにするのがおすすめです。

また、えごまの葉の香り成分である「ペリラケトン」「エゴマケトン」には、肉や魚の臭みを消す効果があります。さらに防腐効果もあるとされており、食中毒の予防にも効果的。そのため、肉や魚などと一緒に食べたり、気温が高くなってきた頃のお弁当に使うのもgood!

ご飯泥棒「えごまの葉の醤油漬け」のレシピを紹介

ご飯と一緒に食べると、もう止まらない「えごまの葉の醤油漬け」のレシピを紹介していきます。

材料

・えごまの葉… 12~15枚
・白ごま… 大さじ1
・醤油… 100cc
・みりん… 大さじ2
・ごま油… 大さじ1
・砂糖… 小さじ2
・すりおろしニンニク… 小さじ1
・粉唐辛子… 小さじ1(お好みで)

作り方

1、えごまの葉は流水で綺麗に洗い、水気を切っておきましょう。

2、耐熱容器に醤油とみりんを入れ、レンジで加熱。みりんのアルコールを飛ばします。

3、ボウルに2と砂糖、ごま油、すりおろしニンニク、粉唐辛子、白ごまを入れ混ぜます。

4、3にえごまの葉を1枚ずつくぐらせ、保存容器に入れます。

5、えごまの葉を入れた保存容器に、残ったタレを入れて、2時間以上冷蔵庫で寝かせて完成です。

おすすめの食べ方は?

・ご飯と一緒に食べる

えごまの葉の醤油漬けは、海苔のようにご飯に巻いて食べてもよし、また、おにぎりの海苔の代わりにするのも美味しいです。

・刻んで冷奴にトッピング

えごまの葉の醤油漬けを千切りにして、冷奴と一緒に食べても美味しいです。

・蒸し鶏や蒸し豚に巻く

蒸した鶏肉や豚肉に巻いて食べると、肉の臭みを緩和。また、ほんのり感じる苦味や独特の風味は、味のアクセントに。

栄養豊富なえごまの葉を食べよう

韓国料理ではよく使う食材ですが、まだまだ日本では馴染みが浅く、使い方や食べ方がわからなという方も多いのではないでしょうか。

えごまの葉は、健康や美容に良いとされる栄養を豊富に含んだ食材。焼肉の際や、醤油漬けなどにして、積極的に取り入れてみてはいかがでしょう。

また、家庭でも簡単に栽培できます。えごまの葉を使いたいけど、スーパーなどでなかなか見つけられない、という方は、家庭で育ててみるのもおすすめです。

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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)

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