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一度の買い物で大量に発生するプラスチックゴミ
2020年7月にレジ袋が有料化され、早3年。買い物にマイバッグを持っていくことは当たり前になってきましたよね。でも、日本のスーパーではあらゆるものがプラスチックで包装されており、1回の買い物だけでも、多くの使い捨てプラスチックを持ち帰ってしまうのが現状です。
プラスチックを減らすアイデアを教えてもらいました!
今回は、「プラなし生活」というサイトを運営する、生物海洋学者の中嶋亮太さんと、サイトの運営をされている古賀陽子さんに、お買い物でできるプラスチック削減アイデアを教えてもらいました。サイト「プラなし生活」では、プラスチックを「なるべく・出来るだけ」使わないアイデアを発信されています。
アイデア1|野菜はバラ売りのものを選び、メッシュバッグで持ち帰る
日本では多くの野菜がプラスチックで包装されていますが、根菜類やきゅうりなど、バラ売りのコーナーがあるお店ではそちらを積極的に選んでいこう! というシンプルなアイデアです。
バラ売り野菜コーナーの脇には、たいてい無料のポリ袋がありますが、自宅からメッシュバッグを持参すれば使わずに済みます。プラなし生活さんによると、エコバッグではなく、中身の見えるメッシュバッグが良いとのこと。(お会計前にエコバッグに入れるのは、マナー違反になってしまいますものね)
また、メッシュバッグを用意するのが難しければ、自宅からポリ袋を持っていき、使いまわすだけでも良いそうです。
筆者は、こちらの口が閉じるタイプのメッシュバッグを購入
早速メッシュバッグを購入して試してみました。もうひとつ、小さなサイズのものと3枚セットでした。
持ち手がついているタイプなら、IKEAのこちらも良さそうです!
野菜のバラ売りコーナーへ
近所のスーパーのバラ売りコーナーへ。近くにはポリ袋がありますが、今日は持参したメッシュバッグを使ってみます。
小心者の筆者は「袋に入れていたら怪しいと思われないかな…」と一瞬ドキドキしましたが、こんな風にメッシュバッグを広げておけば大丈夫。お会計のときにも、何をいくつ買ったかが分かりやすいです。キャベツや白菜など大きな野菜を買う時は、もう少し大きめの口がガバッと開くものが便利かなと思いました。
アイデア2|お肉や魚の汁漏れが気になるときは新聞紙を利用
食品の買い物でポリ袋を使うものと言ったら、汁漏れしやすいお肉やお魚ですよね。プラなし生活さんによると、新聞紙に包めばポリ袋を使わずに済むそう。お店によっては袋詰め用のカウンターに新聞紙が置いてあるところもあるようです。今回は置いてあるか分からなかったため、メッシュバッグと一緒に数枚持参しました。
ポリ袋に入れる手間と比べてもさほど変わりません。むしろ、指が乾燥してポリ袋が広げられない冬の時期などはササッと包めて便利かも。新聞紙は、束のままで持って行くと手間取ってしまいそうですが、数枚をエコバッグと一緒に準備しておけば、ストレスなく続けられそうです。
お買い物後、たくさんのプラごみを処理する罪悪感が減りそう!
2年前にプラなし生活さんの取材をさせていただいてから、私自身も環境に対する意識が高まり、お買い物の後に大量のプラスチックゴミを処理することに罪悪感を抱いていました。
すごく小さなことに思えるかもしれませんが、長く続けることで自宅から出すプラゴミを減らしていきたいなと思っています。
このほかにも、プラなし生活さんの本やサイトにはプラスチックを減らすアイデアがたくさんありますので、ご自身がやってみたいと思うアイデアを見つけてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
暮らしの図鑑 エコな毎日 プラスチックを減らすアイデア75×基礎知識×環境にやさしいモノ選びと暮らし方
後編では、掃除でできるプラスチック削減アイデアについてご紹介します!
記事監修
海洋プラスチック問題について研究をしている生物海洋学者の中嶋亮太さんと、メーカーの技術者として勤務後、子育てをしながらプラスチックフリーなヒントを探してサイトの運営をされている古賀陽子さんのお二人。環境問題を取り上げるメディアは多いものの、個人レベルで何をしたらよいかに応えるものがないと気づき、日本で実践しやすい試みを紹介するブログを立ち上げ、活動しています。
著書に『暮らしの図鑑 エコな毎日 プラスチックを減らすアイデア75×基礎知識×環境にやさしいモノ選びと暮らし方』(翔泳社)がある。
文/寒河江尚子