話題のチャットGPTを使ってみた!同じ質問でも言い方で答えが変わる・・・!?
巷でよく聞く「AI生成」の話題。面白そうなので、我が家でも晩ごはんの献立をチャットGPTに聞いてみることに。
同じ「この材料で作れる晩ごはんレシピ」というお題だったのに、私と娘では回答に差が!これからの時代、チャットGPTのようなAIを使うようになったら、「質問力」が大事になってくるのでしょうか? 専門家に詳しく聞いてみました!
SDGsに詳しい専門家に直撃インタビュー
AIの使い方について、持続可能な社会の実現に向けて社会に対して真の価値を生んでいきたいと考えている、株式会社シンカ代表取締役社長 CEO 町井 則雄さんに質問しました。
どんな質問を投げかければ、求める答えが返ってくるか。「問う力」のリテラシーを子どものうちから高めることが重要に
晩ごはんのレシピを私と娘でそれぞれ質問してみたら、回答が異なっていて面白かったです!これからは、チャットGPTのような生成AIが教育現場でも取り入れられていくのでしょうか。
これからの社会では、生成AIなど様々なAIがいろいろなところで活用されていくことになるよ。たとえば生成AIは、質問に対する回答のような言葉のやり取りだけではなくて、言葉から画像や音楽を作ってくれたりもするんだ。だからこれからの教育の中で、子どものうちからAIに対するリテラシーを高めていくことはとても重要。そして、すでに全国で数十校のモデル校が授業に「生成AI」を取り入れているよ。「生成AIにどんな問いを投げかけると、自分が求める答えをくれるのか?」というのは簡単そうでとても難しい。このスキルは学習しないと身に付いていかない。逆にそのスキルがあれば、子どもでも大人でも同じクオリティの返事をもらえることになるよ。そうすると、世代間や地域などでの経験の差がAIの世界では無くなってくるから、教育現場でも大きなインパクトのあることなんだ。それは、インターネットがこれまで果たしてきた役割と同じように、「平等な教育を受けられる」というフィールドを用意してくれている感じがするね。
子どもに「こういう問題を解決するなら、生成AIにどういう風に聞いたらいいと思う?」のようなことが、授業として出てくるかもしれないんですね。
すでに先ほどのモデル校では取り入れているよ。たとえば、「チャットGPTを使って自分で小説を書く」という授業をやっている学校があったりする。小説のテーマを決めて、こんな主人公を用意して、こんな風な話にしたいというのを、チャットGPTと会話しながら書くという。
面白いですね! ただ、親としては例えば読書感想文などの課題が出たときに、自分で考えるのではなくチャットGPT任せになってしまうんじゃないか? それっていいことなの?という懸念もあります・・・。
これまでの教育的な視点ではそれは懸念されるよね。でも、それはこれまでの社会では様々な仕事で「文章力」が生きていく上で必要だったからなんだけど、それをAIが数秒で書いてくれる時代に人間の「文章力」がどこまで必要なのか、と考えると今後は、「AIを使いこなす力」のほうが重要になる。つまり、「自分が考えるオリジナルの読書感想文をAIに書かせる」という課題ということになるよね。
生成AIと会話をしながら、本への理解を深めていくって感じでしょうか。
「質問する力」がこの先の子どもたちに必要なんですね。チャットGPTは今年の夏頃から認知度が急に上がってきて、私たち親も手探りで使っている状態というか・・・家庭内でこう使うといい、というアイディアはありますか?
家事のやり方を聞くのもいいし、「子どもへの対応」なんかもオススメ。「子どもがこれこれこうしてグズって仕方ないんだけど、こういう時ってどうしたらいい?」と聞くと、割とちゃんと教えてくれるんだ。身近に相談できる相手がいない人も、生成AIが相談相手になってくれる。ただその場合も、大事なことは「質問力」。生成AIを含めたAIを使いこなす力が、今後は生きる力の中でも重要な要素になるから、質の高い教育とは何か?ということが改めて問われているよ。そして、今は生成AIで大騒ぎになっているけど、数年後には「AGI」という「自ら考えるAI」が登場することが予測されていて、これはこれでまた社会がガラッと変わることになりそうなんだ。
生成AIの前では大人も子どもも平等。大事なことは「質問する力」
チャットGPTの登場によって、日常のシーンでも生成AIを使う機会が増えました。今後は教育現場でも取り入れていく動きが加速しており、そこで大事になることは「質問する力」。無闇に生成AIを怖がるのではなく、親子ともに質問力を高めながら使いこなしていくことが大事と、町井さんから教わりました。