自家製のパンには憧れるけれど、発酵の手間が面倒くさいという人は結構多いもの。実は、ずぼらな筆者もそのひとりでした(笑)。
そんな中、発酵は冷蔵庫におまかせ。しかも保存容器に材料をすべて入れて混ぜるだけ。オーブンがなくてもトースターやフライパンで焼けるという画期的なパンが話題を集めています。提案者は、おうちパンマスターの吉永麻衣子さん。ぶきっちょでも、パン作り初心者でも失敗なく作れるというこのパンは、“ドデカパン”というおちゃめなネーミングで人気を博しています!
トースターやフライパンで簡単にできちゃう‟ドデカパン”に挑戦!
本当にそんなに簡単にパンが作れるのでしょうか…?
不安と期待を胸に、吉永さんの「子どもと作れる12か月のパン」を手に取り、筆者も早速、この「ドデカパン」に挑戦してみました!
ドデカパン基本のレシピ
1個分(縦20×横15×高さ5㎝のフタ付き容器)
材料
A
強力粉…180g
塩…2g
インスタントドライイースト…2g
B
水…150g
作り方
<パンを焼く前の日>
1材料をすべてデジタルスケールで量っておく。材料Aのうち、強力粉を容器に入れる。
2残りの材料Aを入れて、小さいスプーンでよく混ぜる。
3②に材料Bの水を分量の8割入れ、スプーンで全体をぐるぐると混ぜ合わせる(この段階では、まだ混ざりきれずに粉が目立っている状態)。
4粉が残っているところに、Bの残りの水を加えてさらに混ぜ合わせる。粉っぽさがなくなるまで1分ほど混ぜる。
5表面をスプーンで平らにして、フタを閉める。
6冷蔵庫でひと晩(8時間以上)寝かせる。
生地が1.5~2倍にふくらんだらOK!
<前の日> → <焼く日>
生地がふくらまない場合は、冷蔵庫から容器を出して常温で30分~2時間ほど置くこと。
それでもふくらまない場合は焼いてしまってよいそうです。常温に置いたあとは、冷蔵庫で生地を30分くらい冷やすと焼く時に扱いやすく、三つ折りにしやすくなります。
<パンを焼く日>
7生地に強力粉(分量外)をたっぷりふる。
8容器にそってカードを何度かさしこんで、ぐるっと一周するまで続ける(筆者は、カードがなかったのでテーブルナイフを使いましたが、それでも大丈夫でした)。
※本では、オーブントースターでの焼き方を紹介していましたが、フライパンでも焼けるということなのでフライパンで試してみましたよ♪
9フライパンにアルミホイルを敷き、容器ごと逆さに置く。生地がすべて落ちるまで待つ。落ちにくければカードなどで、はがすように落とす。生地がやわらかいため、両手でそっと持って、三つ折りになるように折る。
10 フライパンの場合は、予熱なし。フタをして弱火で10分焼いたら裏返して、またフタをしてさらに10分焼いたら出来上がり!
◎オーブントースターの場合/予熱なし、1200Wで15分焼く。
◎オーブンの場合/200℃に予熱して、20分焼く。
焼き上がりの状態です。本当に、フライパンでおいしそうに焼き上がりました!
ほかにも、子供と一緒に季節を楽しめるパンが紹介されています
気になる食感は!?
焼き上がったら網などにのせて冷ますこと(やわらかいので、十分冷ましてから切りましょう)。食べた印象は、インドのナンのようなもっちり食感でした。こんなに簡単にパン作りができるなんてもはや感涙モノ! 当面は、パンは買わずに自宅で作るドデカパンにはまりそうです(笑)。
たとえば、前日に容器ごと発酵だけしておけば、これからの季節はアウトドアでパンを焼くのも盛り上がりそうですよね~♪ パン作りの工程をみせれば、子どもたちへの食育にもなりそうです。ぜひ、お試しください。
「発酵は冷蔵庫におまかせ! 子どもと作れる12か月のパン 」 著者/吉永麻衣子 新潮社
文・たべものライター/川越光笑