小学校のプール授業! 事故なく楽しむには? 必要なものや気を付けることを確認しよう

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小学校に通うお子さんのいるご家庭には、プールの授業についてのお知らせが学校から届く季節です。プール開きやプール納めの時期、プールの規定や授業の回数など、小学校のプールについて調べてみました。その他、プールの授業で必要なもの、夏休みの小学校のプール開放で気をつけたい事故などについてもご紹介します。

小学校のプール開き・プール納めはいつ?

小学校のプール開きの時期は、地域によって異なります。それでは、小学校のプール開き、プール納めはいつ頃なのでしょうか。

小学校のプール開き・プール納めはいつ?
小学校のプール開き・プール納めはいつ?

プール開きの条件

文部科学省の学校体育実技指導資料第4集「水泳指導の手引(三訂版)」の第4章水泳指導と安全によると、

・低学年や初心者ほど水温に敏感で、一般的に 22℃未満ではあまり学習効果は期待できません。そのため、水温は23℃以上であることが望ましく、上級者や高学年であっても 22℃以上の水温が適当といえます。
・水温と気温の差は、水温が若干低くても気温が高ければ不快感は少ないし、反対に水温が高くても気温が低ければ快適ではありません。
・以上のことから、ここに示した水温はあくまで目安であり、プールを使用するかどうかについては、対象者の学年、能力、水温、気温、学習内容などを考慮して判断することが大切です。

以上がプール開きの条件となるようです。

プール開きは6月中旬頃から

関東などは一般的に、気候・気温も安定してくる6月中旬頃にプール開きを行い、プールの授業か開始されます。沖縄など気温の高い地域は、他の地域よりも早い5月に行われることも。プール開きの時期は、地域の気候によって異なります。

プール納めは9月頃まで

では、プールの授業が終わるプール納めはいつ頃になるのでしょうか。プール開きと同様に、プール納めも地域によって時期は異なります。一般的には、夏休みが終わり少し経った9月頃が多いようです。沖縄など気温の高い地域は、他の地域より長くプールを楽しむことができます。

小学校のプールの規定

小学校のプールの大きさ、水温、気温、授業の回数などプールについての規定には、どんなものがあるでしょうか。プールの授業についての基準を紹介します。

プールの大きさや更衣室の寸法

文部科学省の「小学校施設整備指針(平成28年3月)」によると、

・水槽部分は,利用内容等を考慮し,長さ及び幅を適切に設定し,必要な水面積を確保することが重要である。
・低学年児童が楽しく遊ぶことができるような形状等を工夫したプールを計画することも有効である。
・水深については,急激な変化のない適切な深さとするとともに,見やすい位置に水深表示を設けることが重要である。また,低学年児童の利用,児童の安全性,地域住民の利用等を考慮し,水深を可変とすることも有効である。
・義務教育学校の前期・後期課程又は小・中学校段階の間でプールを共同利用する際の水深調節の計画は,低学年児童の安全性を考慮して、使用方法や監視体制等の運用面と合わせて検討することが重要である。

とあるように、小学校の全学年の生徒が使えるプールや更衣室の大きさが必要となります。

水温や気温

小学校のプールを使用する際、水温や気温にも基準があります。ただし、文部科学省からの指定はなく、水温や気温は地域によって異なるため、安全にプールを使用できる基準、ルールを地域ごとに決めています。

一般的には、水温20度以上を基準に、「水温+気温で45度以上」「水温+気温で50度以上」「気温が水温よりも高い」などの基準でプールの授業を行っている地域もあります。

授業の回数

小学校のプールの授業は、着替えや準備を考え2時間にまとめて行う学校もあります。体育の授業が週2時間ほどなので、プールに入る回数としては月4回程度になり、プール納めまでの期間が2ヶ月から3ヶ月と考えると10回前後授業が行われることになります。

授業中止の基準

プールの授業を安全に行うため、落雷や竜巻等突風、天気の急変などの場合には計画の変更 ・ 中断 ・ 中止等の適切な措置が取られることがあります。また、光化学スモッグ、落雷の予報にも注意が必要になります。

プールの授業で必要な物

小学校のプールの授業では、どんな物が必要になるのでしょうか。水着やタオル、水泳キャップなど、プールの授業に必要な物をピックアップしました。
学校によっては指定水着がある場合もありますので、確認してから購入しましょう。

スクール水着(女の子用)

SHBERRY (アッシュベリー) キッズスクール水着 女の子用 Uカットタイプ UPF50+紫外線対策加工

小学校で標準的に着られているASHBERRYの無地紺のスクール水着です。UPF50+紫外線対策加工なので、夏の強い日差しでも、紫外線をカットしてくれます。サイズ140~170cmは、胸裏地内側に差し込むカップが付き。

スクール水着(男の子用)

ストレッチ性のある素材で柔らかい着心地が特徴の「Speedo(スピード) ボーイズ スクール水着」。前身に裏地が付いた仕様で、ベーシックなデザインの男の子用水着です。前身に裏地が付いた仕様。

帽子

水泳帽子 プール帽子 名前の書ける プールキャップ

プールキャップは必須としている学校がほとんどです。男女兼用メッシュスイムキャップ。名前を書けるスペース付き。全10色あります。

ラップタオル

子供用ラップタオル アクセル全開はたらく車(タオル)

水着に着替えるときに便利な今治産ラップタオルです。首部分にゴムが入っており、両手を離してもずり落ちないので、子どもでも上手と着替えることができます。前面のスナップボタンを外して広げれば、バスタオルとしても使えます。柄も多種類あり選べます。

プールバッグ

濡れた水着やタオルを入れられる防水タイプのプールバッグ。約9cmの幅広マチがあるので、プールバッグだけでなくレッスンバッグやエコバッグにもおすすめ。またバッグの重さはわずか240gと軽量も◎。

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小学校のプールで気を付けたい事故

楽しいはずのプールの授業も、思わぬことで事故につながる危険性もあります。では、小学校のプールでは、どんなことを気を付ければよいのでしょうか。実際の事故の例を確認しながら、チェックしてみましょう。

事故の件数

JAPAN SPORT COUNCIL(日本スポーツ振興センター)の「学校管理下における水泳事故の現状」によると、平成24年度から平成28年度の5年の間に、学校管理下における水泳中の死亡事故は25件(うち小学校は9件)発生しています。また、障害事故は29件(うち小学校は8件)発生しています。

小学校3年生 泳力測定中異変(溺死)

泳力測定中、18メートル付近で泳ぎを止めたにもかかわらず、立ち上がらずに体を斜めに傾け、片足でジャンプするように動き、顔は水面につき、手はバタバタと動かした。すぐに本児童を両手で助け上げ、プールサイドに運んだ。呼吸を確認し気道を確保し、タオルケットで体をくるんだ。その後様子が変わったので救急車を要請した。呼吸が弱くなったたので、人工呼吸・心臓マッサージを行った。救急車で病院に搬送し、治療を受けた。その後入退院を繰り返し、翌年死亡した。

JAPAN SPORT COUNCIL(日本スポーツ振興センター)の「学校管理下における水泳事故の現状」より

小学校1年生 校内水泳大会時、注水口に頭部当て負傷(外貌・露出部分の醜状障害)

校内水泳会を開始し、準備体操後全校生徒が入水。水に慣れるため各自が自由水泳を行っていた。本児童がプールの隅の方で水中から立ち上がった際、頭上に注水口があり、額に当たり、割創を負った。注水口はステンレスカットのむき出しであった。

JAPAN SPORT COUNCIL(日本スポーツ振興センター)の「学校管理下における水泳事故の現状」より

小学校1年生 プールサイドで転倒(外貌・露出部分の醜状障害)

夏休み、水泳指導が終わった後、バスタオルを首からかけ、両手が出ない状態でプールサイドを走り、転倒し、下顎裂傷となった。

JAPAN SPORT COUNCIL(日本スポーツ振興センター)の「学校管理下における水泳事故の現状」より

夏休みの小学校のプール開放で気を付けたいこと

小学校のプールの授業以外に、地域によっては夏休みなどにプール開放が行われる学校もあります。では、夏休みの小学校のプール開放で気を付けたいことには、どんなものがあるでしょうか。

夏休みの小学校のプール開放で気を付けたいこと
夏休みの小学校のプール開放で気を付けたいこと

中止の連絡はメールで

小学校のプール開放が中止の場合、連絡は緊急メールで保護者に配信される場合が多いです。また、プールの監視当番の保護者には電話で連絡を行う学校もあります。各学校の決まりに沿って連絡を確認しましょう。

行きたがらない子どもは無理して参加しなくてもよい

学校によって違いはありますが、夏休みのプール開放は授業ではないので、基本的に自由参加です。体調に問題がない場合は、行きたがらない理由があるかもしれません。なぜ参加したくないのか、話を聞き、無理に参加させなくてもよいでしょう。

保護者同士の監視当番も

夏休みのプール開放は授業ではないので、保護者にプールの監視当番がお願いされることも。その場にいる保護者は、緊急時に対応ができるように準備をしておく必要があります。学校によっては、監視だけでなくAED講座を受けなければならないこともあるようです。

監視のバイトが心配

小学校によっては、専任の監視員を置く場合もあります。しかし、監視員がアルバイトの場合、緊急の対応が迅速にできるのか心配になることも。可能な限り、先生や他の保護者と協力して、事故のないように注意しましょう。

安全にプールに入るためには?

安全にプールを楽しむには、どんなことに気を付ければよいのでしょうか。プールに入る際の注意点を紹介します。

体調管理をしっかりと

プールが好きな子どもは、熱があったり咳をしていたりしても、多少無理をしてでもプールに入りたがります。しかし、プールの授業中や授業後に体調が悪化してしまうケースも。プールの授業のある朝は、熱を測ったり、いつもと様子が違わないかなど、子どもの健康状態をチェックしましょう。

女児の生理についても配慮を

小学校高学年の場合にはすでに初潮を迎えた女児もいます。生理期間中はプールに入れないことも。その期間に当たってしまった場合にはその旨を学校に伝え、子どもと相談して必要なら見学させるようにしましょう。当日の朝はだいじょうぶでも、登校後に生理が始まる場合もありますので、そんなときにはどうするか、あらかじめ家庭で話し合っておきましょう。

必ず大人と一緒に

小学校の授業以外でプールに入る場合は、必ず大人も一緒に行きましょう。子どもだけでプールに行くと、思わぬ事故や、ケガをすることも。高学年であっても、まさかの事故に備えて、保護者や大人も一緒に行動しましょう。

周りにも注意して

入ったことのあるプールでも、どんな事故が起きるか分かりません。水をきれいにするための浄化装置の循環口に引き込まれるなどの事故も起こっています。その他、高いところから飛び込んだり、勢いよく泳いだり、周りに迷惑になることは控えましょう。

きちんと準備して、小学校のプールを楽しもう

小学校の生活の中で、プールの授業が受けられるのはとても短い期間です。準備不足や知識不足でせっかくの機会を無駄にしないように、きちんと準備をしてプールを思いっきり楽しみましょう。

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関連リンク

学校体育実技指導資料第4集「水泳指導の手引(三訂版)」の第4章水泳指導と安全- 文部科学省
「小学校施設整備指針(平成28年3月)」- 文部科学省
「学校管理下における水泳事故の現状- JAPAN SPORT COUNCIL(日本スポーツ振興センター)
「プールに入るときの注意点」- 東京都福祉保健局

文・構成/HugKum編集部

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