読めるけど書けない「支離滅裂」。言い替えるとどうなる? 使い方・類語・対義・英語表現までを解説

なんだかごちゃごちゃしていそうな『支離滅裂』という言葉。 この記事では『支離滅裂』の読み方や意味から、語源、類語、対義語、英語表現までをご紹介します。

「支離滅裂」とは?

読み方と意味

まずは読み方と意味を確認しておきましょう。この言葉は『支離滅裂』と書いて「しりめつれつ」と読みます。物事に一貫性がなく、てんでばらばらで、まとまりのないことを表すことばです。

「支離滅裂」の由来・語源

『支離滅裂』は分かれて離れるさまを表す「支離」と、形がこわれて離れ離れになることを表す「滅裂」が合わさってできた言葉。めちゃくちゃで、わけがわからないことが重なった表現です。

使い方を例文でチェック!

では、『支離滅裂』の使い方を例文でチェックしていきましょう。

1:緊張して、スピーチが支離滅裂な内容になってしまった。

緊張のあまり、スピーチのつじつまが合わない様子には『支離滅裂』が使えそうです。

2:彼の主張は支離滅裂で、聞いている人は誰も理解することができなかった。

誰も理解できないぐらいまとまりがない主張は、『支離滅裂』と言えます。

3:話の最初と最後で、言っていることが逆で支離滅裂だったよ。

最初と最後で逆のことを言ってしまう一貫性のなさはまさに『支離滅裂』と言えそうです。

類語や言い換え表現は?

では、『支離滅裂』を別の言葉で言い換えたい場合、どのような表現を使うことができるのでしょう。『支離滅裂』に似た表現を探してみました。

1:滅茶苦茶(めちゃくちゃ)

まったく筋道が通らないことや、的外れな様子を表す際によく使われる「滅茶苦茶」。物事に一貫性がなく、バラバラな様が『支離滅裂』と同じ意味と言えそうです。

2:頓珍漢(とんちんかん)

物事のつじつまが合わないことを表す「頓珍漢」。間のぬけた言動をする人を表す際にも使われ、『支離滅裂』なことをする人物にはぴったりの言い方です。

3:四分五裂(しぶんごれつ)

ひとつだったものが、いくつかの部分に分かれて、ばらばらになってしまう様子を表す「四分五裂」。こちらも『支離滅裂』と似た言葉と言えます。

4:乱雑無章(らんざつむしょう

物や事柄がばらばらのまま整理されておらず、無秩序のまま放置されていることを表す「乱雑無章」。『支離滅裂』と同じく、ばらばらの状態と言えるでしょう。

対義語は?

『支離滅裂』の反対の意味を表す言葉にはどんなものがあるのか考えてみました。

1:理路整然(りろせいぜん)

文章や話が、論理的に展開されているさまを表す「理路整然」。『支離滅裂』の対義語と言えるのではないでしょうか。

2:首尾一貫(しゅびいっかん)

初めから終わりまで、態度や方針がずっと同じで変わらないことや、意見や主張などに矛盾がない、という意味の「首尾一貫」。 こちらも『支離滅裂』と逆の意味と言えそうです。

3:論理的(ろんりてき)

論理にかなっていて、理屈が通っている様子や、きちんと筋道を立てて考える状態を示す「論理的」。ばらばらでまとまりがない『支離滅裂』と反対の状態です。

英語表現は?

では、『支離滅裂』は英語ではどのように言い表すことができるのでしょうか。最後に『支離滅裂』の英語表現をご紹介します。

1:incoherent

論理的な一貫性がなくつじつまの合わない、まとまりのない、という意味の”incoherent”。『支離滅裂』の英語表現としてよく使われます。

2:word salad

直訳すると「言葉のサラダ」。言葉がてんこ盛りで、意味がわからない『支離滅裂』なスピーチなどを揶揄する時に使う表現です。

3:make zero sense

全く言葉のセンスがない、という意味の”make zero sense”という表現。意味をなさない『支離滅裂』に近い言葉です。

「支離滅裂」の意味と由来を知って、正しく使ってみましょう。

てんでばらばらで、まとまりのない『支離滅裂』。時と場合によって、うまく使ってみてください。

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構成・文/kidamaiko

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