サッカー界のレジェンド・宮本恒靖会長と名波浩さんに、子どもたちが直接取材。「天皇杯」のヒミツ、将来どんな選手がほしいかなど丸わかり!

6年ぶりとなる元日決勝の開催が決まっている、「天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会」。プロ・アマ問わず日本最強のチームを決定する歴史ある大会ですが、“天皇杯”というワードを耳にしたことはあっても、どんな大会なのか詳しく知らない…という人も多いはず。そんな天皇杯のことを小学生たちが楽しく学べるイベントが8月12日におこなわれました。サッカー界のレジェンドが登壇するだけでなく、子どもたちが記者となって取材をするコーナーも…! 夏休みの思い出に残る特別な体験に、子どもたちは目を輝かせつつも真剣な様子で取り組んでいました。

小学生対象! 歴史ある「天皇杯」について楽しく学べる体験型イベント

岐阜や三重など、遠方から訪れたご家族も! ©JFA/PR
岐阜や三重など、遠方から訪れたご家族も! ©JFA/PR

この日、東京ドームシティ内にあるJFAサッカー文化創造拠点「blue-ing!(ブルーイング)」に集まったのは、夏休み子ども体験型イベント『SAMURAI BLUEも最初はココにいた!?~世界へつながる『天皇杯』のヒミツに迫る~』の一般募集に応募した約20名の小学生とその親御さんたち。

今年106回目を迎える日本最古の伝統あるサッカー全国大会・天皇杯の魅力や秘密を、子どもたちが記者となって探るというプログラム。日本を背負ってプロの世界で戦ってきたレジェンドに会えるということで、会場入りした子どもたちはちょっぴり緊張ぎみでした。

宮本恒靖会長と名波浩さんが登場
宮本恒靖会長と名波浩さんが登場

登壇したのは、公益財団法人日本サッカー協会会長の宮本恒靖さんと、天皇杯レジェンドOBの名波浩さん。最初に行われたプログラム『「天皇杯ってなーに?」100年の歴史を体験しよう!』は、過去に天皇杯出場経験のあるおふたりからのウラ話やクイズも交え、子どもたちが天皇杯やサッカー協会の誕生について楽しみながら知識を深めることができるというもの。

筆者も取材をしながら思わず聞き入ってしまいました
筆者も取材をしながら思わず聞き入ってしまいました

子どもの興味を引く司会者の解説&スクリーンの活用で、低学年の子どもでもわかりやすい内容になっていました。参加した子どもたちはクイズに挙手をしたり、司会者の声に耳を傾けながら熱心にメモを取ったりと真剣そのもの!

~天皇杯とは?

プロ・アマ問わず日本サッカー協会第1種に加盟する全てのチームが参加できる、日本最強のチームを決定する大会。大学生チームがプロチームに勝利するといったジャイアントキリングが起こるのも大会の魅力。

1919年にイングランドサッカー協会から純銀製のカップが寄贈されたことにより、1921年に「大日本蹴球協会」を設立。その2か月後、のちに天皇杯と呼ばれる「全日本サッカー選手権」の第1回大会が開催された。

天皇杯などの本物のカップが目の前に! プレミアム撮影会

大きな一眼デジを首から提げて撮影をする子どもの姿も
大きな一眼レフを首から提げて撮影をする子どもの姿も

天皇杯を始めとするさまざまなカップやトロフィー、実際に使用される大会公式球を撮影できるプログラムも実施。1919年にイングランドサッカー協会から贈られたカップは太平洋戦争の際に行方不明になってしまったそう。現在のシルバーカップは2011年にイギリスの協会が再び贈呈してくれた、いわば国同士の友情の証。そういったことを学んだ上での撮影会だったため、子どもたちはそのカップの貴重さをかみしめながら、真剣な面持ちでカメラやスマホを構えていました。

子ども記者たちが宮本会長と名波さんを直撃取材!

子どもらしいさまざまな質問が飛び出し、笑いも巻き起こった
子どもらしいさまざまな質問が飛び出し、笑いも巻き起こった

お待ちかねの『直撃!子ども記者模擬記者会見』では、質問したい人いるかな!? と問われると、我先にと張り切って手を挙げる子どもたち。ここではそんな子どもたちからの質問の一部を紹介します。

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Q.将来どんな選手がほしいですか?

A.名波さん「ワールドカップで勝つために、ということを考えると、頭のいい選手。それからコーチや監督が言ったことからたくさん学ぼうとする選手。そして目標をいつも高く掲げている向上心のある選手。もちろん技術やスピードがある選手や身体の大きな選手もいいですけど、それ以上にさっき言った3つの要素を持った選手が勝つための条件に入ってきますね」

Q.宮本会長が現役時代に戦った中で、1番すごいと思った選手は誰ですか?

A.宮本会長「当時ブラジル代表で10番をつけていたロナウジーニョ選手です。YouTubeなどで検索するとわかると思うけど、まずテクニック、スピードや身体の強さ、そして頭のよさも持っている。味方もだまされてしまうようなトリックプレーもしたり、楽しそうにプレーをする選手ですよね」

質問をした子どもの目をしっかりと見て、メモを取りやすいようゆっくりとわかりやすく話す姿が印象的でした

Q.小学生の頃はどこのポジションで、どういう練習をしていましたか?

A.宮本会長「小学生のときはフォワードをやっていて、たくさん点を取るような選手でした。とにかくたくさんボールを蹴ってましたね。今振り返って、もっとやっておけばよかったな…と思うのは、ボールの扱いの部分。ボールを見ずに周囲の状況を見ながらボールを操ることができる技術など。みんなの年頃に身に付けた技術っていうのは、大人になっても落ちない。もっとそういうところを練習しておけばよかったな、と大人になってから思いました」

A.名波さん「小学3年生のときは、上田綺世選手と同じセンターフォワード。4年生のときに三苫選手がやっている左のウィングをやって、5年生のときには鎌田選手などがやっているトップ下、いわゆる10番のポジションをやるようになりました。小学生の頃はリフティングやドリブルなどの技術的な練習を多くやっていました。

中学生になってからは、ボールのないトレーニングも自分の中でやらなきゃいけないな、と思い、朝起きたら近くの公園まで往復3.5キロほど毎日走りに行ってました。あとは家の中でもボールを触ってましたね。ご飯を食べているときに足元でボールを転がしたり。ガラスを割ったり障子を破いたり、家の中を壊しまくってたんですけど、僕のお父さんとお母さんはそれに関して一切文句を言わなかったです。みなさんはもしかしたら言われるかもしれないので、先に断ってからボールを家の中で扱うようにしましょう(笑)」

コーナーキックのコツを、デモンストレーションを交えてレクチャー ©JFA/PR
コーナーキックのコツを、デモンストレーションを交えてレクチャー ©JFA/PR

Q.絶対に負けられない戦いで、強いメンタルを保つために行ったことを教えてください。

A.名波さん「メンタルで言えば、相手より『勝ちたい』という気持ちを強く持つことが大事。あとは試合までの準備ですね。ご飯もそうだし、寝るのもそう。サッカーの動画を観て学んだり、監督やコーチ、先輩方の意見を聞いたりするのも大事。いろいろな準備をして、しっかり自分の中で『さぁ行くぞ』という体勢を持って試合に臨むことが大切です」

最後は取材内容を元に新聞作り♪

学んだことをその場で形にできる作業スペース ©JFA/PR
学んだことをその場で形にできる作業スペース ©JFA/PR

取材が終わった後は、熱が冷めないうちにその場で新聞作りができる作業スペースも設けられていました。題材を見つけたりサポートをしたりするのが大変で、毎年子ども以上に頭を悩ませている保護者も多い、夏休みの自由研究。イベントに参加することで子ども自身が興味のあることに対して「自分で問い、記録し、表現する」という主体的な学びを体験でき、さらに夏休みの課題まで終わらせることができるというのは親にとってもうれしいです。

【参加家族のコメント】

春田旺亮くん(10歳)
春田旺亮くん(10歳)

旺亮くん「宮本会長や名波さんと話すことができてうれしかったです。インタビューで、日本代表にほしい選手の条件を『頭のいい選手・学ぶ心を持った選手・目標を掲げてる選手』と言っていたのが印象深かったし、知ることができてよかったです」

旺亮くんママ「宮本会長は親である私たち世代にドンピシャの選手なので、私自身もお話を聞けて感激でした。最後に、サッカーだけでなく学業や日常生活の全ての時間を大切にしてメリハリをつけて過ごしてほしい、という子どもたちへ向けたコメントがあり、親として子どもに伝えたいことを宮本会長が言ってくださってありがたかったです!」

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施設見学にとどまらないイベントでのさまざまな体験により、参加した子どもたちにとって「天皇杯」は特別なものとなったはず。

8/19に全国各地で幕を開けた、全88チームによる「天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会」。決勝戦に向けてどのチームが残っていくのか、そしてジャイアントキリングを今回も見ることができるのか、展開がとても楽しみです。

6年ぶりの復活となる国立競技場での元日決勝、お見逃しなく。

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文・構成/鈴木美奈子

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