Twitterで話題を呼んだ「いちご だんめん図鑑」の姉妹本、「りんご だんめん図鑑」が新登場! 日本国内だけでも多くの品種が生み出され、定番フルーツとして愛され続けるりんご。そんなりんごの中から42品種を断面図で紹介する、りんご愛好家も断面フェチも必見の図鑑です。
新たな表情、大発見! 個性さまざまなりんごの断面
りんごには、品種の数だけ個性さまざまな断面が存在しています。ここでは「りんご だんめん図鑑」に掲載されている数多くの中から一部のりんごとその断面をご紹介。りんごの新たな表情をご堪能ください!
秋田紅あかり(あきたべにあかり)
鮮やかな紅に夜空の星のような果点(表面の点々)が特徴的なりんごです。果実は大ぶりで甘く、歯ざわりのよい食感。「千秋(せんしゅう)」を親に持ち、秋田県果樹試験場で育成された“りんご四姉妹”の長女です。
王林(おうりん)
そばかすのような果点と黄色い外皮が梨にも似ている、青いりんごを代表する品種です。甘みが強く、果肉は緻密。青森県で生産され、品種非登録ながら「ふじ」や「つがる」に次ぐ主力品種とされています。
こうとく
小玉で着色の薄い外見とは裏腹に、果肉に含まれた蜜の多さは目を引くほど。その外見が理由で一時は市場から消えかけましたが、豊かな蜜量が話題を呼び、見事に復活。今や“蜜入りりんごの女王”とも呼ばれる青森県生まれのりんごです。
なかののきらめき
赤い果肉に黄色い外皮が特徴的なりんごです。外皮がオレンジ色へと変化するにつれ、果肉が赤みを増すのだそう。酸味はやや強めです。長野県中野市で栽培され、2018年には品種登録もされました。
千雪(ちゆき)
深い紅色の外皮にちらばる果点の雪のような様子がこの名前の由来。カットしても果肉の色が変わりにくいので加工用としても注目されてきましたが、生で食べても甘みが強いおいしいりんごです。生産地は青森県。
はるか
有袋栽培で丁寧に育てられる岩手県生まれの「はるか」は、むらのない黄色い外皮が魅力的。蜜入りりんごを代表する品種のひとつで、糖度や蜜の入り具合によって「冬恋」「純情はるか」という名でも市場に出回ります。
おいしくかわいい「だんめん図鑑」は食育にもオススメ!
おいしくかわいい発見が詰まった「りんご だんめん図鑑」。断面に浮かび上がるりんごの新たな魅力に、お子さんとの会話も弾むこと間違いなし。りんごの知識はもちろん、食べ物への好奇心もたのしく育むことができそうです。「だんめん図鑑」でたのしい食育、ぜひお試しください!
日本の主なりんご全42品種の基本データとミニ情報を断面図とともに掲載。巻末には、各品種の甘味・酸味・食感を比較した分布図も。りんご狩りのおともにも便利なスリム&コンパクトサイズな図鑑です。
文・構成/羽吹理美