立夏とは
立夏は「りっか」と読みます。暦の上ではこの日から夏が始まるとされ、春の柔らかい空気が少しずつ力強い日差しへと変わっていく節目とされます。
立夏は「夏の始まり」を表す日
夏が立つと書くように、夏の気配が感じられ、陽気も増してくる時期のことを言います。暦の上では、緑が茂り、田植えや種まきなどの畑仕事が始まる頃を言い、立夏から夏に入る初夏のことを指します。よって、立夏から8月初旬の立秋の前日までが、夏ということになります。この日から次の季節が始まるという同じ意味で、春の始まりは「立春」、秋の始まりは「立秋」、冬の始まりは「立冬」と言います。
立夏は、立春から6番目、春分から3番目の節気
二十四節気は、春夏秋冬という季節の呼び方とは別に、1年を24分類した暦です。24個それぞれに季節を表す名前がつけられており、季節の特徴を表しています。二十四節気の中でも「立春」と「春分」は特別な節気なのですが、立夏は立春から数えて6番目、春分から数えて3番目の節気となります。
立春は、旧暦では新年を迎える時期であり、暦の上では春の始まりを告げる節気として二十四節気の中でもとても大切にされています。
また春分は、昼と夜の長さがほぼ同じになる日として世界的に重要な日ですし、日本では「春分の日」として祝日になっています。
2026年の立夏の時期はいつ?
立夏は暦の上で夏が始まる日として知られ、毎年「いつ?」と検索される季節の節目でもあります。2026年の立夏の日付や期間、さらに毎年日付が変わる理由についてみていきましょう。
2026年の立夏は5月5日
2026年の立夏は5月5日(火)です。期間としては5月5日(火)20時49分から5月20日(水)までの約15日間となります。次の時候は小満で、梅雨入り前の時期を迎えます。
毎年日付が変わるのはなぜ?
二十四節気は太陽の動きに合わせて決められるため、立夏は毎年決まった同じ日ではありません。1日程度前後する場合があります。
立夏と夏至の違い
夏を表す言葉として「夏至(げし)」があります。二十四節気では、夏は立夏から始まり、小満、芒種と続き、夏至を迎えます。夏至は、夏の始まりである立夏とは違い、夏本番に向けて暑さが増していく時期のことをいいます。実際には、梅雨が明けていないことも多く、雨が続いているので夏の日差しが待ち遠しいと感じる季節でもあります。
夏至とは
2026年の夏至は6月21日(日)17時25分です。期間としては、7月6日までの間となります。
北半球である日本では、夏至は太陽が1年で最も高い位置にくるので、昼の時間がもっとも長い日になります。反対に、南半球では昼の時間がもっとも短くなります。太陽が長く出るので気温が高くなりがちですが、日本は梅雨と重なっているので、気温はそれほど高くならないことが多いようです。
二十四節気は農作業を行う目安として考えられていたこともあり、夏至は田植えの時期でもあります。さらに、夏至から11日目を半夏生と言い、半夏生までには田植えを終わらせるのが良いと言われており、関西地方では、田植えの終わった半夏生に「タコの足のように稲の根がしっかり地面に張るように」とタコを食べる風習もあります。

立夏の季語や時候のあいさつ
俳句には、必ず季語を入れる必要があります。季語とは、季節を表すために俳句の中に入れる語句のことを指しますが、立夏も季語のひとつと数えられてます。季語としての立夏には、どんな意味があるのでしょうか。
いつの季語?
俳句を詠むときの季語として「立夏」が使われるのは夏。また、二十四節気の暦としての立夏を迎える時期には、季語も夏に向かいます。その頃に使える「立夏」以外の季語としては、「新茶」「古茶」「新緑」「緑さす」など、グリーンを彷彿とさせる初夏らしい語句もあります。
季語の意味
俳句の季語に立夏を使う場合、「夏がスタート!」というより、「夏らしさを感じた」「夏の始まる兆しを感じた」というニュアンスで使われます。立夏の別の言い回しとしては「夏来る」「夏立つ」「夏に入る」「夏きざす」などがあります。
時候の「立夏の候」 意味と使い方
立夏の候は、暦の上での初夏のあいさつで使う言葉で、「夏の始まりの季節になりましたね」「もう少しで暑くなりますね」という意味があります。「立夏の候」と同じく「薫風の候(くんぷうのこう)」も夏の始まりが感じられ、緑の爽やかさを表す言葉として時候のあいさつに使用されます。
いつからいつまで使う?
「立夏の候」を時候のあいさつに使えるのは、立夏から「小満(しょうまん)」の前までです。小満とは、二十四節気で立夏の次に巡ってくる節気で、梅雨入りを告げてくれるとされています。2026年に「立夏の候」が使える期間は、5月5日(火)の立夏の始まりから、5月21日の小満の始まりの前日となる20日(水)までとなります。また、立夏の時期にも関わらず猛暑のような暑さだったり、ちっとも初夏らしくない肌寒さだったりしても、時候のあいさつは暦にしたがって行う必要があります。
「立夏の候」の使い方
時候のあいさつとして使われる「立夏の候」ですが、相手の様子を尋ねるあいさつとセットで使うのが一般的です。送る相手に合わせて以下のような使い方ができます。
ビジネスの手紙の場合
『拝啓 立夏の候、貴社ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。』
『拝啓 立夏の候、貴社におかれましては、ますますご繁栄の段、慶賀の至りに存じます。』
『立夏の候、皆様にはいっそうご活躍のこととお慶び申し上げます。』
目上の方への改まった手紙の場合
『拝啓 立夏の候、○○様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。』
『立夏の候、皆様お元気にお過ごしと存じます。』
また、「立夏の候」は、「立夏のみぎり」や「立夏の折」に変えて使うこともできます。
立夏の候は、「拝啓 立夏の候、いかがおすごしでしょうか。」という感じで、プライベートの手紙にも使えます。しかし、やはり改まった印象が強くなってしまうため、親しい人には「暦の上ではもう夏となりましたが、お変わりございませんか?」と柔らかいあいさつに言い換えることもできます。
「立夏」に関するよくある質問
立夏については「いつ?」「何をする日?」「夏至との違いは?」などの疑問が多く寄せられます。ここでは立夏の基本的な意味から、季節の過ごし方や旬の食べ物まで解説します。
Q. 立夏とはどんな日ですか?
立夏は二十四節気のひとつで“暦の上で夏が始まる日”を指します。毎年5月5日〜6日頃に訪れ、春の名残がありつつも、日差しや気温に初夏の気配が感じられる時期です。自然界では草木がぐんと成長し、季節が夏へと移り変わる節目とされています。
Q. 夏至との違いは?
立夏は「夏の始まり」を示す節気で、季節の入口にあたります。夏至は一年で最も昼が長くなる日で、夏のピークを象徴する節気です。つまり立夏は“夏のスタート”、夏至は“夏の最盛期”という位置づけになります。どちらも季節の移ろいを知る大切な目安です。
Q. 何をする日?
立夏に特別な行事があるわけではありませんが、季節の変化を感じながら夏の準備を始めるのに適した日です。衣替えを進めたり、夏用の寝具を出したり、体調管理を意識する人も多い時期です。自然の変化を楽しみながら、暮らしを初夏モードに切り替えるタイミングとして親しまれています。
Q. おすすめの食べ物・旬の食材は?
立夏の頃は、初夏に旬を迎える食材が豊富です。新茶、そら豆、アスパラガス、初ガツオなど、季節の恵みを感じられる食材が揃います。気温が上がり始める時期なので、さっぱりした料理や栄養価の高い旬の食材を取り入れることで、夏に向けて体調を整えることができます。
気持ちでも初夏を感じましょう
当記事では、二十四節気の節気のひとつである立夏、季語としての立夏、時候のあいさつとしての「立夏の候」、子どもの名前としての立夏をご紹介しました。季節の移り変わりを感じつつ、みんなが健康で幸せな日々が送れるよう祈りながら、心穏やかに夏の訪れを待ちましょう。
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文・構成/HugKum編集部