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なめこは冷凍保存も可能!
あまり知られていませんが、なめこは、株の付いたものも、真空パックになったものも、両方とも冷凍保存が可能な食品です。冷凍すると約3週〜4週間保存が可能。
冷凍したら、味や食感は? 栄養価は? 心配になりますよね。そういった疑問から注意点、とても簡単な冷凍保存の方法をご紹介していきます。
なめこを冷凍しても味は変わらないの?
なめこは冷凍しても、色やヌメリなどの食感は失われにくい性質を持っているので大丈夫です。そして、なめこなどのキノコ類は、冷凍する事によって栄養価や旨味が増すとされています。冷凍することで、なめこの細胞が破壊され、それと同時に、旨味成分を作り出す酵素が働き出すからです。
保存期間も長くなり、おまけに栄養価や旨味までUPするなら、冷凍しない手はないですよね!
なめこの冷凍保存の注意点
次に、冷凍保存をするにあたって、新鮮ななめこや、傷んだなめこの見分け方、注意点をご紹介します。
なめこは賞味期限が短い
キノコ類の中でも特に、傷みやすいとされているなめこの賞味期限は、冷蔵保存で2日〜3日。真空パックの未開封の物は1週間程度です。
新鮮ななめこの見分け方
なめこは、野菜と一緒で賞味期限が記載されていない物が多く、購入する際に新鮮ななめこを見極めることが大切です。新鮮ななめこの特徴は、色が鮮やかな物。ツヤ・ハリ・弾力のある物、カサの大きさが均一で、割れていない物。ヌメリの部分が濁っていない物。
真空パックであれば、袋が膨らんでいない物。ちゃんと真空になっている物を選びましょう。
冷凍前に腐っていないか確認を
傷んだ物を保存してしまわない様に、冷凍する前になめこが傷んでないかを、必ず確認しましょう。傷んだなめこの特徴は、色が黒っぽくなる。酸っぱい匂いがする。ハリがなく、指で触ると崩れてしまう物。
真空パックの物であれば、色やハリの他に、袋が膨らんでいたり、泡が出ている物は傷んでいる可能性があります。
洗わないで冷凍
なめこなどのキノコ類は水気に弱く、洗ってしまうと、風味や旨味が落ちやすくなります。ですから、基本的には洗わないで、そのまま冷凍します。
株つきのなめこで、汚れが付いている場合は、洗わずに優しく手で汚れを取ってから、冷凍保存してください。
袋入りなめこを冷凍保存する方法
袋入りのなめこでも、未開封の場合と使いかけの場合とで、少し手順が違います。ここでは、その手順と、旨味を逃さない、ちょっとしたコツをご紹介しましょう。
未開封の真空パックの場合
未開封であれば、そのまま袋ごと冷凍庫に入れてしまえば大丈夫! 冷凍庫に入れる際に、アルミホイルや、ステンレスなど金属製のトレーを下に敷くと、冷凍速度を速め、より鮮度を保つことができます。
小分けしたい場合
「1回で使い切れないかも」という時は、未開封の真空パックを2つ折りにして冷凍する。そうすると、半分でパキっと折りやすく、少しだけ使いたい時に便利です。
使いかけの場合
使いかけのなめこの場合は、フリーザーバッグなど、密封のできる冷凍保存用の容器に移し替えます。なるべく、なめこを入れた容器内は空気を抜いて、冷凍庫に入れましょう。
袋入りなめこの冷凍保存期間
冷凍保存で約3週〜4週間の保存が可能。袋などに冷凍した日付を書いておくと良いですね。冷凍で保存期間内だとしても、調理する前には傷んでいないか確認をしましょう。
株つきのなめこを冷凍保存する方法
最近では流通が発達し、スーパーで株付きなめこも多く見られるようになりました。「株付きなめこを買ってみたいけど、使い切れるか心配」という方も大丈夫。株付きなめこもとても簡単に冷凍保存できます。
石づきを切る
株が付いたなめこは、石づきを包丁で切り落とし、手で優しくパラパラとほぐします。この時、なめこのカサなどに、おがくずなどがついている場合は、洗わずに手で取って下さい。
保存袋・容器に入れる
ほぐしたなめこを、薄く、均等な厚さに広げて、フリーザーバッグなどの冷凍保存用の容器に入れます。この時、なるべく容器内の空気は抜いておきましょう。
小分けの方法
少量ずつ使いたい場合は、ラップに少量ずつ分けて、冷凍すると便利です。
冷凍速度を速くする
冷凍庫に入れる際に、アルミホイルや、ステンレスなどの金属製のトレーを下に敷くと、冷凍速度が速くなり、より鮮度が保たれます。
株つきなめこの冷凍保存期間
冷凍保存で約3週〜4週間の保存が可能。同じく、保存容器に冷凍した日にちを書いておくと良いでしょう。
なめこの冷凍に適した保存容器は?
なめこを冷凍保存する際は、フリーザーバッグや冷凍保存用の容器を使って下さい。様々な容器がありますが、冷凍保存が可能か、−20℃の温度に耐えられる素材であるか確認してから使用するようにしましょう。
フリーザーバッグ
冷凍庫内でも嵩張らず、袋内の空気も抜きやすいフリーザーバッグが使いやすいですよ。ここでは、ちょうどいいサイズで入れやすい「ジップロック フリーザーバッグ M」をご紹介します。
ステンレストレー
冷凍庫に入れる際、フリーザーバッグの下に敷くと、冷凍速度をはやめることができます。旨味を逃がしにくいですよ。
なめこの解凍の方法
冷凍なめこは、常温解凍や電子レンジで解凍するのは、オススメできません。なぜなら、なめこの水分が出てしまい、旨味や食感が失われやすいからです。では、旨味や食感をなるべく残した、冷凍なめこの解凍方法は?
凍ったまま調理する
冷凍なめこは使う分だけ、調理している鍋に、凍ったまま入れて大丈夫。冷凍したなめこのぬめりは、加熱すると徐々に戻ります。株付きなめこの石づきは、冷凍する前に切り落としておきましょう。
流水解凍する方法
真空パックの冷凍なめこの場合は、なめこを袋のままボウルに入れ、水道水を流して解凍します。なめこをフリーザーバッグなどに入れ換えて冷凍した場合、まず保存容器が密閉されていることを確認。同じように冷凍なめこを、容器に入れたまま流水解凍してください。
旨味や食感が落ちる原因になるので、なめこに直接水がかからないように注意しましょう。
冷凍なめこの簡単レシピ
なめこは生で食べると食中毒の原因になるので、必ず火を通してから食べて下さい。しかし、あまり熱を通しすぎると旨味がなくなるので、サッとで大丈夫です。今回は、解凍しないで、凍ったままのなめこを使った、時短レシピをご紹介します。
やっぱり王道! 冷凍なめこと豆腐の味噌汁
鍋で出汁を沸騰させ、小口切りにした長ネギと、ひと口大に切った豆腐、冷凍なめこを入れ。もう一度沸騰させ、火を止め、味噌を溶けば出来上がり。
おろしなめこのパスタ
塩を入れたたっぷりのお湯で、パスタを茹でます。パスタを茹でている間に、大根をおろし、水気を切っておくといいですよ。別の鍋に、冷凍なめこ、みりん、醤油、果粒昆布だしを入れて煮ます。中火で4分。
茹で上がったパスタと、煮たなめこをからめて、大根おろし、お好みで、油を切ったツナをトッピングして出来上がり。
冷凍なめこを上手にアレンジして
いかがでしたか。なめこの冷凍術をマスターして、食卓のレパートリーをさらに豊かに。HugKumでは他にいろいろな食材の保存技を紹介しています。
構成・写真(1枚目と保存容器の写真を除く)/京都メディアライン
文/松田慶子(京都メディアライン)