家庭でできるSDGsは、どんなことがあるの?
SDGsの11-6には、「2030年までに、大気の質やごみの処理などに特に注意をはらうなどして、都市に住む人(一人当たり)が環境に与える影響を減らす」とあります。
そこで、我が家でも、子どもにも分かりやすくごみの処理方法を教えています。
SDGsに詳しい専門家に直撃インタビュー
家庭でできるSDGsは、ゴミの分別以外にもどんなことがあるでしょうか?
持続可能な社会の実現に向けて、社会に対して真の価値を生んでいきたいと考えている、株式会社シンカ代表取締役社長 CEO 町井 則雄さんに取材してきました。
Q. SDGsの目標達成まで、あと7年ですが、日本がすでに達成している目標はありますか?
町井さん:日本が達成していると評価されている目標は以下の3つがあります。
【目標4】 質の高い教育をみんなに
【目標9】 産業と技術革新の基盤をつくろう
【目標16】平和と公正をすべての人に
特に、“4 質の高い教育をみんなに”と、“9 産業と技術革新の基盤をつくろう”は優等生レベルです。
一方、日本で課題とされている目標はまだまだたくさんあります。たとえば【目標6】の「 安全な水とトイレを世界中に」はどうでしょう?
日本は世界でも数少ない水道水をそのまま飲める国ですし、水洗トイレがこれだけ普及しているのだから目標達成しているようにも思いますが、達成しているとは評価されていません。この水問題はまたあらためて解説できたらと思いますが、私たちがふだん感じている課題とSDGsでの評価は少し違っていたりします。
そうなのですね。ちなみに、世界における日本のSDGs達成度は、どのくらいなのでしょうか?
町井さん:2022年6月2日に、国連の研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」が発表した「持続可能な開発レポート2022(Sustainable Development Report 2022)」では、日本のランキングは19位で過去最低でした。
毎年、国別のSDGs目標の達成度に関する順位やスコアが公表されているのですが、日本は2021年の18位から19位へとランクダウンしているのです。
ランクダウンだなんて、ショックです! 一人一人の意識を高めないといけませんよね? 家庭でできるSDGsってどんなことがありますか?
町井さん:まずは節電です!
電気代はここのところずっと値上がりし続けています。家庭用の電気の場合、この一年ほどで1.5倍ほどにもなっているんです。そして2023年4月以降もさらに電気料金は3〜4割程度の値上げが予定されています。
節電は節約にもつながりお財布にもやさしいですし、ぜひ家庭で取り組んでいただきたいSDGsの一つです。
例えば、冷蔵庫の上を物置にしていたりしませんか? 実は本体の横や上を数㎝開けるだけで節電になるんですよ!
また、冷蔵庫の冷気の通り道となる冷蔵庫の内側の壁にモノをなるべくくっつけて置かないようにするのも節電になります。 逆に、冷凍庫は隙間なく詰めたほうが節電になるんです。
また、必要なときだけ点灯する人感センサーのLED電灯は、節電だけではなく防犯効果もあり、とてもおすすめです。
-HugKum編集部「冷蔵庫の四方にモノをなるべく置かない」なんて知りませんでした。今すぐにできる節電アイデアを教えてくださって、今日はありがとうございました。
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記事監修
株式会社シンカ代表取締役社長 CEO
町井 則雄(まちい のりお)
企業の社会課題解決型ビジネス創出のサポートやCSR支援を行うため、株式会社シンカを立ち上げる。現在は企業による社会課題解決に向けた事業づくり、ソーシャルビジネスの支援、地方自治体が取り組むSDGs未来都市プロジェクトの推進なども行っている。【その他兼職】一般財団法人 22世紀に残すもの 理事長・一般財団法人 森から海へ 評議員・多摩エンパワー株式会社 社外取締役・一般社団法人ジャパンチャレンジャープロジェクト 理事・岩手町政策アドバイザー・社会起業大学 講師「社会事業構造論」・日本雨女雨男協会 事務局長など。
マンガ/しっぽ(Twitter)、構成/HugKum編集部