調味料の風味やおいしさを長持ちさせる鍵は、温度にあります。そこで、常温保存・冷蔵保存・冷凍保存の3つに分類して、正しい保存方法をみていきましょう。調味料ごとに配慮する点が違います。それぞれの特徴や、味の変化を想像しながら活用してください。
調味料の保存方法
ごく基本的なついて、保存方法をご覧ください。
保存方法一覧
醤油・酢・酒・みりん・味噌・砂糖・塩・ソース類・油の保存方法です。
醤油
醤油は光と熱に弱いことから、冷暗所におくか、または冷蔵庫で保存します。さらに、酸化によって劣化するため、開封後1か月をめどに使い切るのが基本です。使うペースに合った大きさで購入を。
酢
食材保存にも利用できるお酢は、強い殺菌作用によって腐ることはありません。冷暗所での常温保存ができます。
ただし、ポン酢やドレッシングなどは、開封後要冷蔵です。
酒
お酒はアルコールによる殺菌作用により、腐敗しません。ただし、光や温度変化による劣化防止のため、温度が安定した冷暗所、または冷蔵庫で保存してください。
みりん
本みりんの場合は冷蔵すると、含まれる糖分が結晶化してしまうため、常温で保存します。
みりん風調味料の場合は含まれるアルコール分が少なく、劣化しやすい特徴が。冷蔵庫で保存してください。
味噌
未開封の味噌は、常温で保存ができます。開封後はカビの発生を防ぐため、冷蔵庫で保存してください。
また、味噌は-20℃まで凍らない特徴がありますが、冷凍保存もOK。冷凍後も固まらず、使い勝手は冷蔵と同じです。
砂糖
密閉性の低い容器で砂糖を保存すると、固まってしまうことがあります。気密性のある容器に入れて、常温で保存してください。
塩
湿気やにおいを吸収しやすいので、乾燥した場所での保存が適しています。洗剤などからのにおい移りにも注意してください。
ソース類
ソースとは、野菜や果物などのピュレ、またはジュースに、スパイス類が含まれたものです。開封後は冷蔵庫で保存してください。
油
光や熱を嫌う油は、冷暗所での保存が基本です。酸化によって劣化するため、きっちりとフタをします。
余った油を再利用する場合は、できるだけ早く使い切ることが大切です。
保存場所 一覧
冷蔵保存、常温保存で迷った際はこちらをご参考にしてください。
冷蔵庫で保存すべき調味料
開封後要冷蔵の調味料がこちらです。開封後に劣化したり、味に変化を起こしやすいもの。
・味噌(冷凍も可)
・ポン酢や果実酢、ドレッシングなど
・ソース類(ケチャップ、マヨネーズも含む)
また、冷蔵保存をおすすめする調味料はこちらです。
・醤油(冷暗所でも可)
・みりん風調味料
常温保存できる調味料
常温保存ができる調味料はこちらです。乾燥する環境や、低温を避けてください。
・塩(湿気を吸わない配慮をする)
・酒(夏場は冷蔵での保存が望ましい)
・砂糖
・酢
・みりん
・油
・はちみつ
冷凍保存が可能な調味料
・味噌
調味料保存についてのポイント
保存場所に迷った時の指標となるのは、腐敗・醗酵についての正しい知識と、温度変化への配慮です。
開封後の常温保存について
お酒やみりんは、含まれるアルコールによって菌の繁殖が抑えられることから、開封後も常温で保存ができる調味料です。
お酢も、酸による強い殺菌効果を持ちますが、ポン酢やドレッシングのように、含まれる食材が多くなると保存性は下がります。開封後に冷蔵庫へ入れ、早めに使い切ってください。
みりん・オリーブオイル・はちみつなど、低温によって成分が白濁するものは、常温で保存してください。
常温保存とは、湿度・温度が高くならない冷暗所のことです。また、夏場の温度・湿度の上昇や、コンロなどの調理器具の近くは注意します。
また、開封後は異物の混入を防ぐため、しっかりフタ閉めて保存することが大切です。
冷蔵保存と常温保存の違い
冷蔵保存か常温保存かで迷った場合、わかりやすい判断基準は、販売店での置き場です。商品として陳列していた際、常温で販売されているものなら、未開封のうちは常温保存ができます。
また、冷蔵庫が普及する以前から一般的に使われていた調味料は、醗酵作用を持つものが多く、常温での保存が可能です。
・味噌
・みりん
・酒
・醤油
・塩
・砂糖
ただし、味噌と醤油については、開封後は酸化が進む場合もあります。冷蔵や冷凍がすすめられる場合もあるので、商品ごとに確認してください。
調味料の保存容器について
適切な保存容器があると、劣化を防ぐだけでなく、使用しやすいメリットも生まれます。透明な素材なら中身が見えてわかりやすく、密閉性があると万全。
数多い保存容器の中から、いくつか参考になるものを挙げました。ご購入の参考にしてください。
フレッシュロック 角型800ml 4個セット
調味料は種類が多く、容量も様々なことから、キッチンが煩雑になりがちです。そんな時は大きさが選べて、統一されたデザインの容器に買い揃えるとすっきりまとまります。大きさは、スパイスボトルから、4.0Lまで。
Vtopmart不浸透性フタ付き食品保存容器4点セット3.2L
スタッキングができる、大容量のコンテナ。パッケージのままで投入しても、密閉できる大きさです。
山崎実業(Yamazaki) マグネット小麦粉&スパイスボトル
美しく実用的な保存容器があると、キッチンに立つのも楽しくなります。マグネットで壁面収納が可能。すべて分解して洗えるので衛生面でも安心です。
プラキラ 中身が見える 保存容器 調味料入れ 0.55L 食洗機対応
食洗器対応の容器は衛生的で、なにかと便利なものです。サイズも豊富に揃います。
おいしさを生み出す保存法
毎日のように使用する、基本的な調味料について保存方法を確認しました。
普段から頻繁に開け閉めしながら使う調味料と、未開封のストック用調味料でも、保管場所は変わります。上記を参考にしながら適切に保存しましょう。適切な方法で保存された調味料は、料理の味わいを高めます。調味料本来の味を保つことが大切ですね。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)