ふとした瞬間に出てはしばらく続く、うっとうしいしゃっくり。特にお子さんのこととなれば、早く止めてあげたいという思いは一段と強くなりますよね。さまざまな方法を試したことがあるママパパも多いかもしれません。
今回はそんなしゃっくりの止め方を調査! アンケートに寄せられた、実際にママパパたちが実践してみたしゃっくりの止め方をご紹介いたします。さらに、それでも止まらないしゃっくりに疑われる原因や、頻繁な赤ちゃんのしゃっくりについてもあわせて解説。
今まさにしゃっくりに困っている方も、今後のために備えておきたい方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
そもそもしゃっくりはなぜ出るの?
そもそもしゃっくりはなぜ出るのでしょうか? しゃっくりが起こる仕組みをかんたんに解説します。
しゃっくりの原因は横隔膜のけいれん
しゃっくりは、もともとは胎内の赤ちゃんが口内に入った異物を排出するためにそなわった反射のひとつといわれ、「吃逆反射」とも呼ばれています。大人になってからのしゃっくりはそのなごりで、横隔膜がけいれんすることによって起こります。
横隔膜のけいれんはどんなことで生じる?
横隔膜のけいれんの仕組みはまだ明確には解明されていませんが、お腹がいっぱいになったり、冷たいものを飲んだりなど、なにかしらの刺激が原因となって起こると考えられています。
本当に止まる?ママパパに聞いたしゃっくりの止め方10選
さっそく、ママパパたちにうかがったしゃっくりの止め方をご紹介。理にかなった物からおまじないのようなものまで、あくまでも民間の方法ではありますが、やってみない手はありません! 赤ちゃんやお子さんのしゃっくりに応用できるものもあるので、月齢・年齢に考慮しつつ、ぜひ試してみてくださいね。
水を飲ませる
なかでも多かった方法が「水を飲ませる」。飲み物を体に入れることで身体の内側から横隔膜が刺激され、しゃっくりが止まると考えられているようです。離乳食がはじまっている赤ちゃんのしゃっくりの場合は、一度沸騰させて冷ました白湯を飲ませてあげれば◎。まだ水を飲んだことがない乳児には、母乳やミルクをすこし飲ませてあげると良いようです。
びっくりさせる
昔から言い伝えられている有名なしゃっくりの止め方。効果のほどはなんとも言えませんが、人によっては「よく効く」という声も。びっくりさせることで横隔膜に新たな刺激を与え、けいれんを止めるねらいがあるようです。
ただし、相手が小さなお子さんや赤ちゃんの場合は、恐怖心を抱かせてしまうおそれがあるので、びっくりさせるよりも笑わせてあげるほうが良いという意見も。
お茶を飲ませる
こちらも「水を飲ませる」と同様の考え方。適温のお茶を飲ませてあげることで横隔膜のけいれんがおさえられ、しゃっくりが止まることがあるようです。
舌に砂糖を乗せ、溶けるまで待つ
なかには、砂糖を舌に乗せておくのが効果的、との声も。口内に唾液を溜め、飲み込むことで、水やお茶を飲ませるのと同じ効果が期待できるのかもしれません。ただし、大人も子供も虫歯には注意!
レモン汁を飲む
こちらの方法にも砂糖と同じねらいがあるようです。レモンの酸っぱさによって、口内に唾液がたくさん溜まることや、横隔膜に刺激が与えられることによって、しゃっくりを止める効果が期待できるようです。
手のひらに「虫」と3回書いて大きな口で飲み込む
「虫」と3回書いて飲み込むとしゃっくりが止まるという声も寄せられました。かんたんにできる方法なので、お子さんが漢字が書けるようになったら、ぜひいっしょに試してみては。
水の入ったコップに割り箸を十字に置き、その間からゆっくり飲む
古くから効果があると言い伝えられている方法。頭をさまざまな方向に傾けるために、横隔膜周辺の筋肉が収縮され、しゃっくりが止まると考えられているようです。
深く空気を吸って1分以上息を止める
深呼吸をするようにゆっくりと息を吸い込み、肺がいっぱいになったら息を止め、1分以上がんばって耐えます。体内の二酸化炭素濃度が高くなることで身体が呼吸のリズムを整えようとすることなどが、この方法が効果的といわれる理由のようです。
大きく息を吸って10秒止める→3回繰り返す
こちらも同様のねらいにのっとった方法のようです。息を止める時間を10秒と短くし、代わりに3回繰り返します。長い間呼吸を止めておくのが苦手な方は、こちらのほうが簡単にできそうです。
止まるのを待つ
なかには「なにもせずに止まるのを待つ」という意見もありました。しゃっくりは、多くの場合は一時的なもの。気長に待てばいずれは落ち着いてくれるはず。
止まらないしゃっくりの原因、病気の心配はない?
大抵のしゃっくりは短期性のもの。けれどもまれに、なかなか止まらなかったり、せっかく止まってもまたすぐにぶり返してしまったりすることも。止まらないしゃっくりと繰り返すしゃっくりについて解説いたします。
いつまで経ってもしゃっくりが止まらない…その原因は?
ほとんどのしゃっくりが横隔膜の刺激によって起こる「横隔膜性しゃっくり」で、短期性のものといわれています。しかし、まれに脳などの中枢神経の刺激で起こる「中枢性しゃっくり」や、末端神経の刺激によって起こる「末梢性しゃっくり」など、持続性・難治性のものが起こることも。この場合は、病気や体調の不良が原因に疑われる場合があります。しゃっくりの原因はさまざまですが、24時間以上続く場合はかかりつけの医療機関で診察を受けましょう。
止まってもまたすぐにぶり返す・しゃっくりを度々繰り返すときは…
一旦はおさまってもまたすぐにぶり返してしまい、会話や食事など、ふだんの生活に支障が……。そんな場合も同様。1〜2日など、あまり長く続くようであれば医療機関を受診することをおすすめします。

赤ちゃんのしゃっくりは放っておいて大丈夫?
ただし、赤ちゃんは幼児や大人よりもしゃっくりが多いものです。大人よりも頻繁だったり長引いたりと、ついつい驚いてしまうかもしれませんが、大抵の場合が心配無用といわれています。
赤ちゃんはしゃっくりが多いのはなぜ?
赤ちゃんの臓器は大人に比べて未発達なので、大人よりも刺激を受けやすく、しゃっくりも出やすいようです。特に、母乳やミルクを飲んだ後は、膨らんだ胃が横隔膜を刺激するので、しゃっくりが出やすくなります。だからといって呼吸が苦しくなることはないので、無理に止める必要はありません。
心配するべき赤ちゃんのしゃっくりは?
赤ちゃんのしゃっくりの原因は、ほとんどが横隔膜のけいれんによるもので問題のないもの。ただし、一時的なしゃっくりだけではなく、「ぐったりして元気がない」「熱がある」「勢いよく吐く」など、様子がおかしいと感じる時には病院で診てもらうことをおすすめします。

しゃっくりはほとんどの場合が問題のないもの。落ち着いて対処を!
ここまで、しゃっくりの仕組みや止め方についてご紹介してきましたが、いかがでしたか? しゃっくりが起こる原因は未だくわしく解明されておらず、そのために、即効性のある対処法も存在しません。けれども、しゃっくりはほとんどが心配のいらないものなので、時にはママパパたちおすすめの止め方を試しながら、落ち着いて対処してあげてくださいね。
構成・文/羽吹理美

