目次
生後5ヶ月の赤ちゃんの成長と発育
生後5ヶ月の赤ちゃんの体の成長と発育の目安をご紹介していきます。
平均身長と体重
生後5~6ヶ月未満の赤ちゃんの身長と体重は次のように報告されています。
・男の子:身長;66.2cm 体重;7.66kg
・女の子:身長;64.9cm 体重;7.14kg
(いずれも中央値・50パーセンタイルの値)
こちらの数値はあくまでも平均値です。身長や体重が平均よりも少ない、また反対に多いという場合でも、赤ちゃんが元気に成長していれば問題ありません。
参考:厚生労働省が平成22年に発表した「乳幼児身体発育調査」
視力はどのくらい?
生まれたての赤ちゃんの視力は、0.01〜0.02程度といわれています。生後3ヶ月になると視力は0.1くらいになり、目でものが追えるようになったり、ママの顔をじーっと見るようになります。6ヶ月ごろになると、視力は0.2程度になり、徐々に視線が定まっていきます。
生後5ヶ月の赤ちゃんの様子は?ママパパの体験談
Hugkumでは、0~1歳の子がいるママやパパに、生後5ヶ月ごろの赤ちゃんの様子や、困ったり悩んだりしたことなど、アンケートで体験談を教えていただきました。
生後5ヶ月の赤ちゃんの生活リズムと整え方
生後5ヶ月の赤ちゃんの生活リズムの一例を見ながら解説しましょう。
07:00 起床
07:30 授乳
09:00 朝寝(1時間程度)
11:00 授乳
12:00 昼寝(2時間30分程度)
15:00 授乳
17:00 お風呂
18:00 授乳
19:00 ねんね
01:00 授乳(必要であれば)
生後5ヶ月を過ぎると、昼と夜の区別がはっきりつくようになり、体内時計が発達する時期です。睡眠時間は1日13〜14時間になり、日中の昼寝の回数が1〜2回程度となります。
※参照:未就学児の睡眠指針(厚生労働科学研究費補助金 未就学児の睡眠・情報通信機器使用研究班)
ミルクの量も1度にたっぷり飲めるようになるため、深夜の授乳が不要な場合もあります。また、夜泣きをはじめるのもこの時期が一般的です。
生活リズムを整えるには、今までやっていた夕寝を徐々になくしていき、日中の昼寝の回数を1〜2回にするとよいでしょう。そうすれば、夜にまとめて眠れるようになります。
赤ちゃんの生活リズムはいつから整うのか、また、生活リズムの整え方を月齢別に知りたいという方は、下記の記事をご参考になさってください。
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離乳食開始時期も生後5ヶ月あたり
生後5ヶ月頃は、離乳食開始の時期でもあります。しかし、見極め方がわからない…というママもいることでしょう。
離乳食開始のサインは、次のとおりです。下記の3つのような様子が見られたらはじめてみてもいいでしょう。この頃になると、生活リズムが整い、授乳時間が安定し、一定間隔になってくる頃です。
・よだれの量が増えてきた
・首がすわり、支えてあげると座れるようになる
・大人が食べる姿を見て興味を示す
生後5ヶ月の赤ちゃんへの授乳間隔と離乳食の進め方
授乳間隔やミルクの量、離乳食の進め方など、生後5ヶ月の赤ちゃんへの食事について解説します。
授乳間隔はどれくらい?
生後5ヶ月ごろの授乳回数は、5〜6回程度になります。間隔は、3〜4時間おきを目安に授乳するとよいでしょう。授乳のリズムに沿って授乳すると、生活リズムも整います。
1日の水分量はトータルでどれくらい?
赤ちゃんの1日の水分量は体重1kgあたり100〜200mlといわれています。生後5ヶ月の赤ちゃんの体重を7kgとして計算すると1日の水分量は700〜1400mlとなります。
これはミルクや母乳、食事のときの水分など全部合わせた1日の目安なので、これより少ない場合でも、赤ちゃんの体重が増えていて、元気であれば問題ありません。
※参照:乳児健診-くらしげ小児科
離乳食初期の進め方
5ヶ月頃になると、いよいよ離乳食がスタート。しかし、どのように進めればよいのでしょうか。
まずは頻度です。最初の1ヶ月は1回、2ヶ月目から2回、離乳食を与えます。量は、つぶしたおかゆを1さじ程度を目安にしましょう。離乳食を与えるタイミングは、できれば同じ時間に与えるのがベスト。そうすることで、生活リズムが作りやすくなります。
下記の記事では、離乳食の準備や量、具体的な離乳食の進め方、食べないときのお悩みなど、5、6ヶ月の離乳食について紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
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生後5ヶ月の赤ちゃんの夜泣き対策法
生後5ヶ月になると、夜泣きがはじまります。そもそも夜泣きとは、夜間に何をしても泣き止まないことで、新生児のときのような不快感による「泣き」は夜泣きとはいいません。では、5ヶ月過ぎからはじまる夜泣きの原因はなんなのでしょうか。対策法と合わせて解説します。
原因
生後5ヶ月頃の夜泣きの原因は、1日の睡眠サイクルが整っていないことによるものだといわれています。また、この頃を境に徐々に日中の動きが活発になっていきます。そのことも、夜泣きに影響があると考えられています。
予防・対策法
夜泣きを予防、対策するには、原因となっている睡眠サイクルを整えることが重要です。そのためには、
・毎日決まった時間に起きる、寝る
・日中、散歩や遊びなどで体を動かす
・寝る前のルーティーン行い、「寝る時間」を体でわからせるようにする
・昼寝の時間が長くならないようにする
などを習慣づけるとよいでしょう。習慣化すると夜泣きすることが減り、夜しっかり眠れるようになります。
生後5ヶ月の赤ちゃんの服の選び方
生後5ヶ月の赤ちゃんの服のサイズは、メーカーや体格にもよりますが、一般的には70〜80cmです。このサイズを参考に、洋服を選びましょう。ここでは、春夏、秋冬、女の子、男の子別の服の選び方をご紹介していきます。
春夏の選び方
春夏の服の選び方は、以下を基本にするとよいでしょう。
春は、コンビ肌着 or 短肌着 + カバーオール or ロンパース
夏は、コンビ肌着 or ボディスーツ1枚
素材については、春なら綿や天竺といった通気性のよいものを、夏なら通気性と吸汗性に優れたガーゼやフライスなどがおすすめです。
また、この組み合わせに、ベストやパーカー、カーディガンなど、脱ぎ着しやすいものをプラスして、体温を調整してあげるようにしてあげてください。
秋冬の選び方
秋冬は、コンビ肌着 or 短肌着 + カバーオール or ロンパース
を基本にし、寒い日の外出には、ポンチョやコードなどのアウターを組み合わせます。この時期におすすめの素材は、保温性に優れたスムースや接結天竺、ニットキルト、ウールなどです。
女の子の選び方
女の子には、かわいらしいデザインの服を着せてあげたいですよね。小さめの柄やフリルがついたものなら、かわいらしさを演出できます。外出でおしゃれしたいときには、スカート付きのロンパースがおすすめ。自宅なら、窮屈さがない、首回りの開きが広いものを選ぶとよいでしょう。
男の子の選び方
男の子の服には、かわいらしいものから、スポーティなデザイン、シンプルなタイプまで、意外と幅広い選択肢から選べるのがポイント。選ぶときには、肌当たりのいい素材や、耐久性のある丈夫な作りのものがおすすめです。
生後5ヶ月の赤ちゃんの遊びの特徴
月齢5ヶ月の赤ちゃんはどんな遊びができるのでしょうか。またどんなところで遊びや遊び場をご紹介。親子で楽しみましょう。
生後5ヶ月の赤ちゃんができること
生後5ヶ月ぐらいになると、多くの赤ちゃんは首がすわり、首や手足をよく動かすようになります。そのことから、興味のあるものを、首を動かして見たり、手をのばしたりするような仕草をすることもあります。また、音に反応したり、手足で触れたものの感触がわかったりします。好奇心旺盛なので、今までよりももっと遊びが楽しくなる時期です。
どんな遊びや遊び場がいい?おもちゃや場所の選び方
体の運動機能もしっかりしてくるので、ママが赤ちゃんの手や足を持って歌遊びや手遊びなどをしたり、うつぶせの状態でおもちゃ遊びをさせたりするとよいでしょう。
遊び場は、お家なら物が少なく安全性が高い場所で、クッションフロアなどを敷くと、遊びやすくなります。屋外なら抱っこして公園にお出かけしたり、子育て支援センターで読み聞かせや手遊びなどで遊ぶといいですね。
生後5ヶ月の赤ちゃんにおすすめのおもちゃ
音に反応したり、物を握ったり触ったり、手足の力も強くなるので、視覚、聴覚、手の感覚などを刺激するおもちゃがおすすめです。具体的には、布絵本やラトル、ベビージムなどがよいでしょう。
おもちゃを選ぶときには、口に入れても安全な素材のものを選ぶようにしてください。また、直径3.9cm以下のものは窒息の可能性があるため注意が必要です。
生後5ヶ月の赤ちゃんのQ&A…こんなときどうすれば?
生後5ヶ月の赤ちゃんに起こりがちな問題にお答えします。
赤ちゃんの奇声…「疳の虫」の原因と対策法
赤ちゃんが急に奇声を発することがあります。それが「疳の虫」です。この原因として考えられているのは、生活リズムが不規則であるため。生後5ヶ月くらいになると、昼夜の区別がついてきますが、そのリズムが乱れると、赤ちゃん苛立って泣いたり奇声を発するといわれています。
また、自分の気持ちをうまく伝えらないストレスも、疳の虫の原因です。自分の思い通りにならないためそれが癇癪として現れます。
疳の虫の対策としては、寝る時間や食べる時間を毎日同じにし、規則正しい生活を送って、生活リズムを整えるようにしましょう。また、強い光や大きな音など、刺激となるものをできるだけ排除するように工夫して過ごすようにしてください。そして、スキンシップをたっぷり行い、安心感を与えてあげましょう。
生後5ヶ月の赤ちゃんの咳や鼻水、心配な病気や対処法
赤ちゃんに咳や鼻水の症状が出ていると、心配になりますね。赤ちゃんの咳や鼻水にはどんな病気が潜んでいるのか、また対処法を解説します。
咳に関する病気
まずは、咳に関する病気、対処法です。
「コンコン」という乾いた咳をしているのなら、空気が乾燥していたり、ほこりやちりを吸い込んだことが原因と考えられます。また、風邪のひきはじめ、インフルエンザ、急性気管支炎などの可能性もあります。まずは赤ちゃんが過ごしているお部屋の湿度を加湿器などを使って上げてみてください。それでも咳が長引くようなら、病院で受診するようにしましょう。
「コンコンという連続的な短い咳のあとに続き「ヒュー」という音をたてる咳をしている場合は、百日咳の可能性があります。この病気は、3種混合ワクチンの接種が済んでいない1歳以下の赤ちゃんがかかりやい病気です。このような咳の症状が出ているならば、すぐに病院で受診してください。
※参照:乳幼児の感染に注意「百日咳」(一般社団法人千葉市医師会)
鼻水に関する病気
次に、鼻水に関する病気、対処法をご紹介しましょう。
さらさらとした鼻水であれば、ハウスダストが原因でアレルギー反応を起こしていることが多いです。お部屋の掃除をこまめにするようにしてください。
粘り気のある透明、黄色、緑色などの鼻水なら、細菌やウイルスが鼻の中に入ってしまい、風邪の症状として鼻水が出ているのかもしれません。また、緑色の鼻水が長引くようであれば、「副鼻腔炎」の可能性も考えられます。赤ちゃんが息苦しいような状態だったり、ミルクが飲みづらいようなら、病院を受診してください。
また、鼻水はほおっておくと「中耳炎」や「副鼻腔炎」「後鼻漏(こうびろう)」などを誘発することもあります。鼻吸い器やガーゼなどで取り除いてあげましょう。
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生後5ヶ月の赤ちゃんが発熱、考えられる原因や対処法
生後5ヶ月の赤ちゃんの発熱の原因には、「突発性発疹」や「胃腸炎」、風邪などのウィルス感染などが考えられます。
突発性発疹
「突発性発疹」は、突然40度近い高熱が出て、3~4日続きます。熱が下がると全身に発疹が出るのが特徴です。このときにとても機嫌が悪くなることがあり、しばらく泣き続けることがあります。発疹は2〜3日で消えていきます。
また、熱性けいれんを起こすこともあります。生後5ヶ月でこの病気にかかったときに、けいれんが起きることはまれなので、もしけいれんが起こったら、病院で受診してください。
この病気自体は時間が経つと自然に治ります。発熱しているときには、湯冷ましやベビー用の経口補水液などで水分補給し、下着をこまめに取り替えてあげてください。
胃腸炎
発熱に加え、下痢、嘔吐などの症状があるなら「胃腸炎」の可能性も。脱水症状を起こさないよう、湯冷ましや経口補水液を与えてあげましょう。
風邪などのウィルス感染
風邪などのウィルス感染の場合、母乳やミルクを欲しがる分だけ与え、寝かせるときには、厚着や布団のかけすぎに注意しましょう。また、母乳やミルクを飲まない場合は、湯冷ましやベビー用の経口補水液などでも良いですが、5ヶ月だと基本的に母乳かミルクで水分補給しましょう。
もし、38度以上の高熱が出ている、元気がなくぐったりしている、顔色が悪いなどの症状が出ている場合は早急に病院を受診するようにしてください。
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赤ちゃんの成長を上手にサポートして
生後5ヶ月ともなると、手足を活発に動かしたり、離乳食を食べたりなど、少しずつ自分の力でできることが増えていきます。この記事を参考に、赤ちゃんの成長を上手にサポートしてあげてくださいね。
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記事監修
河井恵美
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。
文・構成/HugKum編集部