赤ちゃんの脳の発育を促して賢い子に育てるためには、いつから教育を始めるべきでしょうか? 実は、0歳の段階から赤ちゃんの教育をスタートすると、メリットがたくさんあることがわかっています。そこでこの記事では、0歳の赤ちゃんにおすすめの教育方法と、赤ちゃんの教育におすすめのアイテムもあわせてご紹介します。
目次
赤ちゃんの教育はいつから必要?
生まれて間もない赤ちゃんは、毎日ミルクをたくさん飲んでぐっすり寝るのが基本。まだ言葉もわからず、体も発育段階にあります。しかし、赤ちゃんの脳は生まれてからすぐに発達を始め、3~4歳ぐらいまでの期間にもっとも発達すると言われています。そのため、この時期から教育をスタートすると、赤ちゃんの知能の発達をぐんぐん伸ばすことができる可能性があるのです。
「教育」というと、難しいお勉強のように捉えられるかもしれませんが、赤ちゃんの教育とは何かを教え込むようなことはなく、赤ちゃんの脳に刺激を与えるだけ。日常生活の遊びの中で、無理なく脳に刺激を与えて、赤ちゃんの脳がより一層発達するように助けるものです。
0歳からの赤ちゃん教育のメリット
脳も体も発達段階である0歳の赤ちゃんへの教育には、たくさんのメリットがあります。
0歳の赤ちゃんができること
生まれたばかりの赤ちゃんは、首が座っておらず体もまだふにゃふにゃ。言葉もわからないうえ、自分で話すこともできません。しかし、外部からの刺激を受けることで、周囲に興味を持っていく時期でもあります。
それが生後3~4か月くらいになると、筋肉が発達して首がすわるようになります。また、この頃には体重が大きく増加していき、足や腕を伸ばしたり曲げたりする動きが活発になります。さらに、視野が広がって近くのものを目で追いかけたりするようになります。
生後6か月頃になると、ママやパパの声を聴き分けて周囲の音に反応することができるようになります。この頃はつかまり立ちを始める時期で、自分が興味を持ったものに自分の力で近づいたり、触ったりするようになり、自我もはっきりと形成されてきます。
メリット1:吸収力がすごい
「子供は吸収力がある」と言われますが、新しいことを学んでいく力の強さは、0歳の赤ちゃんでも同じ。幼いときほど素晴らしい吸収力を持ってして、脳も心も体も成長していきます。大人になると、1つの新しい単語を覚えることすら、なかなか簡単にはいかないかもしれません。しかし、まだ幼い赤ちゃんは、驚異的な力でさまざまなことを学んでいます。
まわりから見ると、赤ちゃんが本当に新しいことを吸収しているのか、半信半疑かもしれません。しかしそれは、赤ちゃんが理解していることを言葉や行動で示せないだけ。赤ちゃんは、きちんと理解しているものなのです。
メリット2:聞きわける力が好奇心を育む
生後6か月頃になると、赤ちゃんの聴力は成人と同じくらいになると言われています。ママやパパが声をかけると、その言葉の音をしっかりと聞きわけることができるのです。大好きなママの声が聞こえれば、赤ちゃんは心地よい刺激として受け取っています。また、周囲の音の刺激にも敏感になり、まわりの世界への好奇心も芽生えてきます。
メリット3:親子のコミュニケーションが深まる
0歳の赤ちゃんの教育は、ママやパパが赤ちゃんに話しかけたり、一緒に遊んだりすることが基本です。赤ちゃんにたくさん話しかけたり、体に触れたりすることは、親子のスキンシップにもなり、ママやパパにとっても幸せな時間になるはずです。0歳の赤ちゃんの教育は、親子の絆を深めるひとつのきっかけとなるでしょう。
0歳の赤ちゃん教育のおすすめ
では、0歳の赤ちゃんの教育とは、具体的にどのようにやっていけばいいでしょうか? 赤ちゃんの脳の発達を促すためには、「見る」「聞く」「触る」といった五感を刺激することが大切。日常生活の中でも赤ちゃんはたくさんの刺激を受けているものですが、ママやパパの助けでさらにその刺激を感じられるようにしてあげましょう。
音を聞かせる
赤ちゃんはしっかり周囲の音を聞き取ることができます。そのため、音によって赤ちゃんに刺激を与え、脳の発達を促すことが効果的です。幼児教育として有名な「リトミック」も、音を体で感じることが基本になっています。
また、絵本の読み聞かせも特におすすめです。絵を見ながら言葉の意味を理解して、語彙力アップへつなげることができるはずです。それに、大好きなママやパパの声を聞くことは、赤ちゃんにとって幸せな時間。愛されていることを感じながら、新しい言葉を理解できるようになっていくでしょう。
そのほか、音や音楽がなるおもちゃを使って遊ぶのもいいでしょう。さらに、英語を聞かせると、英語の発音をしっかり耳で聞きわけて、正しい発音ができるようになると言われています。
触らせる・動かす
赤ちゃんは、モノに触ったり握ったりすることでも刺激を受けています。ふわふわしたものやザラザラしたものなど、さまざまなモノに触れたり、ぐっと握ったりして、硬いものとやわらかいものがあることなどを学んでいきます。
注意点として、赤ちゃんはなんでも口に入れようとするため、赤ちゃんが飲み込めるような大きさのものは避け、舐めても安全な塗料が使われているものを選ぶようにしましょう。
また、水は光に反射してキラキラ輝いたり、水が流れていくときは別のものに見えたりなど、赤ちゃんの目には不思議なものと映ります。そのため、水遊びは五感をたくさん刺激してくれるはずです。
映像を見せる
スマホやタブレットが子供の教育シーンで活用されるようになった現代、赤ちゃん向けの動画なども数多くあります。「まだ幼い赤ちゃんにそんな映像を見せることは、よくないのでは?」と不安に感じる方がいるかもしれません。しかし、長時間見せっぱなしにするのではなく、短時間で効果的に楽しむのなら、絵本や映画などの映像や、教育テレビの番組などを見せても問題ないでしょう。それによって、赤ちゃんは目と音による刺激を受けることができます。
話しかける・抱っこする
日常生活でもっとも簡単にできる教育が、赤ちゃんに話しかけることでしょう。オムツを替えたり、ミルクをあげたりするときでも、いつも赤ちゃんの名前を呼んで話しかけるのが効果的。赤ちゃんは、お腹にいるときから聞いていたママの声に安心して、その言葉を覚えていくようになります。「おいしいね」「ふわふわ」など、目に見えるものや感じたことなどを言葉にして、教えるようにするのもおすすめです。
また赤ちゃんを抱っこして肌と触れ合うことも、赤ちゃんにとっては大切な刺激となります。
記事監修
河井恵美
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。
編集部セレクト!0歳の赤ちゃん教育にオススメなアイテム
0歳の赤ちゃんの発育を促すのに便利なおもちゃなども数多くあります。
「あかちゃんたんていラプーたんじょう!野崎歓訳」
やさいばたけの人気者、うさぎの探偵ラプーが主人公のストーリーです。
「Baby’s Book『あひるさん』」
カラフルで手触りのよい布絵本です。つまむと音が出たり、動物の羽の部分がパタパタ動いたり、ページごとにさまざまなな仕掛けがあるので、赤ちゃんが目で見て・触って楽しめます。
「IL LECCIO コマ」
イタリアの歴史ある玩具メーカー「IL LECCIO(レシオ)」の知育玩具。くるくる回りながら逆立ちもするコマは、赤ちゃんの指先を動かす練習になります。着色料は日本の食品衛生法とヨーロッパの安全基準EN71に合格したものなので安全です。
赤ちゃんの教育は、焦らず、できることから始めてみよう
0歳からの教育が大切と聞くと、「できるだけ早く教育を始めないと…」と焦ってしまう方もいるかもしれません。しかし、親子でスキンシップをはかったり、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんだりすることが、0歳の赤ちゃんの教育のベースとなります。日常生活の中で、できることから始めてみませんか?
文・構成/HugKum編集部