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大晦日は掃除をしてはいけない!?
師走となり、何かと慌ただしく感じる年の瀬。一年を締めくくる意味でも、そろそろ年末の大掃除を計画している人も多いはずです。しかし、この大掃除を12月31日の大晦日にしてはいけないことをご存じですか? 大晦日の大掃除は、縁起がよくなく、福を逃がすともいわれているようです。
大掃除の由来
そもそも、どうして年末に大掃除を行うのでしょう? 大掃除の起源は、平安時代にまで遡ります。この頃の宮中では12月に一年の煤(すす)を清め、元旦に訪れる「歳神様」を迎え入れるための準備が行われていました。これを「煤払い(すすはらい)」といい、現代まで続く年末の大掃除の由来となっているようです。
大晦日に大掃除や洗濯をしないほうがいい理由
12月31日の大晦日をはじめ、12月29日と新年1月1日は、大掃除や洗濯を避けたほうがいいといわれています。12月29日の場合、日付に9が付くため「苦」を思わせ、縁起が悪いとされるからです。また、大晦日の12月31日に行うと、迎え入れる歳神様に誠意がなく失礼な行為となってしまいます。さらに、1月1日の元旦に大掃除をすれば、新年の福までも掃除してしまい、せっかくの福を逃がすとされているからです。
「大掃除の日」はいつ?大掃除はいつまで?
年末の大掃除は12月13日の「大掃除の日」から始め、12月28日までに終わらせることが習わしです。江戸時代の大店や大奥では、12月13日が煤払いを行う日であり、その習慣が一般大衆にも浸透するようになったため、この日を「大掃除の日」と呼ぶようになりました。
大晦日に大掃除をしない人が増えている?
近年の日本では、大晦日に大掃除をしない人が増えているといわれています。その理由は、縁起の良し悪しだけではなく、現代を生きる人々ならではの生活スタイルや価値観の変化があるようです。年末にはイベントも多く、夫婦共働きの家庭が多い昨今、各家庭の大掃除はどのように行われているのでしょうか?
年末に限らず時期を分散して掃除をする人が60%
生活情報サイト「レタスクラブ(株式会社KADOKAWA)」のアンケート調査によると、「年末にまとめて大掃除をする」と回答した人が全体の約1/4程度であるのに対し、「年末に限らず時期を分散して掃除をする」と回答した人は6割程度となっています。
11月ごろから毎週末に少しずつはじめたり、お盆やGWなどの連休中や燃えるゴミの前日に行うなど、各家庭で効率的に大掃除を進める工夫をしているようです。
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大掃除の順番の基本
大晦日や年末に大掃除をしない人が増えているとはいえ、年の瀬にしか、しっかりと掃除をする時間が取れない方もいることでしょう。ここからは、大掃除を進めるにあたってのポイントをご紹介します。
大掃除には、効率を上げるための鉄則があります。それは、掃除を行う場所の順番です。具体的にどこから掃除を始めるべきなのか、掃除機はいつかけるべきなのかなど、大掃除の順番の基本的な流れをご紹介します。
順番1:スケジュール表とリストの作成
まずは、大掃除のスケジュール表とリストを作成しましょう。掃除を行う日程や時間、大掃除に必要な道具の準備、普段掃除ができていない場所、役割分担などをリストアップするのです。大掃除を無駄なく効率的にやり遂げるためにも大切な作業になります。
順番2:片付けと不用品の処分
年末の大掃除には、家の中の片付け、不用品の処分が最優先です。事前に掃除の邪魔になるようなものを片付け・処分していれば、掃除の時短につながります。ゴミ収集日の確認や不用品回収業者に早めの予約を入れておくことがポイントです。
順番3:キッチン、トイレ、浴室、洗面所
大掃除を行う場合、汚れが飛び散るうえに濡れやすい水回りから始めることが鉄則です。汚れる場所と考えられる、キッチン → トイレ → 浴室 → 洗面所の流れで掃除をしていきましょう。
順番4:各部屋
水回りの掃除が終わったら、次に各部屋の掃除に取りかかります。部屋の掃除を行う場合は、できるだけ玄関から遠いところから始めてください。ポイントは、普段なら手をつけない天井や壁、家具の隙間の清掃も行うことです。
順番5:床、廊下、階段、玄関
床、廊下、階段の掃除は、水回りや部屋の掃除を済ませたあとに行いましょう。掃除中の移動により、床や廊下などが汚れてしまうからです。大掃除の締めとなる場所が玄関です。最後にドアノブや手すりのチェックも忘れずに。
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時短でラクラク!キッチンの大掃除のやり方・テクニック
ここからは、大掃除のキモともいうべき水回り、特にきれいにしておきたいキッチンのやり方・テクニックをご紹介します。キッチンも掃除の順番、道具、ポイントなど知れば、時短で手軽な掃除が実践できるようになるでしょう。
やり方・テクニック1:コンロまわり
最初に手をつけるべき場所は、頑固な油汚れが目立つコンロまわりです。コンロ本体の天板には、少量の水で溶いた重曹を塗り、歯ブラシなどで汚れを落としてください。換気扇やコンロの洗浄可能なパーツは、重曹やセスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性洗剤が効果的です。熱めのお湯に浸け置きすれば、さらに汚れが落としやすくなります。
やり方・テクニック2:シンク
次に掃除する場所がシンクです。シンクに付着した洗剤汚れや排水口のぬめりには、重曹を使ってください。水垢を落とすときは、クエン酸が最適です。ぬめりの酷い部分には、歯ブラシを使うと効率よく掃除ができます。
やり方・テクニック3:冷蔵庫、電子レンジ、食器棚
最後に着手する場所が冷蔵庫、電子レンジ、食器棚になります。冷蔵庫や食器棚をほこりやごみを掃除するとき、ついでに不用品を廃棄しましょう。電子レンジ内部についた油汚れのなどには、重曹・セスキ炭酸ソーダを使って掃除をしてください。
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最低限のポイントだけ!年末の大掃除のやり方・テクニック
ここからは、最低限のポイントを押さえた年末の大掃除のやり方やテクニックをレクチャーします。掃除や整理整頓が苦手な人、どうしても年末に大掃除のまとまった時間が作れない人などは、是非とも参考にしてみてはいかがでしょうか。
やり方・テクニック1:大掃除の重点は水回り
大掃除と聞けば「家の中すべてを掃除しなければ」と考えてしまいがちです。しかし、どうしても時間がない場合や掃除が苦手な人は、トイレ、浴室、洗面所といった水回りに大掃除の重点をおきましょう。各水回り用の専用洗剤をはじめ、重曹やクエン酸での洗浄が汚れや臭いに効果的です。
やり方・テクニック2:天井、壁、照明器具、エアコン
大掃除のときだからこそ、日頃見過ごしがちな天井や壁の清掃にも着手しましょう。実は、天井や壁もほこりやクモの巣、手垢などで想像以上に汚れているからです。また、照明器具やエアコンの掃除も忘れてはいきません。これらのポイントは、高い場所から掃除を始めることです。
やり方・テクニック3:準備しておきたい掃除道具
掃除道具の準備も大掃除に欠かせません。重曹、セスキ炭酸ソーダ、クエン酸、酸素系漂白剤があれば、水回りをはじめ、家中の掃除に大活躍します。また、雑巾、ゴム手袋、スプレーボトルをはじめ、歯ブラシ、めん棒、竹串、メラニンスポンジなども大掃除に役立つ便利な道具なので覚えておきましょう。
年末の大掃除は12月28日までに終わらせて
大掃除の順番やポイントをしっかりと把握し、スケジュール表の作成や掃除装具の準備などを整えれば、効率よく掃除が行えるようになります。そして12月28日までには、大掃除を終わらせ、気持ちのよい新年を迎えられるようにしましょう。
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文・構成/HugKum編集部