肉じゃがの保存方法
出汁がしっかりと染みた肉じゃがは、和食の大定番。1品で食べ応えのあるおかずになるのが嬉しいですよね。肉じゃがは、煮物なので腐りにくいと思われがち。ですが、実は保存の仕方にちょっとしたコツがあるんです。詳しい保存方法を解説していきます。
肉じゃがの冷蔵保存の注意点
いつも加熱後の肉じゃがは、どのように保存していますか?
すぐに食べない場合は、鍋の中で放置せずに素早く冷蔵庫で保存しましょう。常温保存は、ウエルシュ菌など食中毒の繁殖があるため危険です。そのため、スピーディに粗熱をとることが鉄則。
大切なポイントは2つ!
1)粗熱をとる
2)保存容器を小分けにすること
大きな容器に移すだけでは粗熱をとるのに時間がかかります。保存容器を小分けにすれば、早く粗熱がとれますよ。
冷蔵保存した肉じゃがの温め方
冷蔵庫で保存した肉じゃがは、小鍋に移してよく再加熱しましょう。食中毒対策のためにも火入れは重要。そのため、保存を前提とした場合は、あらかじめ出汁が多めの“つゆだく”にしておくのもポイントです。
出汁を多めに作ると、再加熱しても焦げつかずに温めなおすことができます。
冷蔵保存した肉じゃがの保存期間
冷蔵庫で5~6日は、保存可能。必ず再加熱してから食べましょう。
肉じゃがは冷凍できる?
いくら大好物の肉じゃがでも毎日は飽きるというもの。多めに作った時は、最初から冷凍してしまいましょう。じゃがいもや人参などの根菜類は、冷凍すると食感が変わるため「回避策」を教えます。
じゃがいもを潰せばOK
冷凍する場合は、じゃがいもをざっと潰してから冷凍しましょう。解凍後には、肉じゃが味のコロッケやグラタンなどリメイク料理にも活用できて便利です。
袋の上からフォークで潰すか、手で揉むだけでも簡単に潰せます。
加熱不要! 下味をつけて生冷凍が超便利
もう1つ知って得する冷凍保存法をご紹介しますね。具はすべて生のまま調味して冷凍する方法です。生? と聞いて驚く方もいるかもしれませんが、材料を切ったら加熱しないで調味料と共に冷凍するだけで大丈夫です!
普段通り、材料を切ったら冷凍用保存袋に入れます(下の写真)。調味料を合わせて入れて、全体に軽く揉んだら完成です。このまま冷凍庫で保存し、解凍時には出汁を加えて煮込めば肉じゃがが作れます!
冷凍肉じゃがの解凍方法
冷凍した肉じゃがを食べる時は、冷蔵庫へ移して半解凍になったら鍋で再加熱するか、もしくは電子レンジで加熱しましょう。
また、前出の下味+生のまま冷凍した肉じゃがの場合は、鍋に出汁を沸かして凍ったまま加えて煮込むだけ。この時も出汁を多めにして普段以上に、よく煮込みます。一度、凍らせたじゃがいもや人参は、加熱時間が長くても煮崩れすることがないのでほったらかし調理にも最適です。
下味+生のまま冷凍した肉じゃがの解凍方法
生のまま調味料を加えて冷凍保存した、肉じゃがの素です(笑)。
鍋に沸かした出汁の中へ凍ったまま入れて、煮込めば肉じゃがの出来上がり!
冷凍肉じゃがの保存期間
冷凍庫で保存した場合は、3~4週間保存することができます。冷凍焼けすると美味しくないため、なるべく早めに食べ切るようにしましょう。
* * *
煮物の保存方法は意外に見落としがちです。正しい保存の仕方を知って最後まで美味しくいただきましょう♪
撮影・文/川越光笑(たべごとライター・栄養士)
参考資料:大量調理施設衛生管理マニュアル(厚生労働省)
次ページからは、基本の肉じゃがのレシピと、肉じゃがを使ったアレンジレシピをご紹介します!