目次
春巻きは冷凍保存できる?
パリッと揚がった熱々の春巻き、美味しいですよね。その食感、冷凍保存でも再現できます! 成功のポイントは、下ごしらえと冷凍法にあるので要チェックです。
冷凍は揚げる前が◎
春巻きは、加熱前の生状態で冷凍保存するのが基本です。自家製の冷凍春巻きを作る気持ちで、トライしてみましょう!
春巻きの冷凍は、下ごしらえが鍵!
いつも通り春巻きを作る要領で大丈夫ですが、3つのポイントがあります。
1)水分を減らす
2)具材を冷ます
3)皮はしっかり留める
1の「水分を減らす」は、具にキャベツなど水分量が多めの具材を入れる場合です。事前に塩もみをし、塩少々をふって水けが出たところをきっちり絞る。こうすることで、仕上がりの水っぽさを軽減することができます。
2の「具材を冷ます」は、粗熱をしっかりとってから皮に包むのが大事!
まだ具材が熱い状態で包むと、皮が破れやすくなり、解凍後にきれいな状態で揚がりません。具は多めに入れ過ぎると破裂の要因になるので適量を包むのもコツです。
3の「皮はしっかり留める」は、冷凍保存すると乾燥によって春巻きの皮がはがれやすくなるんです。通常は、水溶き片栗粉で巻き終わりを留めますが、ここで使うのは水溶き小麦粉がおすすめ。小麦粉のほうが厚めに塗りやすく、皮がはがれるのを防いでくれます。
春巻きの冷凍保存方法
皮を包み終えたら、1本ずつラップに包んで冷凍用保存袋に入れます。
皮同士がくっつきやすいので、1本ずつラップに包みましょう。食べる時にも、使う分だけ解凍できるので便利です。
他に、アルミ箔を使って冷凍保存する方法もあります。
アルミ箔を使う場合は、春巻きが接触している箇所にごま油を少しだけ塗るといいです。解凍時にアルミ箔をはがしやすくなります。
アルミ箔に包んだら、冷凍用保存袋に入れて空気を抜いて冷凍庫で保存してください。
冷凍春巻きの保存期間
冷凍の春巻きは、冷凍庫で約1か月ほど保存可能です。保存状態によって冷凍焼けすると美味しくないので、なるべく早めに食べ切りましょう。
冷凍保存した春巻きの解凍方法・揚げ方
冷凍春巻きの解凍法は、“凍ったまま加熱”すること。自然解凍では、皮がフニャフニャになりやすいため、必ず凍った状態で火を入れることが大切です。
冷凍のまま揚げる
揚げ方のコツは、凍った春巻きを160度ほどの低温から揚げていきます。皮が両面、こんがりとキツネ色になれば完了です。
冷凍のままオーブントースターで焼く
アルミ箔で包んで冷凍した春巻きなら、そのままオーブントースターやグリルで焼くことがもできます! グリルで焼いた場合は、まず解凍から(片面を約15分焼いたら裏返して約10分ほどが目安)。あとは、アルミ箔を開けて両面を焼くだけ。焼き色がついたら食べ頃です。
揚げていないので、ヘルシーな仕上がりに。冷凍する時にごま油を少量だけ塗っているので、ほんのりごま油の香りが楽しめますよ♪
* * *
手作りの春巻きは、やはり添加物が入っていないので安心です。無添加の味を子どもの舌に覚えさせてあげるのも食育のひとつ。余裕のある時に、多めに作って冷凍保存しておくといいですね。
撮影・文/川越光笑(たべごとライター・栄養士)
春巻きでおすすめの冷凍食品
おうちで春巻きをつくる時間がないときは、市販の冷凍春巻きを用意しておくのも手です。編集部おすすめの冷凍春巻きをピックアップしました。
ニッスイ パリッと具だくさん 五目春巻
米久 春巻巾着
スターゼン 春巻 中華五目
HugKumおすすめ! 冷凍活用・春巻きレシピ
ここからは、冷凍春巻きを利用できるアレンジレシピをご紹介します。
【1】そら豆とむきえびの春巻き
下処理が面倒で敬遠されがちなそら豆とえび。けれどやってみると意外と簡単なのでこの機会にぜひトライ! カリッと揚がった春巻きの中身は、そら豆のホクホクとえびのプリプリが美味しいですよ!
◆材料
(6本分)
そら豆(正味) 200g
むきえび 200g
春巻きの皮 6枚
粗塩 小さじ1/3
こしょう 少々
【A】
小麦粉、水 各大さじ1(混ぜてのりにする)
揚げ油 適量
◆作り方
【1】そら豆はさやから出して薄皮を取る。むきえびは背ワタを除いてきれいに洗い、水気をふき取る。
【2】【1】に粗塩とこしょうをふって、味をつける。
【3】【2】のそら豆、むきえびをそれぞれ3等分し、春巻きの皮で包み、【A】で縁をとめる。
【4】180度に熱した揚げ油で色づくまで揚げる。
教えてくれたのは
ウー・ウェンさん
北京生まれ。1990年に来日。雑誌で紹介した「北京の小麦粉料理」が評判となり、料理研究家に。東京と北京でクッキングサロンを主宰。
『めばえ』2018年6月号
【2】にんじんとキャベツのミニ春巻き
チーズを効かせて食べやすく。春巻きを子どもが大好きな鉄板メニューに仕上げました。
◆材料
(大人2人分+子ども1人分)
春巻きの皮(小) 10枚
キャベツ 2枚(150g)
にんじん 1/6本(30g)
塩 小さじ1/4
こしょう 少々
ミックスチーズ 60g
【A】
小麦粉 小さじ1
水 小さじ1
サラダ油 小さじ2
【B】
トマトケチャップ 大さじ1
マヨネーズ 小さじ2
◆作り方
【1】キャベツとにんじんは2~3cm長さの細切りにする。ボウルに入れて塩をふり、30秒ほどもんで少ししんなりしたら、ミックスチーズとこしょうを加え、10等分する。
【2】春巻きの皮をひし形に置き、【1】の1/10量を四角く平らにのせる。混ぜ合わせたAを皮の四隅に塗り、右、左、上、下の順に折りたたむ。留め口を下にして乾燥しないよう布巾をかけて置き、全部で10個作る。
【3】フライパンにサラダ油の半量を中火で熱し、【2】の半量を留め口を下にして並べ入れ、表裏2分ずつ焼く。同様に残りも焼く。
【4】【3】を器に盛り、混ぜ合わせた【B】を添える(好みでつけて食べる)。
教えてくれたのは
青木恭子さん
小田真規子主宰のスタジオナッツ所属。2つの保育園に7年間、栄養士として勤務。0歳児の離乳食~5歳児の給食とおやつ作りを担当。現在は、雑誌やWEBなどで活躍。
『ベビーブック』2014年7月号
【3】チーズとしらす、ほうれん草の春巻き
カルシウムの吸収を促すビタミンDが豊富♪ パリパリな食感が子どもにも大ウケです。
◆材料
(10本分)
ミニ春巻きの皮 10枚
プロセスチーズ 60g
しらす 40g
ほうれん草 200g
【A】
小麦粉 大さじ2
水 大さじ2
揚げ油 適量
◆作り方
【1】プロセスチーズは5~6cm長さ、1cm幅に切る。ほうれん草はゆでて冷水に取り、5~6cm長さに切ってしっかり水気を切る。
【2】春巻きの皮の角を上にして置き、10等分したチーズ、しらす、ほうれん草を順に、中央に一文字に重ねる。
【3】皮の左右を内側に折り、手前からくるくる巻く。【A】を混ぜて巻き終わり部分に塗り、しっかり閉じる。
【4】フライパンに油を1cm深さまで入れて中火にかけ、【3】を入れて5~6分、こんがりと揚げ焼きにする。
教えてくれたのは
藤井 恵さん
ふじいめぐみ/料理研究家、管理栄養士。女子栄養大学在学中から料理アシスタントを務め、料理家の道へ。25~30歳の5年間育児休業するも、復帰後、メディア各種、イベント、講演会など、幅広く活躍。「キユーピー3分クッキング」(日本テレビ系)の講師としても人気。
『めばえ』2017年1月号
【4】ピーマンとチーズの春巻き
ピーマンを炒めてから包むのがコツ。とろーりチーズとベーコンとの相性もバッチリです。
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
ピーマン 4個
スライスチーズ 2枚
ベーコン 2枚
春巻きの皮 8枚
サラダ油 適量
塩・小麦粉 各少々
◆作り方
【1】ピーマンは粗みじん切りにし、サラダ油を熱したフライパンで炒め、少ししんなりしたら塩をふる。
【2】スライスチーズは4等分に長く切る。ベーコンは半分の長さに切ってから横長に切る。
【3】春巻きの皮を広げ、【1】と【2】をのせて包み、水で溶いた小麦粉で端を留める。
【4】フライパンにサラダ油を深さ1cmほど入れて中火で熱し、【3】を並べ入れ、上下を返しながら揚げ焼きにする。
教えてくれたのは
鈴木 薫さん
おしゃれで実用的なレシピが人気。双子の女の子と、男の子の母。
『ベビーブック』2012年5月号
【5】具が大きめ春巻き
たけのことしいたけは、あえて大きめにカットして食感をアップ! 揚げるときは低温からはじめるのが失敗しないポイントです。
◆材料
(作りやすい分量=10個分)
春巻きの皮 10枚
豚ひき肉 300g
たけのこ(水煮) 150g
干ししいたけ(スライス) 15g
玉ねぎ 1/2個
にんじん 1/2本
はるさめ(乾) 30g
ごま油 大さじ1
【A】
しょうゆ 大さじ1と1/2
酒 大さじ1と1/2
水 1/4カップ
鶏がらスープの素(顆粒) 小さじ1
砂糖 大さじ1/2
片栗粉 大さじ1
水溶き小麦粉 適量
揚げ油 適量
◆作り方
【1】干ししいたけは水に30分ほど浸けて戻す。はるさめは湯に4分ほど浸けて戻し、4等分程度に切る。
【2】たけのこと干ししいたけは8mm角に切り、玉ねぎとにんじんは粗みじん切りにする。
【3】フライパンにごま油を熱して、豚肉を炒め、【2】を加えてさらに炒め、火が通ったらはるさめと【A】を加え、中火でとろみがつくまで煮て、冷ます。
【4】春巻きの皮に【3】を等分にのせて巻き、巻き終わりを水溶き小麦粉で留める。
【5】フライパンに油を2cm入れ、低温(150~160℃)に熱して【4】 を入れ、徐々に中~高温(170~180℃)にし、上下返しながら揚げる(油の量が少ないと温度が上がりやすいので注意)。
*お好みでポン酢しょうゆをつけても。
教えてくれたのは
阪下千恵さん
料理研究家、栄養士。家族 のために作り続けてきたおいしくて、栄養バランスのよいレシピが人気。二人の女の子のママ。
『ベビーブック』2015年9月号
構成/HugKum編集部