里帰り出産の流れや手続き│上の子や旦那はどうする?出生届やお礼はいつまで? 注意点を総ざらい

出産に向けて準備を進めるなかで、出産前後に一時的に実家に帰る「里帰り出産」を選ぶ方もいらっしゃるでしょう。

今回は、里帰り出産について、帰省するタイミングや長さ、里帰り出産の流れや手続き、里帰り出産のときの持ち物、2人目のときの里帰り出産など、さまざまな疑問について解説していきます。

里帰り出産とは

里帰り出産とは、妊婦さんが一時的に実家に帰り、実家近くの病院で出産、産後もしばらく実家で過ごすことをいいます。出産・子育ての「先輩」である母親が近くにいることで、出産前のさまざまな不安を解消できたり、食事を作ってもらったり、買い物をしてもらうことで、慣れない新生児のケアと、体の回復に努めることができます。

産前産後に母親のサポートが受けられるので、ママにとっては非常に心強く、多くの方が里帰り出産を経験されています。

里帰り出産はいつからいつまで?  平均期間はどのくらい?

里帰り出産をする場合、予定日のどれくらい前から里帰りし、産後はどれくらいまで過ごすものなのでしょうか。里帰り出産の期間を見ていきましょう。

妊娠30週から産後1か月まで

里帰りする目安の時期としては、妊娠30週から35週ぐらいと言われています。理由は、妊娠中期から後期に入り、妊婦検診の間隔が2週間に1回から1週間に1回に変わるタイミングで、分娩予定の病院に移るとスムーズだからです。

一方、実家で過ごし、自宅に戻る時期としては、産後1か月程度が目安になっています。1か月検診を出産した病院で受けることがほとんどだからです。赤ちゃんとママの健康状態を確認してから、自宅にもどるというのが一般的な流れになっています。

もちろん、状況や環境は一人ひとりで違っています。戻るタイミングは家族でよく話し合って決めるようにしてください。

里帰り期間は2か月〜3カ月

里帰り出産の期間は産前・産後を合わせて2か月〜3か月が多いようで、産後は約半数の方が1か月程度で自宅に戻っています。やはり1か月検診を済ませることが、自宅に戻るひとつのきっかけになっているようです。

HugKumでは、里帰り出産について読者アンケートを行っています。参考にしてみてください。

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里帰り出産の流れや手続き

里帰り出産のために帰省するまでに、実際に何をすればよいのでしょうか。里帰り出産の流れと手続きを見ていきましょう。

里帰り先の病院を決めて予約する

まず一番に行うべきことは、里帰り出産を行う病院の予約です。人気の病院は予約でいっぱいということもありますので、遅くとも妊娠中期ごろまでには里帰り出産を行う病院を決めるようにしましょう。

通っている病院に里帰り出産を伝える

里帰り出産をする病院が決まったら、次は今通っている病院に里帰り出産をすることを伝えます。妊婦健診の経緯を書いた紹介状を書いてもらう人は、帰る時期を伝えて早めに書いてもらうようにしましょう。

里帰り出産から自宅に戻ったときの準備をしておく

里帰り出産を終え、自宅に戻ったときの準備をしておきます。少しタイミングが早いような気がするかもしれませんが、赤ちゃんを迎え入れる準備を整えておかないと、帰ってからでは育児で忙しくなります。

ママの里帰り中に、準備をパパが行う場合は、よく相談してしっかり準備しておきましょう。

荷造りをする

里帰り出産に必要なものを揃えていきます。ただし、里帰り出産のために移動する時期は、お腹もかなり大きくなっています。荷物は宅配便などを使って送り、移動時は必要最低限の荷物で済むようにしましょう。

里帰り出産をする病院で診察を受ける

里帰り出産の場合、出産する病院で初めて検診を受ける時期は、病院によってさまざまです。一般的には妊娠34週くらいに検診を行うところが多いようです。

赤ちゃんやママの状態によっても変わってきますので、先生と相談して決めるようにしてください。

里帰り出産の荷物は何を持っていけばいい?

里帰り出産に必要なものをチェックしていきましょう。宅配便などで送れる荷物は事前に送り、移動時の荷物はママの負担にならないよう、できる限りコンパクトにします。

入院時に必要なもの

母子手帳、健康保険証、紹介状など、入院時に必要なものはあらかじめまとめておきましょう。

マタニティアイテム

マタニティ用の洋服やパジャマ、下着などです。持って移動するのは大変なので、宅配便などで事前に送っておくようにしましょう。

化粧品等の身だしなみ用品

長めの旅行に出かける程度のメイク道具をそろえて持っていくとよいでしょう。実家の周辺では、なかなか手に入らないような化粧品は余裕をもって準備しておきましょう。

衣類、下着

産後や実家から戻るときのことも考え、マタニティ用の服だけでなく、産後に着る洋服や下着も準備しておきます。

授乳しやすい服

初めての育児は、慣れないことばかりで大変です。負担を少しでも減らせるように、授乳しやすい洋服を準備しておきましょう。

2人目の里帰り出産はどうなる? 上の子はどうする?

初めての出産のときは里帰り出産をした方も、2人目となると上の子がいるため、里帰り出産をするのか、それとも自宅で過ごすのか、悩まれる方が多いのではないでしょうか。

ここでは、2人目のときの里帰り出産について考えていきましょう。

上の子の保育園や幼稚園はどうする?

上の子が保育園や幼稚園に通っている場合、一緒に里帰りするとなると、長い期間、園を休むことになります。どれくらいの期間、休めるのかは確認しておきましょう。ゆっくりと里帰りするために、一度、退園するという方もいます。

出産のときに面倒をみてもらえる

上の子を連れて、2人目の里帰り出産のために実家に戻ると、出産で入院するときに上の子を面倒をしっかりみてもらえるというメリットがあります。「パパひとりだとすこし不安…」というママも、実家なら安心できます。

出産後もゆっくりできる

出産後も、育児や家事をサポートしてもらうことができます。特に、上の子の面倒をみてもらえると、ママの負担も小さくなります。

ただし、任せきりにしてしまうとママ・パパからの愛情に不安を感じてしまい、赤ちゃんがえりをする子もいます。上の子にもしっかり愛情を注いであげてください。

里帰り出産はめんどう? おすすめしないデメリットとは

メリットが多い里帰り出産にもデメリットはあります。里帰り出産のマイナス面についても知っておきましょう。

病院が変わる

それまで通っていた病院から、実家近くの病院に移らなければなりません。病院を探して予約したり、今通っている病院に紹介状を書いてもらうなど、なにかと手間がかかります。

親と育児でぶつかる

育児は時代とともに変化しています。昔は「良い」とされていたことが、今は必ずしもそうではないこともあります。親はそうした変化を知りません。新しい今の常識や知識をなかなか理解してもらえず、ぶつかってしまう恐れもあります。

ストレスを感じる

実家とはいえ、普段とは違う生活環境にストレスを感じるママもいます。特に産後は精神的に不安定になりやすい時期。ストレスを感じたときは、パパに相談して早めに自宅に戻るなど、負担を解消する方法を考えてください。

里帰り出産、パパについての心配事について

パパと離ればなれになる里帰り出産。育児だけでなくパパについての心配事についても考えてみましょう。

パパの実家で里帰り出産

自分の実家ではなく、パパの実家での里帰り出産を選ぶママもいます。理由はさまざまありますが、やはり自分の実家にくらべると気をつかう場面が多いようです。一方で、実家よりも大事にしてもらえるという意見もあります。

会いに来ない! パパの里帰り頻度

里帰り出産の期間中にパパに会うためには、パパに実家に来てもらうしかありません。一人の時間を楽しんでいるパパが、なかなか会いにこないなんてこともあるようです。

距離や仕事などで状況はさまざまですが、できる限り会いに来てもらって、上の子の面倒をみたり、お手伝いしてもらえるようにしたいですね。

浮気の心配

長期的に離ればなれになるので、不安に思うママもおられるようです。実際、ママの里帰り出産中に羽を伸ばすパパもいるようです。

毎日連絡を取り合い、今ならスマホのテレビ電話機能を使って顔を見ながら話をするなど、離れていても常にお互いを身近に感じられるようにしましょう。

旦那に会えなくて寂しい

里帰り出産をすると、長い間パパに会えなくて寂しいですよね。特に結婚してすぐに子どもができた場合は、新婚生活も早々に離ればなれになってしまうので、寂しさも増します。しっかり連絡をとり、寂しいこともしっかり伝えましょう。

お金がかかる

里帰り出産をすると、パパが一人で生活することになるため生活費がかります。外食などはできるだけ控えるなど、お金の管理もきちんと相談しておきましょう。

コロナ禍の里帰り出産はどうなる?

新型コロナウイルスの感染拡大がまだ落ち着きをみせないなか、コロナ禍での出産については情報が少なく、心配している妊婦さんも多いと思います。

コロナ禍で里帰り出産をするにあたり、妊婦さんが気になる疑問をまとめた記事があります。ぜひ参考にしてみてください。

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里帰り出産の場合の出生届はどうなる?

赤ちゃんが生まれて、まず行わなければいけないことが「出生届」の提出です。これは赤ちゃんの戸籍をつくる大切な手続きですので、早めに提出しましょう。

里帰り出産のときの手続き方法をまとめています。参考にしてください。

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里帰り出産でお礼はするべき?

里帰り出産をするときに、自分の実家やパパの実家へのお礼に悩む方もいます。「親しき仲にも礼儀あり」というように、たとえ自分の親であっても、赤ちゃんのお世話などでいろいろ助けてもらうので、お礼はしっかり行いましょう。

下記の記事では、どんなお礼が喜ばれるのか、いつ誰から渡せばよいのかなど、里帰り出産のお礼についての疑問を詳しく解説しています。参考にして、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

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ママの負担を減らすことを第一に

里帰り出産について考えてきました。メリットがたくさんある半面、もちろんデメリットもあります。ですが、一番大切なことはママの負担を減らすこと。

家族で話し合ってベストな方法を選んでください。そして、里帰り出産をすると決めたら、準備は早めに進めていきましょう。

文・構成/HugKum編集部

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