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お金はあって困るものではない
こんにちは、ママカブ編集部です。さて、これまで14回にわたって、子育て中のみなさまに向けて「お金との付き合い方」についてお話ししてきました。
お金のことを考えるなんて、はしたない・・・ガツガツしてると思われたくない・・・と抵抗があるかもしれません。でも実際問題、子育てしていく上で、お金はあって困るものではありません。
お金について向き合い、そしてさまざまなお金をめぐる制度などを知り、さらに理解して使いこなすーーそんなマネーリテラシーの高いお母さんが増えてほしいと願い、さまざまな側面からお金について語らせていただきました。
大切なのはご自身の価値観
最初にお伝えしたのが、我が家が大切にしたい価値観をはっきりさせよう、という点です。どう生きたいのか、叶えたい夢はなんなのか。どうやって実現していこうか。それぞれに必要なお金はどれぐらいなのか?ーーみなさん、実際に手を動かせましたでしょうか?
その次に、我が家の家計が現状どうなっているのかを明確にしていく方法を解説しました。我が家はどんなふうにお金を使っているのか、これは必要な出費? どれぐらい貯めたい? など、我が家の現状を知り、夢の実現のためにどれだけ足りないのかを「見える化」しました。
我が家にムダ遣いはない? 節約は固定費から!
我が家の夢と現状を知った後に取り掛かったのが、「節約」パートです。節約で手をつけるべき箇所は「固定費」から。固定費のなかでも「保険」については、保険は万が一に備えるものであって、その民間保険本当に必要ですか? 貯蓄性を求めるのであれば、手数料を考えるとご自身で用立てた方がいい場合もありますよ、というお話を2回にわたってしました。
他にも、最近値下げが相次いで発表されているスマホ(携帯電話)の料金プラン見直しのススメをお話ししました。
もらえるお金の話、支払うべきお金の話
我が家の収入を増やすうえで、申請すればもらえる助成金や給付金、さらに最近ブームのポイント活動(ポイ活)の注意点や始め方、活用法についてもお伝えしましたね。
また「103万円の壁」など税金や社会保険料についてもご紹介しました。制度を理解した上で、「どんな条件で働くのが我が家にとって最適」なのか、お考えになるきっかけになれば嬉しいです。
「お金」にも働いてもらう方法がある!
節約やもらえるお金の増やし方について見てきた後に、浮いたお金を使って資産形成するべく「お金にも働いてもらう」方法ついて、お話ししました。
貯金をするだけではお金は(ほぼ)増えません。むしろ貯金をしているだけでは価値が目減りしてしまう可能性があります。資産形成のためには、手数料が低い金融商品へ、時間を味方につけて、投資対象を分散して継続的に投資していくことが最も合理的です。
その具体的な方法として、インデックス型の投資信託の積み立てを、また使える制度として「ジュニアNISA」「つみたてNISA」についてご紹介しました。
誰でも投資できる環境が整った
「投資」はコワイもの、お金がある人だけができるものーーこの考えって、なんとな〜く信じてしまっているかもしれないけれども、実は誤った認識。投資で取るリスクは自分で選べるし、イマドキは100円などワンコインから、さらには買い物でもらったポイントを使っても投資ができる環境が整っています。
また、もしも投資自体に興味を持ったならば、特定の企業を直接応援でき、株の値上がり益や配当金、株主優待などをもらうことができる個別株への投資という方法があることもお伝えしました。
各ご家庭で「お金に働いてもらう方法」を知って理解し、身につけてもらえれば、我が子の夢やご自身のやりたいことの実現にどんどん近づけるはずです。
投資活動=社会にお金が流れ、経済が元気に!
投資信託や個別株へ投資をすると、社会にお金が回ります。すると何が起こるでしょう?
企業活動が活性化し、新商品やサービスが開発されます。商品やサービスが売れると社員の給料が増え、家計が潤います。家計が潤うと商品を買う余力が生まれます。すると、商品を売る企業活動が活性化ーーと、好循環が生まれます。投資活動は「経済活動」に貢献するんですよ。
また合わせて、よくわからないものや変動(リスク)が大きいものは初心者向きではないこと、信用取引など避けた方が良いものについてもお話ししました。初心者が始めるなら、国のお墨付きがある制度が安心です。
NISAなら120万円までの投資に対して税がかからない
国のお墨付きであるNISA(ニーサ)とは、2014年1月からスタートした、少額からの投資を行う方のための非課税制度です。年間120万円までの投資に対して、売買して得た利益、配当金をもらった時の税金がかかりません(※税金は20.315%。復興税含む)。
つまり通常、10万円利益が出たならば、約2万円税金として取られてしまうところ、NISA口座を利用していれば取られずにすむんです(!)。
元々は年間の枠が100万円だったのが120万円に増額、さらには金融機関が変更可能になったりと、利用者にメリットがあるように、制度の改善がなされているんですよ。
しかも、2024年からの新制度では、一般NISAが2階建てになり、原則、1階部分(つみたてNISA対象商品の積み立て)を利用しないと、2階部分で投資することができなくなります。これは、時間を味方につけられるつみたて投資が、資産形成に最適という国からのメッセージであるーーママカブ編集部はそうとらえています。
老後資金を貯めるならばiDeCoも検討
国がお墨付きを与えている制度として、もうひとつ最近よく耳にするのが「iDeCo(イデコ)」。こちらは「個人型確定拠出年金」であり、あくまで老後のための年金づくりを目的としています。
iDeCoのメリットとしては、
1.掛金が全額所得控除!
2.運用益も非課税で再投資!
3.受け取る時も大きな控除!
があります。
NISAに該当するのは、2の運用益が非課税だけなので、iDeCoのメリットの大きさがお分かりいただけると思います。
しかし、iDeCoは年金づくりのための制度であるため、原則として60歳まで解約することができません。子育て中、例えば大学進学のために急にまとまったお金が必要になった!という際に対応できない点は考慮する必要があります。他にもiDeCo口座を開設すると口座管理手数料が発生します。
発生するコストと得られるメリットを考え、我が家にとって必要かどうか、導入する前に検証が必要です。
「税制優遇」はパワーワード
NISAやiDeCoは、国がみなさんの資産形成を応援し、老後不安を和らげるために用意した制度です。ちなみにママカブ編集部員の好きな言葉が「税制優遇」。税金が減って、さらに自分の資産が増やせるなんて、どう考えてもお得がダブルです!
みなさんも、NISAやiDeCoなんて、わけわからない英単語だから知らなくていいや・・・と見ないふりをして通り過ぎずに、そのパワフルな「お得さ」を理解して、資産形成のために利用を検討してほしいです。
さて、次回はこれまでの連載を読んでくださって、少しでもお金について興味を持ってくださった方に向けて、ママカブ編集部員が実際に読んでわかりやすかった! 面白かった! 参考になった! というお金に関する書籍をご紹介させてください。子育てでお忙しい方でも読みやすい本をピックアップします。
お金の本を読んで、さまざまな仕組みや制度などを理解できるようになると、お金と仲良くなれて、ムダの減らし方やお金の増やし方がグングン頭に入ってくるようになりますよ!
■ママカブ編集後記
連載最終回だなんて!これからは自分で考えてやっていかなきゃなんですね~~っっ!!
私は以前お話しした夫のドル建て保険を解約して、その毎月の掛け金を運用に回してみようと思います!
A子ちゃんの家庭の場合はそれがいいわね!
お金の見直しは家庭ごとに何から手を付けるべきか違うので、自分に何が必要かを理解して、その運用が身の丈に合っているかどうか、自分なりのモノサシを持つことが大切ね!
わかりました! 次回紹介してくれるおすすめ本も読んで、これからもお金について学んでいきます!
文/ママカブ編集部
「おカネについてのあれこれを楽しく語ろう!」をモットーとしている編集部。メンバーはビジネス系出版社の同期入社組の2人。AFP(ファイナンシャルプランナー)の資格を持つライターC江、マネー情報誌&金融教育メディアの編集者・ライター歴10年超のS子。