子どものタブレット学習、勉強の効果とは?メリット・デメリットから効果的な進め方を解説

文科省のGIGAスクール構想も伴って、主に去年から小学校でタブレット配布がはじまり、お子さんがタブレットを持ち帰ってきているご家庭も多いのではないでしょうか。

親世代には経験の浅い、このタブレット学習。その勉強の効果やメリット・デメリットなど、効果的な進め方をHugKumパパママアンケートを基に解説します。

タブレット学習の勉強効果とは?

ご家庭で、タブレット学習を取り入れているのは4割強。タブレット学習を「取り入れている」・「取り入れていない」でみてみると、概ね半々といえます。

Q.タブレット学習を取り入れていますか?

私たち親世代になかったタブレット学習。iPadの登場が2010年だとすると、2021年までの10年間でこんなにスピーディーにICT教育環境が変わってきていることが伺えます。

では、実際にタブレット学習は効果的なのでしょうか?HugKum読者に聞いてみました。

Q.タブレット学習は効果的だと思いますか?

タブレット学習を取り入れている方が増えている一方で、タブレット学習が効果的かどうか聞いてみると、あまり判断がつかない様子です。効果的と回答している方もいますが、60%以上の方が、その効果についてはっきりと実感していないことがアンケート結果から分かります。

その理由の多くも、「わからない」「判断がつかない」「まだ効果が出ていない」「なんとなく」…というように、全体的に判断材料がなく効果実感には至っていないようです。

思う

「わりと一生懸命取り組んでいるので」(40代・鹿児島県・子ども2人)
「楽しんでやっているように見える」(40代・大阪府・子ども3人)
「今度を考えて、タブレット慣れしておいた方がいいと思うから」(30代・新潟県・子ども2人)

どちらともいえない

「今タブレット学習しているけど、しっかり身についているかよく分からない。」(40代・千葉県・子ども2人)
「タブレットにむいている子供とむいていない子供がいると思う。」(40代・愛知県・子ども2人)
「やっぱり紙がいいかなと思うときがあるから」(40代・京都府・子ども2人)

思わない

「遊び感覚になってしまう」(20代・茨城県・子ども2人)
「答えが自動で出たり、漢字を自動チェックしてくれたり、便利だと思うが、学力が上がるかと言われれば疑問。 便利なだけだと思う。」 (40代・埼玉県・子ども2人)
「タブレットの反応が悪く本人がイライラするため」(40代・京都府・子ども2人)

タブレット学習のメリット&デメリット

タブレット学習を活用しているHugKum読者の体験談から、メリット・デメリットを紹介します。

メリット

タブレット学習におけるメリットを感じている皆さんの声を紹介します。

机に向かって一方通行で勉強するだけでなく、デジタルに精通し、手軽に体感しながら勉強できることに評価が集まっています。

ママパパの体験談

「手軽、子供がやろうと思いやすい、学習に入りやすい。」(40代・東京都・子ども4人)
「タブレット一つ持ちこめば良いので、教科書などの重い荷物を持たずにすむ。」(30代・愛知県・子ども2人)
「離れていても繋がれる。データを管理しやすい。記録を見直しやすい」(30代・神奈川県・子ども2人)
「3Dなど立体的な画像はわかりやすくていいと思う」(40代・埼玉県・子ども1人)
「丸付けが自動なこと。 紙媒体に比べてゴミが少ないこと。 アップデートも簡単なので、子供にあった学習になる」(30代・神奈川県・子ども3人)

デメリット

また、タブレット学習におけるデメリットを感じている皆さんの声としては、「視力の低下」「コミュニケーション能力の低下」「緊張感・集中力の低下」などが懸念材料になっているようです。

ママパパの体験談

「目が悪くなりそう。 自動で丸付けはできるが、子どもが答えを間違えてもやり直して適当に進めていること」(30代・神奈川県・子ども3人)
「さらっと勉強する感じになってしまう。 予習、復習を簡単にしたい人には良いが、授業がそもそもよくわかっていない人には向いていないと思う。」(30代・山口県・子ども1人)
「勉強以外のコンテンツもあるので、勉強よりもそちらに時間を使ってしまったりする事。」(40代・神奈川県・子ども1人)
「緊張感が少ない。取り組まないことによって、怒られたり指摘されるわけではないため。 また、本当の意味での理解ができているのかも疑問。選択式の問が多く、テキトウに答えを選択することもでき、たまたま回答と合致していると○となるため。」(30代・大阪府・子ども1人)
「タブレットを覚える為に慣れが必要。 そして、タブレットを使用するために、Wi-Fiの整った環境が必要。」(30代・愛知県・子ども2人)
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タブレット学習の効果的な勉強方法

タブレット学習における、メリット・デメリットがある中で、経験者たちはどのように勉強に取り入れているのでしょうか?

タブレット学習でより勉強の効果を上げるためのコツや方法を教えていただきました。

メリハリをつけて学習

「取り組む時間と内容を決めて、計画的に使うこと」が大切だそうです。ダラダラとゲーム感覚で遊んでしまわないように、利用時間を設定し、取り組む内容を決めてから集中して取り組むと良い、という親御さんの声があります。

タブレットと紙を併用

タブレット学習だけにせず、ドリルなど紙と鉛筆を使った学習も併用すると効果的との声も。字を書いたりする姿勢は、ドリルなどをうまく併用して、お互いのメリット・デメリットをカバーしているようです。

双方向アクションをプラス!

「タブレット学習をしたことに対して、先生からメールが届くと子どもが喜んでやる気につながった!」といった声もありました。一方通行の勉強に終わらせないで、親がチェックしたり、タブレット学習に取り組むお子さんにエールやメッセージを送ることも大切なようです。

ママパパが気を付けていることは?

タブレット学習をするお子さんに対して、ママパパが気をつけていることもあるようです。一人任せにしないで、目の届く範囲で学習を見守ってあげているようですね。

ママパパの体験談

「見守る。勉強を教えてやらなくても、子供が勉強している時そばにいて自分を本を読んだりすること」(40代・広島県・子ども4人)
「他にも、ドリル等鉛筆を持ってやる勉強も並行して行えば効率的だと思う。」(30代・山口県・子ども1人)
「取り組む時間と内容を決めて、計画的に使うこと。勉強以外のコンテンツの利用時間を設定出来るともっと良いと思います。」(40代・神奈川県・子ども1人)

幼児・小学生向けおすすめ教材&端末をチェック

幼児・小学生向けの教材と端末について、端末の選び方から便利なアイテム、アプリまで、こちらでも紹介しています。子どもたちのおうち時間が増える夏休み前に、要チェックです。

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お子さんに合ったタブレット選びを

タブレット学習の効果やメリット・デメリットなど、経験者の声はいかがでしたか?

日本の教育におけるICT環境整備はますます進んでいきます。刻々と変わる子どもたちの教育環境において、個々人に合わせた学習方法や内容、お子さんに合った教材選びなど、判断軸を持って上手く活用していきたいですね。

文・構成/太田さちか

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