観葉植物を飾るメリットとは?
鑑賞用として枝葉の色形や成長過程を楽しめる観葉植物。お部屋のアクセントとして、インテリア的に設置する方も多いのではないでしょうか。
空気清浄機&加湿器のような働きも
観葉植物のメリットは、その魅力的な見た目だけではありません。
植物は、空気中の有害物質を分解したり、光合成によって二酸化炭素を吸収し酸素を排出することができます。なかには、マイナスイオンをたくさん放出したりと、空気清浄機のような働きを持つものも。
さらに、室内の湿度に合わせて、根から吸収した水分を葉の気孔から水蒸気として排出。お部屋の乾燥を防ぐ加湿器的な効果も期待できるのです。
(※ただし、十分な効果を得るには、6畳の室内に大サイズの観葉植物ならひとつ、小〜中サイズなら5つ程設置する必要があります)
見た目も美しく室内環境にも良く働いてくれる観葉植物を、お部屋に取り入れてみましょう。観葉植物を育てる上での基礎知識から、人気の種類までを一挙にお伝えしていきます。
初心者必見!観葉植物の基礎知識
気軽に楽しめる観葉植物ですが、水や光を必要とする「植物」であることには変わりありません。設置場所や水やりの頻度を間違えてしまうと、色艶をきれいに保てなかったり、枯れてしまうことも…。ここでは、観葉植物を美しく元気に保つためのポイントを解説していきます。
置き場所は?
直射日光が当たる場所への設置はNG。葉が焼けて、変色してしまうおそれがあります。とはいえ、暗すぎる場所でも植物は成長していけません。自然な日光が当たる日陰や、人工的な照明が当たる場所に設置しましょう。エアコンの風が直接当たる位置も避けたほうがベターです。
水やりの頻度は?
水やりのタイミングは、ポットの大きさや土の量、お部屋の環境によっても異なります。基本的には、土が乾いたタイミングで、鉢底の穴から水が滲み出るくらいの量を与えましょう。(触っても指に土がつかず、ぱらぱらとした質感になったら、「土が乾いている」と言えます!)
水をあげたあとは、受け皿に溜まった水をきちんと捨てることも大切です。
カビの発生に注意!
設置場所の通気性が悪いとポット内に湿気が溜まり、カビが発生することがあります。カビが発生すると、根腐れの原因になることも。観葉植物はできるだけ風通しがよい場所に置くか、定期的に換気ができる場所に設置しましょう。
もしも傷んでしまったら…
観葉植物が傷んでしまう原因としては、水のあげすぎや、エアコンの風が当たっていること、直射日光で葉が焼けてしまったことなどが考えられます。エアコン・直射日光が原因の場合は設置位置を変えることで対処できますが、水のあげすぎで根腐れを起こしてしまった場合は、いったん掘り起こし、腐った根の部分を切り落とす必要があります。腐った根を切って、その後、土を入れ替えた鉢に植え替えましょう。
【大型】育てやすい人気の観葉植物4選!
たくさんの種類が存在する観葉植物ですが、その中でもどのようなものが育てやすいのでしょうか。ここでは、HugKum読者のご家庭からアンケートに寄せられたおすすめ観葉植物を、育てる際のポイントや注意点とともにご紹介いたします。まずは、お部屋に飾れば必ず目を引く「大型サイズ」から!
パキラ
「お世話が簡単」と定評のあるパキラ。耐陰性や耐寒性に優れており、お部屋のどこに置いても育ってくれるので、初心者にも扱いやすい観葉植物です。ただし、光が不足すると虚弱な状態で間延びしてしまうので、春秋などはたっぷり光に当ててあげましょう。冬は5℃以上の明るい室内で。大きさをコントロールしやすいので、インテリアとしてもお部屋に取り入れやすい観葉植物です。
ポインセチア
クリスマスフラワーの別名を持つ、赤い苞が魅力的なポインセチア。成長過程ごとに葉の色合いに変化があるので、おうちで育てれば、クリスマスに見かけるときとはまた違う表情を味わうことができます。メキシコ原産ゆえに、「クリスマス」のイメージに反して、耐寒性に乏しい点が意外な特徴。そのため、5月から9月末くらいまでは屋外で育てられますが、10月以降は屋内で管理する必要があります。
ゴムの木
光沢のある美しい葉が特徴的なゴムの木。日陰や乾燥を含む環境の変化に強く、年間を通して、基本的な手入れだけで十分に栽培できる点が魅力です。ゴムを作ることができる樹液を含みますが、触るとかぶれたり、服に染みついてしまうことがあるので要注意。「永遠の幸せ」という花言葉を持ち、贈り物としても人気の高い観葉植物です。
コンシンネ
コンシンネは、笹の葉のような細長い葉っぱが特徴的な観葉植物です。日光を好むので、屋外で日光浴させるのもOK。ただし、真夏の直射日光は避けましょう。寒さに弱いので、冬の間は室内に。品種によって色が異なり、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができるのもうれしいポイント。
【小型】育てやすい人気の観葉植物10選!
存在感抜群な大型の観葉植物も魅力的ですが、お部屋のどこにでも簡単に設置できる気軽さから、小型の観葉植物も多くのご家庭から人気を集めています。HugKumメルマガ読者のご家庭から寄せられた、育てやすく人気の小型観葉植物をご紹介します。
サボテン
最近では、100均やインテリアショップでも見掛けるサボテン。可愛らしいポットに入っていて、お部屋のちょっとした場所にアクセントとして飾るのにぴったりです。茎に貯水する機能をもつ多肉植物で、本来は日差しが強く乾燥した場所に生えています。自宅で育てる際は、日当たりがよく風通しの良い場所へ。水やりは、5〜9月には土が乾くたびにたっぷりと、12〜2月は断水に近い状態でOKです。
サンスベリア
独特の模様と多肉質の葉が個性的なサンスベリア。多肉質の葉で乾燥に強い反面、湿度や寒さには非常に弱いので注意しましょう。水やりは、通常時は鉢内がしっかり乾いてから。冬は完全に水を切り、暖かい場所で休眠させましょう。日当たりのよい場所を好むので、直射日光が当たらない程度に明るい窓際などへの設置がおすすめ。
アボカド
HugKum読者のご家庭の中には、あのアボカドを観葉植物として栽培しているという方も! 調理時に取り出したアボカドの種は、水耕栽培すると、発芽し、成長していきます。水耕栽培の容器に根がいっぱいになったり、葉が数枚出たら、培養土を入れた植木鉢に植えてあげましょう。日当たりの良い場所で管理していくと、次第に茎がしっかりと太く成長していきます。
グリーンネックレス
ころころと小さな緑色の玉が蔓に連なるグリーンネックレスは、多肉植物の一種。「緑の鈴」とも呼ばれ、観葉植物として人気があります。緑色の球は多肉化した葉で、秋から冬にかけて花茎を伸ばし、その先端に花を咲かせます。乾燥に強く過湿に弱いので、水のやりすぎには注意。お部屋にハンギングで吊るせば、丸い葉が靡くかわいらしい様子を観賞できます。
コーヒーの木
つやつやと光沢のある葉が美しいコーヒーの木。耐暑性がかなり強く、日光を好みます。ただし、寒さには弱いので越冬には10℃以上が必要。はじめはデスク上でも可愛がれる大きさですが、数年間慎重に育てれば、株を大きくすることもできます。大きくなると5~6月頃には花を咲かせ、コーヒーの実がなるかも!
ジンゴニウム
ハート型の葉がかわいらしいシンゴニウムには、葉が白いものや、赤いもの、白と緑のマーブル模様のものなど、さまざまな品種があります。お部屋の雰囲気や好みのものを選びましょう。弱い光と高温多湿の環境を好むので、直射日光の当たらない明るめの日陰に設置するのがオススメです。
ガジュマル
観葉植物としてメジャーなガジュマルは、もともとは屋久島・種子島に生息する亜熱帯~熱帯植物です。絡み合うような太い幹が特徴で、「子どもの精霊が宿る」と信じられる神聖な木でもあります。暑さや日差しに強い一方で、寒さは苦手。冬は室内のあたたかい場所で管理しましょう。
ポトス
ミニ観葉としても大鉢でも楽しめるポトスは、丈夫で管理しやすく初心者の方にもおすすめ。品種改良によって種類も多く、それぞれ斑の入り方などが異なります。日光を好み、耐陰性にも優れている点が魅力。ただし、夏の直射日光には弱いので、半日陰くらいの場所への設置が好ましいです。
モンステラ
独特な葉の形のモンステラは、育てやすさやお部屋への合わせやすさから人気の高い観葉植物。寒さや乾燥に強く、鋭い光が苦手なので、春秋は直射日光の当たらない場所に置き、夏は半日陰に設置するのがオススメです。葉の面積が広く、ホコリが積もりやすいため、時々掃除をしてあげましょう。
ハオルチア
肉厚な葉やその美しい透明感から、昨今注目を集める小型多肉植物のハオルチア。ハオルチア属の植物は500種以上あり、品種によってその姿形もさまざまに異なります。特別なお手入れを必要とせず、初心者でも育てやすい点が魅力。風通しがよく明るい場所で育て、春と秋の間は週に1回、休眠期間にあたる夏と冬の間は月に1〜2回、少なめに水を与えましょう。
自然を育てる楽しさに目覚めてしまうかも!
インテリアにとどまらない、多岐に渡った魅力を持つ観葉植物。一度育てはじめたら、室内で植物を育てる楽しさに目覚めてしまうかもしれません。今回ご紹介したおすすめを参考に、ぜひ、お家に素敵な観葉植物をお迎えしてみてくださいね。
構成・文/羽吹理美