目次
離乳食の とうもろこし はいつから?
離乳食初期から
とうもろこしは離乳食初期から食べられます。下で詳しく解説していますが、よく下処理してから使用しましょう。
とうもろこしの栄養
とうもろこしには、炭水化物、タンパク質、燐、ビタミンB群など含まれていて栄養豊富な食べ物です。野菜や果物と同じ栄養の分類のように思いますが、実は栄養の分類としては、体のエネルギーになる炭水化物に分類されます。
離乳食で使う とうもろこし の選び方
とうもろこしは、生、缶詰、冷凍といろいろありますね。用途によって使い分けるといいと思います。やっぱり美味しさと何も混ざりけがないことを考えると、生のとうもろこしがいちばんです。
生のとうもろこし
離乳食に使うとうもろこしは新鮮なものを使いましょう。とうもろこしの新鮮さを見極めるコツは、
・外の皮の緑色が濃いもの
・ひげが縮れていて茶色、黒いもの
皮をむいてしまうと、鮮度が落ちやすいので、皮をむいたらすぐに料理に使うようにするとよいでしょう。
缶詰タイプ
粒だけが缶に入っているので、すぐに調理することができて、離乳食に使いやすいのが特徴です。
缶詰は塩や砂糖が使われていることもあります。「食塩無添加」と書かれていて、裏面表示に「スイートコーン」のみのものが、離乳食には安心して使えるでしょう。
また、粒のものではなく、とうもろこしがペースト状になっている「クリームコーン」は、離乳食に使いやすいです。こちらも、食塩無添加のものを選びましょう。
冷凍タイプ
冷凍のタイプのとうもろこしも、缶詰タイプと同じように、離乳食に使いやすいです。
一度袋を開けたら離乳食に使う分は、1回分を小分けにできる清潔な密封容器(袋)に入れ替えると安心でしょう。
離乳食ならフレークもおすすめ
とうもろこしを粉状のフレークにしている「とうもろこしフレーク」は、とうもろこしの薄皮を取り除く手間がなく、手軽に離乳食に使うことができます。原材料がとうもろこしだけのものを選ぶようにしましょう。商品の中には乳幼児企画適用食品と明記されたものもあります。
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離乳食の とうもろこし の進め方
離乳食の各時期にとうもろこしを使う際の、具体的な食材の状態・大きさ・量の目安・下処理について説明します。
初期
・食材の状態
裏ごししてなめらかな状態
・大きさ
トロトロのポタージュ状~ペースト状
・量の目安
離乳食スプーン1杯~15g
・下処理
内臓機能や口の機能が未発達なので、薄皮を取り除いてから調理開始です。裏ごし器で裏ごしすると、薄皮も一緒にとれるので調理しやすいです。
中期
・食材の状態
豆腐くらいで舌でつぶせる固さ
・大きさ
2~3㎜のみじん切り
・量の目安
20~30g
・下処理
中期も引き続き、内臓機能や口の機能が未発達なので、薄皮を取り除いてから調理開始です。
後期
・食材の状態
バナナくらいで歯ぐきでつぶせるくらいの固さ
・大きさ
5~7㎜
・量の目安
30~40g
・下処理
最初は中期と同様に薄皮を取り除きますが、成長とともに歯ぐきでカミカミするのに慣れてきたら、少しずつ薄皮がついたとうもろこしにもチャレンジしてみましょう。
完了期
・食材の状態
肉団子くらいで歯ぐきで噛める固さ
・大きさ
1㎝
・量の目安
40~50g
・下処理
歯ぐきで食べ物をカミカミできるようなら、薄皮を取り除く下処理なしで、粒のまま食べられるようになります。少量から試してみましょう。
とうもろこしの下処理・冷凍保存方法
とうもろこしは離乳食初期から使えるのですが、気になるのが「薄皮」。赤ちゃんの咀嚼力は未発達です。歯も生えそろっていません。薄皮がついていることで、噛み切ることができませんし、消化しにくくなります。ですので、「薄皮を取り除く」ことがポイントになります。
基本のとうもろこしの茹で方
<作り方>
1.とうもろこしのひげや皮を取り除く
2.鍋にとうもろこしを入れひたひたになるくらいの水を入れて、火をつける
3.沸騰から5分ほど茹でる
薄皮の取り除き方
まずは柔らかく湯がいてむきましょう。一つ一つ薄皮をむくことはなかなか大変ですが、中期ごろまでむいてあげると安心です。
後期以降から徐々に薄皮をむかなくてもよくなりますが、嫌がるなら引き続きむいてあげましょう。薄皮付きを初めて与えるときはまず、細かく切ってあげましょう。
とうもろこしの冷凍保存方法
とうもろこしを冷凍する場合は、裏ごししたものを1食分ずつ容器に入れて保存します。
粒のままも湯がいてから冷凍できますが、同じように1食分ずつ冷凍していると使うときに便利ですね。
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とうもろこしを使った離乳食レシピ
では、各時期のとうもろこしを使った離乳食メニューを紹介します。
今回紹介している離乳食レシピは、生のとうもろこしを茹でる前提でご説明しています。
【離乳食初期】とうもろこしとじゃがいものペースト
<材料>
とうもろこし 10g
じゃがいも 10g
<作り方>
・とうもろこしの薄皮をむく
・じゃがいもは皮をむき茹でやすい大きさに切る
1.じゃがいもを茹でる
2.1が8割がたやわらかくなったらとうもろこしも入れる
3.じゃがいもととうもろこしを裏ごしする
【離乳食中期】ささみととうもろこしのホワイトスープ
<材料>
鶏ささみ 5g
とうもろこし 10g
ブロッコリー(穂先) 5g
かつお昆布だし 100ml
牛乳 30ml
<作り方>
・とうもろこしの薄皮をむいて裏ごしする
1.かつお昆布だしで鶏のささみとブロッコリーを煮て、火が通ったら取り出してみじん切りにする
2.鍋の煮汁を50mlにして1ととうもろこし、牛乳を入れて煮る
【離乳食後期】しらすとコーンのおじや
<材料>
5倍かゆ 80g
しらす 5g
とうもろこし 5g
青のり 少々
かつお昆布だし 100ml
しょう油 0.5ml
<作り方>
・とうもろこしは、1/4~1/2に刻む
・しらすは湯がいて塩抜きする
1.かつお昆布だしで5倍かゆ、しらす、とうもろこしを入れて蓋をして弱火で炊く
2.最後にしょう油で風味をつけ、青のりをふりかける
【離乳食完了期】牛肉とコーンのレンコン煮
<材料>
牛肉 10g
絹ごし豆腐 15g
とうもろこし 10g
レンコン 10g
かつお昆布だし 150ml
しょう油 0.5ml
<作り方>
・牛肉は脂肪を取り除き1cmに切る
・豆腐は1cm角に切る
・とうもろこしは大きければ1/2に切る
・レンコンはおろし金ですりおろす
1.かつお昆布だしで牛肉、とうもろこし、レンコン入れて煮る
2.豆腐をを加え、ひと煮立ちしたらしょう油で風味をつける
【離乳食完了期】コロコロコーンスープ
お野菜をサイコロ状に切った、離乳食完了期の赤ちゃん向けの噛むメニューです。切る大きさを小さくすれば、離乳食中期から食べられます。
<材料>
にんじん 10g
玉ねぎ 15g
さつまいも 10g
キャベツ 3g
とうもろこしフレーク 15g
牛乳 50ml
かつお昆布だし 150ml
<作り方>
・野菜は1cm角に切る
1.かつお昆布だしで野菜をやわらかくなるまで煮る
2.煮汁が半分になったら、とうもろこしフレークと牛乳を加えて煮る
3.味噌0.5gで風味をつける
離乳食の とうもろこし に関する体験談
Hugkumでは、離乳食を経験しているママパパ120人に、とうもろこしの離乳食についてアンケート調査しました。
Q.離乳食でお子さんはとうもろこしを好んで(嫌がらずに)食べてくれましたか?
41.7%のお子さんがとうもろこしは好んで食べ、79%を超えるお子さんがとうもろこしを口にできているようです。
甘みのあるとうもろこしは赤ちゃんにも人気。なかには粒々を苦手に感じるお子さんもいるようです。とうもろこしの離乳食の進み具合はどうだったのか、ママパパの体験談もご紹介します。
ママパパの体験談
「旬の時期だったので裏ごしして与えた。美味しそうに食べてくれていた。」(20代・大阪府・子ども1人)
「とうもろこしそのものを離乳食用に用意するのは大変だったので市販のとうもろこしフレークを食べさせていた。 甘みがあって喜んでいた。」(30代・愛知県・子ども2人)
「裏ごしコーンを食べさせたが、とても食いつきが良かったのを覚えている。」(30代・大阪府・子ども2人)
「とうもろこしのペーストを使って、おかゆに混ぜていた。甘さがあるので好みの味のようだった。」(30代・兵庫県・子ども2人)
「スープに入れて食べさせたら食べたけど好きそうではなかった。」(20代・愛媛県・子ども3人)
「下の子はつぶつぶかんがイヤみたいで食べてくれなかった」(30代・埼玉県・子ども2人)
旬のとうもろこしを離乳食にも
とうもろこしは甘みがあって赤ちゃんが好む食材のひとつです。入れるだけで色合いも良くなって食欲をそそりますね。離乳食メニューにもぜひ取り入れてみてくださいね!
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記事執筆
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。