実はクリスマスが誕生日!イギリス生まれの「くまのパディントン」の魅力って?

イギリスで人気のくまのキャラクターといえば?

くまの「パディントン」を知っていますか?くまは、今も昔も不動の人気アイコンですが、中でも「パディントン」はイギリスでは知らない人はいない、とてもメジャーなキャラクターです。

© Paddington and Company Ltd 2018

 

青のダッフルコートに赤い帽子がトレードマークのこのくまは、もともとは、イギリスで生まれた子ども向け文学作品『くまのパディントン』に登場する主人公。イギリス人なら一度はお母さんに読んでもらったことはあるというぐらい、長く広く愛された物語です。

 

日本でも、福音館書店から10冊、WAVE出版から3冊の児童書が翻訳発行されています。理論社からは、R.W.アリーのイラストによるかわいい絵本も刊行されていて、子ども年齢に合わせて読み聞かせする本を選ぶことができます。

読み物シリーズ 第1巻『くまのパディントン』 (福音館書店)
読み物シリーズ最新刊『パディントン、映画に出る』(WAVE出版)
絵本シリーズ『パディントンのクリスマス』(理論社)

 

 

 

 

 

 

 

 

「くまのパディントン」の最初の挿絵はペギー・フォートナムによる線画で、とても印象的なイラストですが、それ以外にもさまざまなアーティストによって描かれています。だから、いろいろな顔のパディントンがいるのです。いろいろな本を読み比べて、自分好みのパディントンを探してみるのもまた楽しかもしれませんね。

 

「くまのパディントン」は今年で生誕60周年!

© Paddington and Company Ltd 2018

 

「くまのパディントン」が初めて世に出たのは1958年。

イギリスで『くまのパディントン(A Bear Called Paddington)』が出版されたのが最初です。以降、絵本や児童書など150タイトル以上、40以上の言語に翻訳され、シリーズ全体で3500万部以上の売り上げを誇ります。

2018年、生誕60周年を迎えたパディントンは、今なお世界中で愛され、読み継がれています。

 

「くまのパディントン」はどんなストーリー?

主人公のパディントンはペルー産まれ、イギリスに密航!

主人公はくまの「パディントン」。

「暗黒の地」ペルーで生まれ、たった一人の身寄りだったルーシーおばさんが老グマホームに入ることになったので、イギリスに密航してきました。スーツケース一つを持ってイギリスに降り立ち、ロンドンのパディントン駅で出会った親切なブラウンさんのお家に居候させてもらっています。

いつだって紳士的で真面目だけれど、どこかおとぼけ。本人にそんなつもりはまったくないのに、行く先々で、ブラウンさん一家を巻き込んで大騒動が巻き起こります。

 

お世話になっているブラウンさん一家 

ブラウンさん  奥さんのメリーさん  ジョナサンとジュディ  家政婦のバードさん

     

映画化により、「くまのパディントン」人気が再燃!

児童書から始まった「くまのパディントン」ですが、その愛すべきキャラクターから、アニメに映画にとマルチに活躍しています。2016年には実写映画「PADDINGTON(パディントン)」が公開され(イギリスでは2014年公開)、今年2018年1月には続編「PADDINGTON 2(パディントン2)」が公開されました。

第1弾の「PADDINGTON(パディントン)」には、作者のマイケル・ボンドがカメオ出演しているので、探してみるのも楽しいかも。

映画「PADDINGTON 2(パディントン2)」

DVD & Blue-ray       [ 発売元 ] 株式会社キノフィルムズ/木下グループ  [ 販売元 ] ポニーキャニオン  ⓒ2017 STUDIOCANAL S.A.S All Rights Reserved.

グッズも大人気!

また、ぬいぐるみや雑貨などもたくさん販売されています。

イラストや挿絵にもいろいろな顔があるように、グッズにもいろいろなタッチのものがあって、お気に入りを見つけるのも楽しみの一つです。

R. John Wright社製ぬいぐるみ

 

 

 

 

 

 

 

 

「くまのパディントン」制作の裏にこんな素敵なストーリーが!

マイケル・ボンド(Michael Bond)
Picture by Terry Harris.

作者のマイケル・ボンドは、イギリスを代表する作家の一人です。第二次世界大戦ではイギリス空軍や陸軍に従軍し、「くまのパディントン」執筆当時は、BBC(英国国営放送」のテレビカメラマンとして働いていました。

この本を書き始めたきっかけには、とても素敵なエピソードがあります。

1956年のクリスマスイブ、マイケル・ボンドはデパートで売れ残っていた小さいくまのぬいぐるみを可哀そうに思い、妻へのプレゼントとして買って帰りました。当時、パディントン駅近くに住んでいたことから、このぬいぐるみを「パディントン」と名付け、そのパディントンを主人公に、ちょっとした楽しみのつもりでお話を書き始めました。すると、それがあれよあれよという間に1冊の本になり、世界的な人気を集めることになったのです。

奥さんへのプレゼントが、世界中で愛される本のきっかけだなんて、ロマンチックですね。

ロンドン パディントン駅

 

パディントン駅 一番線ホームにあるパディントンのブロンズ像

 

 

クリスマス生まれのパディントンはクリスマスプレゼントにもおすすめ!

季節はもうすぐクリスマス。クリスマスはパディントンの誕生日です。でも実は、パディントンの誕生日は年に2回あるのだとか!

『パディントン フランスへ』(福音館書店)の本の中で、パディントンは、6月25日と12月25日の2回誕生日があることを告白しているのです。

だから2回。もうすぐ2回目の誕生日がやってくるパディントンは、ということは御年…!?

くまの年の取り方はよくわかりませんが、クリスマスはパディントンにとって二重にうれしい記念日です。そんなパディントンにあやかって、今年のクリスマスプレゼントは、『くまのパディントン』の本とぬいぐるみのセットなんていうのはいかがですか!?

福音館書店 読み物シリーズ全10巻  作/マイケル・ボンド  訳/田中琢治・松岡享子  画/ペギー・フォートナム

 

 

 

 

 

 

 

 

WAVE出版 最新読み物シリーズ 全3冊 作/マイケル・ボンド 訳/三辺律子 画/ペギー・フォートナム

 

理論社 絵本シリーズ 全6冊  作/マイケル・ボンド 訳/木坂 涼 画/R・W・アリー

 

パディントン ベア™  オフィシャルサイト

構成/金杉沙織

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