椅子の数え方を真面目に考えてみる
椅子にはさまざまな種類があり、それぞれで数え方も変わります。どんな数え方があるのか、これから紹介していきましょう。
椅子の数え方の単位は「助数詞」
まずは、椅子の数え方の単位である「助数詞」について学びましょう。
助数詞とは
助数詞(じょすうし)とは、物の数を表すときに、物の単語の後ろに組み合わせる「接尾語」のことをいいます。この助数詞は、物の形状や性質を表していて、「個」「本」「人」などが代表的です。
椅子の数え方の単位はさまざま
椅子の数え方の単位は、さまざまな種類があります。どういった椅子の場合に、どのような単位を使うのか、見ていきましょう。
椅子の数え方
椅子といっても多種多様です。脚つきのものもあれば、パイプ椅子やソファ、ベンチなどもあります。これらの椅子の数え方をご紹介していきます。
脚のある椅子
脚のある椅子は、一般的に「脚(きゃく)」で数えます。これは、脚があるからです。椅子以外で脚があるものも、「1脚、2脚」と数えます。たとえば、机や三脚、ワイングラスなども「1脚」です。
キャスター付き椅子
キャスターが付いた椅子も、「脚」を使うのが一般的。キャスター付きの椅子であっても、脚がついていることから、「脚」が使われるようです。
パイプ椅子
パイプ椅子は、脚の部分がわかりづらいですが、パイプ部分を脚とみなし、「脚(きゃく)」で数えます。
ちなみに、たたんであるときには「個」を、商品として数えるときには「本」を使うこともあります。
長椅子
長椅子は、脚があるかどうかで数え方が変わります。脚がついていれば「脚(きゃく)」、ついていない場合は「台」を使い、「1台、2台」と数えます。
ベンチ
ベンチは脚の有無ではなく、備え付けられているかどうかで単位が変わります。たとえば、公園や庭園などにある備え付けられいるベンチは「基」を使い、「1基、2基」と数えます。
移動できるベンチに関しては、「本」や「台」を使います。
ソファ
ソファは、一般的に「台」を使い、「1台、2台」と数えます。そのほか、脚が付いているものなら「脚(きゃく)」を使ってもOKです。
座椅子
座椅子には脚がありません。そのため、「脚」は使わず、「台」を使います。「1台、2台」と数えましょう。
商品としての椅子
商品としての椅子には、「脚」は使いません。この場合には商品の数の助数詞となるので、「点(てん)」を使います。
場所としての椅子
宴会やお祝い事、劇場、映画館などに設ける椅子には、「席」を使います。「1席、2席」と表現しましょう。
椅子以外の数え方│無生物編
ここでは、椅子以外のものの数え方をご紹介します。
長机
長机には脚付きのものもありますが、多くの場合「台」で数えます。ただしまれに、「脚(きゃく)」「卓(たく)」「基(き)」を使うこともあります。
テーブル
テーブルに脚があれば「脚(きゃく)」で数えます。脚がない場合には、「台」「基」「卓」などで数えるとよいでしょう。
自転車
自転車には、電動自転車、ママチャリ、マウンテンバイクなどさまざまな種類があります。ですが、いずれも数え方は「台」を使います。
自動車
自動車にはさまざまな数え方があります。これは、どのような車かで異なります。リヤカーや手押し車、自動車は「台」、トラックは「両(りょう)」を使います。ちなみに、電車の車両も「両」を使います。
船
船にも、さまざまな数え方があり、種類によって異なります。貨物・石油タンカー・潜水艦などの大きな船は「隻(せき)」、ボートなど小さな船は「艘(そう)」、ヨットは「艇(てい)」を使うのが一般的です。
たんす
たんすは「棹(さお)」を使い、「1棹、2棹」と数えます。なぜ「棹」が使われるのかというと、たんすに棹を通してかついで運んでいたためだといわれています。
刀
刀には、いくつか数え方があります。「振り」や「腰」「本」「口」などです。「振り」という数え方は、刀は振るものであることが由来とされています。
テント
テントは「張(はり)」を使って数えます。「張」という漢字には、「ピンと伸ばす」「大きくする」などの意味があるため、テントの数え方に使われているそうです。
エプロン
エプロンは「枚」で数えるように思われがちですが、実は、「掛け(かけ)」を使います。「1掛け、2掛け」と数えるので覚えておきましょう。
箸
箸の数え方は複数あります。箸2本で1セットなので、「膳」「揃い(そろい)」を使うのが一般的です。
また、割り箸でまだ未使用のものは「本(ほん)」で数えます。食事用ではない火鉢や菜箸は「組(くみ)」「具(ぐ)」「揃い」を使います。
はさみ
はさみの数え方は「本」が一般的です。そのほか、「挺(ちょう)」「丁(ちょう)」とも数えます。
椅子以外の数え方│生物編
生き物の数え方もチェックしましょう。
人
人の数え方は、「人」を使い、「1人、2人」と数えます。かつての人の数え方には、「個」「体」「頭 (ず) 」も使っていたのだそうです。
また、個人を特定できる場合には「名(めい)」を使います。
犬
犬の数え方は、「匹(ひき)」や「頭(とう)」が一般的です。「匹」と「頭」の使い分け方は、人間よりも小さいかどうか。小さければ「匹」、大きければ「頭」を使います。
昆虫
昆虫は一般的に「匹」で数えます。ただし、貴重な種類や個体、専門的には「頭」で数えるのだそうです。また、おもしろいことにダンゴムシは「玉(たま)」を使うこともあるのだそう。
鳥
鳥の数え方には、「羽」「翼(よく)」「匹/疋(ひき)」が使われます。ただし、ダチョウやエミューなどの飛べない大きな鳥は「頭(とう)」を使います。
魚
魚の数え方にはさまざまな種類があります。一般的には「匹(ひき)」を使いますが、細長い魚や大きな魚は「本」、平べったい魚は「枚」で数えます。また、食用として売られている魚は「尾(び)」を使います。ほかにも、「喉(こう・こん)」「条(すじ)」「筋(すじ)」を使うこともあります。
うさぎ
うさぎは「羽(わ)」を使って数えます。羽がないのに、どうして「羽」で数えるのかというと、うさぎの長い耳が、鳥の羽のように見えるためという説があります。
いか
動物の数え方で一般的なのは「匹」ですが、いかの数え方で一般的なのは「杯(はい)」です。これは、いかの胴体が杯のような形をしていることが由来とされています。なお、いかを生き物として扱うときには「匹」、食材として使うときには「杯」「本」を使います。
かに
かにの数え方もいくつかります。生きているかには「匹」を使います。食べるかには「杯(はい)」「尾(び)」「枚(まい)」で数えます。
また、大きなかにの切り落とした足数本をまとめたものは、「肩(かた)」で数えます。
馬
馬は「頭(とう)」を使って数えるのが一般的ですが、「蹄(てい)」を使うこともあります。また、人が乗った状態の馬の数え方は「騎(き)」を使います。
神様
神様の数え方を知っていますか? 実は「柱(はしら)」を使って数えます。「1柱、2柱」といった具合です。なぜ「柱」を使うのかというと、神様は木や自然、建物の大黒柱に宿ると考えられていたためだといわれています。
椅子の数え方は脚があるかどうかで違う
椅子の数え方には複数あり、脚があるかどうかで判断します。脚があれば「脚(きゃく)」、なければ「台(だい)」または「個(こ)」で数えましょう。
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文・構成/HugKum編集部