子どもに人気!犬の絵本おすすめ
【1】『どろんこハリー』
ジーン・ジオン/作 福音館書店
◆こんな本
読みやすくはっきりした絵で集団への読み聞かせに最適。何回読んでも子どもたちは満足げな顔をします。
◆対象年齢
3歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【2】『ジェリーの こーろ ころん』
矢野アケミ/作 大日本図書
◆こんな本
犬のジェリーは転がすのが大好き。ボールも、すいかも、お相撲さんも、こーろころん。転がるものならなんでも転がします。ついには、おひさまだって、こーろころん! ユーモアとくり返しのリズムを楽しみましょう。最後は「ころん! おやすみなさい」で終わるので、お昼寝の前に読むのもおすすめです。読み終えたらみんなで一緒に、「こーろころん。おやすみなさい」。ジェリーのシリーズ3冊目。既刊2冊も遊べる楽しい作品です。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
『新幼児と保育』2017年12・1月号
【3】『くいしんぼう』
今江祥智/文 高畠純/絵 文研出版
◆こんな本
ダックスフントのボッシュは、おでぶちゃん。姿がオットセイに似ているので「オットー」と呼ばれます。ボッシュはそんな呼び名はイヤでしたが、食べることはやめられません。ある夜、泥棒が入り、ボッシュの鼻先に厚さ10センチもありそうな肉を落とします。さあ、ポッシュどうする?
◆対象年齢
4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2017年12・1月号
【4】『どうする ジョージ!』
クリス・ホートン/作 木坂涼/訳 BL出版
◆こんな本
犬のジョージにハリスがいいました。「ちょっと でかけてくるけど、るすのあいだ ひとりで いいこにしていられるかい?」「もちろん!」とジョージ。ところが、台所にはおいしそうなケーキ!「いいこにしてるって、いったな。いったけど、おいしそうだなぁ……」。どうするジョージ!ジョージの前に次々と現れる誘惑に、子どもは思わず声をあげることでしょう。そのリアクションを楽しむ本です。
◆対象年齢
異年齢
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2017年12・1月号
【5】『いぬ おことわり!』
H.A. レイ/絵 マーガレット・W・ブラウン/作 福本友美子/訳 偕成社
◆こんな本
昔あるところに、動物園に行ってみたいな、と思っている、小さなイヌがいました。ある日、飼い主のおじさんが動物園に連れて行ってくれます。ところが、入り口には「いぬ おことわり!」の看板。おじさんは「いいことを おもいついたぞ」と、イヌを人間の女の子に変装させます。さてどうなることでしょう? 少し長めのお話ですが、子どもをグッとひきつけます。『 ひとま ねこざる( お さる のジョージ)』シリーズのH.A.レイの作品。
◆対象年齢
2歳、3歳、4歳
『新幼児と保育』2017年12・1月号
【6】『バムとケロのにちようび』
島田 ゆか/作・絵 文溪堂
◆こんな本
「読み聞かせにはNGといわれましたが…」 学生が持ち寄った本で多かったのは〝バムケロ〟シリーズ。絵にたくさんの描き込みがあり、それを見つける楽しさで子どもたちが大好きなシリーズですが、それゆえに、読み聞かせには不向きといわれ続けてきました。ところが、A市の小学校読み聞かせボランティア講座で「ボランティアの先輩にはNGといわれましたが、私自身が小学生のとき、大好きだったので」と、1年生の保護者Sさんが『バムとケロのにちようび』を読んでくださったのを拝見し、驚きました。楽しい! 小さな描き込みが気にならないほど楽しいのです。そして何よりも読み手であるSさんの、この絵本が好きという気持ちが心地よく伝わってきます。やはり読み聞かせは、その絵本の楽しさを自ら経験している方が読むことが大切なのですね。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2018年2・3月号
【7】『あおいふうせん』
ミック・インクペン/作 角野栄子/訳 小学館
◆こんな本
「あんな声で喜ぶなんて、ぜんぜん、知りませんでした」 1歳のSちゃんをベビーカーに座らせながら、お母さんは笑いながらも少し戸惑っています。「家でも仕掛け絵本は見せているのに、あんな声で喜ぶなんて…」。生まれてから片時も離れることなく、いつも一緒のSちゃん。そのSちゃんがついさっき、おはなし会で発した声にお母さんは戸惑っているのです。『あおいふうせん』は単純な仕掛け絵本です。犬のキッパーが見つけてきた青い風船。どんどんふくらましてもへっちゃらです。どんどんどんどん大きくなって…「こーんなに!」と、青い風船は左のページの4倍にも膨れ上がりました。すると、それまで目を大きく開いて風船を見つめていたSちゃんが、聞いたことのない、低い、吐き出すような声で、「おおっ!」 「お」の音を出した口も、そのままの形でしばらく風船に見入っていたSちゃん。読み手のボランティアさんが広げた風船のページをたたみ始めた途端にコロンとお母さんに体を預けました。よほど楽しかったのでしょう。ニコニコしながらあとのお話に聞き入っていました。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
『0・1・2歳児の保育』2017年夏号
学習にも!犬が登場する絵本おすすめ
【1】『十二支のはじまり』
岩崎京子/作 教育画劇
◆こんな本
数ある十二支の由来絵本の中でも、言葉と絵、文章の長さなど、集団への読み聞かせにおすすめの作品です。
◆対象年齢
5歳~
◆ママパパの口コミ
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【2】『十二支のしんねんかい』
みき つきみ/文 柳原良平/画 こぐま社
◆こんな本
十二支って何? 幼い子も説明不要で楽しく理解できる本。干支の12匹が集まる新年会。その前に、12匹をユニークな台詞まわしで紹介します。幼い子どもでも、楽しく干支の順番を覚えられそうです。十二支を理解させるのではなく、言葉のおもしろさを楽しんでください。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳~
『edu』2015年5・6月号
【3】『わんわん わんわん』
作・絵:高畠 純 理論社
◆こんな本
0~1歳児の好きな動物の鳴き声だけで構成された絵本です。動物の鳴き声が、さまざまな書体、デザインで配置されていて、同じ「わんわん」でも、それぞれに違った気持ちが込められていることがよくわかります。最初は動物の絵を指さして読んでください。何回か読むうちに、絵を指さすだけで子どもから自然に鳴き声が出たり、鳴き声を聞いて子どもたちが動物を指さしたりして遊べます。
◆対象年齢
0歳~
◆ママパパの口コミ
『0・1・2歳児の保育』2014年春号
【4】『たろうのともだち』
村山桂子/作 堀内誠一/絵 福音館書店
◆こんな本
「ぼく いやだ! ぼくも いや!」 『たろうのともだち』では、自分より強く大きなものからいやなことをされないように、コオロギはヒヨコの、ヒヨコはネコの、ネコはイヌの、というように、次々家来になっていきます。でも、たろうは「ぼく いやだ!」ときっぱり断りました。すると、家来になったみんなも次々に「ぼくもいや!」「ぼくもいや!」。こんなふうに、「ちくちく言葉」でも、必要なときには適切な量をきちんと使えることが大切ということを、幼い子にも伝えられる作品です。
◆対象年齢
3歳、4歳、5歳、6歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2018年4・5月号
【5】『だあれだ だれだ?』
うしろ よしあき/文 長谷川義史/絵 ポプラ社
◆こんな本
「だあれだ だれだ?/ねこさんだよ。にゃあお にゃあお。/ねこさん おさかな だあいすき。あむ あむ あむ 」。ねこ・いぬ・ぞう、乳児さんになじみのある動物が、同じパターンをくり返すシンプルな絵本です。「ねこさんだよ。にゃあお にゃあお。」を「○○ちゃんだよ。いいこ いいこ」のように変えてみてもよいでしょう。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2017年2・3月号
【6】『あかちゃんたいそう』
鈴木まもる/作 小峰書店
◆こんな本
赤ちゃんがいろいろな動物とふれあう体験をしていきます。「ねこさんと ほっぺ すり すり すり」。「ぞうさんと おはなと おはな くん くん」、いぬさん、うさぎさん、くまさん、ぶたさん、パンダさん、ふくろうさん、あらいぐまさん、お父さんと……。ふれあい体操がいっぱい登場します。この時期の子どもは毎日できることが増え、成長を楽しめる1冊。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2015年4・5月号
【8】『いいこ ねんね』
内田麟太郎/文 長谷川義史/絵 童心社
◆こんな本
さるのかあさん、いぬのとうさん、ねこのかあさん、そしてぼくのかあさんが、「いいね ねんね」をうたいます。子どもたちは4種それぞれの甘え方をしたり、夢を見たり。すやすや眠る声のやさしい響きや、愛らしい親子の絵が続いて、ほっこり眠りに誘われていきそうです。「いいこ ねんね いいこ ねんね」声に出して、改めてその言葉のあたたかさにうっとりします。まるで幼い子の特権のような言葉ですね。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
◆ママパパの口コミ
『新幼児と保育』2015年6・7月号
教えてくれたのは
JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
大人も感動!編集部おすすめの犬の絵本
私たち人間にとってとても身近な動物である犬。大切な人との別れや命の重みについて、改めて考えるきっかけをくれる犬の絵本をご紹介します。
【1】『いつでも会える』
菊田 まりこ/作・絵 学研プラス
◆こんな本
無邪気な小さな犬のシロ。シロは大好きだった飼い主のみきちゃんが亡くなってしまい、大きな悲しみにくれます。シロは目をつぶれば、まぶたの裏でいつでもみきちゃんに会えると思います。悲しい別れでも、大切な人は心の中ではずっと生き続けることを教えてくれるストーリー。懸命に乗り越えようとする犬のシロの姿が、胸を打つ絵本です。
【2】『ある犬のおはなし』
Kaisei/作 トゥーヴァージンズ
◆こんな本
日本では毎年16万匹以上の犬や猫が殺処分されているという事実を知っていますか。
「どうしてこんな悲しいことが無くならないのか、どうしたら無くすことができるのか。少しでもいいので調べたり、誰かと話してほしい」そんな作者の願いから作られた絵本です。飼われていた犬や猫たち、野良犬や野良猫たち、そんな動物たちにも「喜び」や「悲しみ」があるということを知り、命の重みを教えてくれるお話。ぜひ一人でも多くの人に読んでもらいたい、という作者の願いとともに紹介させていただきます。
文・構成/HugKum編集部