「天神祭」といえば、いつ・どこのお祭り? 2023年の開催情報と見どころをチェック!

「子どもを大きなイベントに連れて行ってあげたい!」という人には、夏に実施される天神祭がおすすめです。2023年の開催情報にも触れながら、天神祭のイベント内容や見どころ、子どもを連れていく際の注意点などを幅広く紹介します。

<上画像:黄昏時の天神祭・船渡御 by 663highland , CC 表示 2.5,>

天神祭はどのようなイベント?

天神祭は日本各地の天満宮で行われますが、特に人気があるのは「大阪天満宮」で開催されるイベントです。まずは、大阪天満宮の天神祭について詳しく解説します。

1000年以上続く伝統的な祭典

大阪天満宮の天神祭は、平安時代中期ごろに当たる951(天歴5)年に開催された「鉾流神事(ほこながししんじ)」が始まりだといわれています。

鉾流神事は神社前にある海・川の岸から「神鉾(かみほこ)」と呼ばれる木製の鉾を流し、地域の平安を願う催しです。鉾は昔の武器ですが、現代では基本的に祭りの用具として使われます。

大阪天満宮に祀られているのは、学問の神様で知られる菅原道真です。菅原道真が太宰府に流される際、安全祈願の目的で大阪天満宮に立ち寄ったことから、祭神とされています。

大阪天満宮の鳥居

日本三大祭・大阪三大夏祭りの1つ

大阪天満宮で実施される天神祭は、東京の「神田祭」や京都の「祇園祭」と並ぶ日本三大祭の一つです。さらに、生國魂神社の「生玉夏祭」、住吉大社の「住吉祭」とともに、大阪三大夏祭りに数えられます。

大阪天満宮の天神祭が開催されるのは、6月下旬ごろから7月25日までの約1カ月間です。菅原道真の命日が2月25日といわれているため、天神祭の最終日を25日にしています。

参考:天神祭 | 大阪天満宮

【2023年開催予定】天神祭の見どころ

約1カ月続く天神祭の中でも、特に盛り上がるのは7月24〜25日です。2023年の開催情報にも触れながら、7月24・25日の見どころを解説します。

【7月24日】宵宮の鉾流神事

宵宮と呼ばれる7月24日には、宵宮祭・鉾流神事・行宮宵宮祭などが行われます。

2023年には本殿で実施する宵宮祭は関係者のみで行う予定で、一般客の観覧は認められていません。鉾流神事は旧若松浜の「天満警察署前」での実施が計画されています。

鉾流神事は朝8時50分ごろから始まり、祭りの開幕を告げる行事です。菅原道真の神楽歌「鉾流歌」が演奏される中、地域の小学校に通う児童から選ばれる「神童」が船上から長さ約75cmの神鉾を流します。

鉾流しの様子( 2005年)by Suguri F – ja, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2449229より

【7月25日】本宮の船渡御・奉納花火

7月25日の本宮には、朝から夜にかけて以下のような神事が行われます。

1.本宮祭
2.神霊移御之儀
3.陸渡御
4.船渡御
5.宮入還御列
6.還御祭
7.行宮本宮祭

2023年の場合、本殿で実施する本宮祭・神霊移御之儀・還御祭は関係者以外は参加できません。一方で陸渡御・船渡御・宮入還御列・行宮本宮祭は、一般客の鑑賞が可能です。

黄昏時の天神祭・船渡御 by 663highland , CC 表示 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=27296279より

特におすすめな催しが、夕方から夜にかけて行われる船渡御(ふなとぎょ)と、クライマックスに打ち上げる奉納花火です。旧淀川の「大川」には、菅原道真の御神霊を乗せた船を中心に、供奉船・御迎船・奉拝船など、イベントを盛り上げる船が集合します。

船上で神事「船渡御船上祭」を行った後には、約100隻の船渡御がつくり出す「かがり火」を彩るような奉納花火が打ち上がります。近隣の大きな公園から打ち上げる奉納花火は、「紅梅」と呼ばれるオリジナル花火が人気です。

参考:【重要】令和5年度の天神祭について | 大阪天満宮

天神祭を快適に楽しむポイント

天神祭の天神橋筋商店街

天神祭は全国的にも人気のイベントなので、子どもを連れていく際には注意が必要です。持ち物・行動・工夫の観点から、親子で天神祭を楽しむポイントを紹介します。

天候・虫を考慮した持ち物を用意

天神祭は7月末に行われるので、以下のような暑さ・虫対策グッズがあると便利です。

●帽子
●日傘
●携帯扇風機
●虫除けスプレー
●虫刺され用の塗り薬

長い時間を野外で過ごすため、急な雨に遭遇する可能性も考えられます。雨晴兼用の折りたたみ傘や、カッパなどの雨具も用意しておきましょう。また、夏の夜は肌寒く感じるケースもあるので、かさばりにくい薄手のカーディガンや、ストールなどをバッグに入れておくのもおすすめです。

その他にウェットシートやレジャーシートがあると、汚れた場所を拭き取ったり、野外で座ったりする際に役立ちます。

混雑を想定した行動が大切

大阪天満宮の天神祭には、日本各地から多くの観光客が訪れます。特に25日の奉納花火は、天神祭のクライマックスを飾る一大イベントです。かなりの混雑が予想されるため、早めの行動を心がけるようにしましょう。

奉納花火を見終わってから帰る準備を始めると、高確率で混雑のピークに遭遇します。身動きが取れないほどの人混みを移動するのは、小さな子どもには特に負担がかかります。花火大会が終わる少し前に切り上げるなど、できるだけ人混みを避けることも一つの方法です。

天神祭の奉納花火

25日は有料席を利用する方法も

7月25日の船渡御・奉納花火は夜遅い時間に行われるため、有料席を利用する手もあります。場所が指定された有料席だと、無料席よりは快適に天神祭を鑑賞できます。

2023年は以下の会場に、有料席が設けられる予定です。

1.造幣局会場
2.桜之宮会場
3.天満橋会場
4.大阪ふれあいの水辺会場

立ち見から弁当付きまで、ニーズと予算に合わせて好きなプランを選べます。ただ、船渡御の鑑賞ができなかったり、花火が見えづらかったりするエリアもある点に注意しましょう。

天神祭で日本の伝統と夏を味わおう

大阪天満宮で開催される天神祭は、日本三大祭・大阪三大夏祭りに数えられるイベントです。2023年は開催が決まっており、7月24〜25日には鉾流神事や船渡御、奉納花火などが一般公開されます。

子どもを連れて天神祭に参加する際には、天候・虫対策グッズの用意や、混雑を避けた早めの行動が大切です。予算に合わせて有料席を利用し、鑑賞の負担を軽減する手もあります。

平安時代から続く天神祭に参加し、親子で日本の伝統的な夏を楽しみましょう。

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