3歳児への絵本の読み聞かせのコツ、おすすめ絵本の選び方【読書アドバイザーが解説】

3歳は読み聞かせが重要!

3歳児は言葉を覚える時期

友だちとの関わりも増え、言葉がどんどん増える3歳児。自分の気持ちや欲求を、言葉を使って伝えることができるようになってきます。個人差はありますが、絵本の中の言葉を覚え、すぐに使ってみたりもします。
言葉の理解が進むと、耳で聞いた情報と目で見た情報を合わせて知識を吸収するようになります。知らないこと、見たことのないものを絵本で知ったり、覚えたりすることもできるようになっていきます。

1冊を聞き通す力も備わる

3歳児になると、少し先を予想して行動を起こすこともできるようになり、「どうしてそうするのか?」という理由もわかるようになっていきます。絵本の世界に入り込み、主人公の行動を予測し、お話の展開を予想することができるように。
また、友だちとの関わりの中で、少しずつみんなで過ごすためのルールもわかってきます。読み聞かせを始めるときには「お話の時間が始まります」と声をかけ、終わりには、「今日のお話はこれでおしまいです」ときちんと伝えましょう。子どもなりに心の準備をしてお話を聞くことができるようになるはずです。

 

3歳の子供への正しい絵本の読み聞かせ方

言葉をはっきり、ゆっくりと読む

表紙を見せタイトルと作家名も読みましょう。友だちの名前を覚えるように、絵本の名前や作家の名前を覚える子どもも出てきます。
このころになると、簡単なお話の筋を追えるようになります。抑揚はつけず、言葉をはっきり、ゆっくりと読むことが大切です。
言葉を覚えるのにともない、読み聞かせの途中に子どもたちから言葉が出始めますが、できるだけ流れを止めず、最初から最後まで1冊を読み通す習慣をつけてください。

絵本を「読まない、聞かない」3歳児

思ったこと、気づいたことがストレートに飛び出す時期です。読み聞かせの途中でも、「何?」「それ、知らない」「いやだ」「好きだ」と、ありのままの反応が返ってくることでしょう。最後まで読み通すことをくり返すうちに、子どもたちは少しずつお話の聞き方がわかってくるでしょう。

読み聞かせ方のコツ1:子供の反応を丁寧に受けとめるが、話の流れは止めない

主人公の危機には「大変!」「がんばれー!」と応援したり、「だめー!」とお話の展開に抗議をしたり。そんなときは少しゆったりと時間をとって、子どもたちが十分に反応するのを待ちましょう。ただし、それに応えたりしてお話の流れを止めることはしません。途中でお話を止めると、せっかくお話を聞いている子どもの集中力を切ってしまうことになるからです。

読み聞かせ方のコツ2:読み聞かせのあとは、気持ちを共有する時間をたっぷり!

子どもたちが全身でお話を楽しんだあとは、ぜひその声を聞く時間をつくりましょう。読み聞かせに10分の時間を予定しているのであれば、7分のお話を読んで、あとの3分をおしゃべりの時間に確保するなど、前もって予定を立てておくことがポイントです。
このとき、「どうだった?」とただ感想を聞くのではなく、「楽しかったね」と子どもの気持ちや感情を共有することが大切。子どもたちがお話に対する思いを言葉にし、それを読み手がしっかりと受けとめることで、子どもたちの心はさらに満たされるでしょう。

 

3歳向けおすすめ絵本の選び方

発達や経験によっても語彙に差が出やすいときですが、あまりためらわずにいろいろなジャンルの絵本を読んであげましょう。多少難しいように思えても、子どもは大人が思うより柔軟に、自分の考えで絵本を楽しむことができます。以下のポイントを参考にしてみてください。

ストーリーのある絵本

少しストーリーのあるものも追えるようになり、主人公と一緒にどんどんお話の中に入っていけるのが3歳のこの時期です。

日常生活に近い絵本

自分の生活に近いもの、体験したものごとに、より共感します。

自然や科学の絵本

知らないことへの吸収力もあるとき。見たことのないものや不思議なこと、自然のことなどにも目を向けられるようになっていくため、初期の科学絵本や知識の絵本もおすすめです。

お誕生日プレゼントにも!3歳向けおすすめ絵本8選

『お月さまって どんなあじ?』

マイケル・グレイニエツ/作 らんか社

丸いお顔のお月さまに積み重なる動物。子どもたちの好きな要素にハラハラ感が加わって、大人気の1冊。

『おめでとう おひさま』

中川ひろたか/作 小学館
年の始めにぴったりですが、新年度の4月にもおすすめです。語尾を伸ばさず、歯切れよく読みましょう。

『むしのかお』

新開 孝/作 ポプラ社
虫の顔って、こんなに楽しい。「こんにちは!」と読めば、子どもたちも「こんにちは!」と、答えます。

『まるさんかくぞう』

及川 賢治、竹内 繭子/作 文溪堂
「まる、さんかく、しかく。さんかく、ぞう、まる。」色と形と言葉の組み合わせで、何回でも遊べます。

『アンガスとあひる』

マージョリー・フラック/作 福音館書店
間近で読むより、離れて読み聞かせてもらうほうが楽しい。アンガスがアヒルに追われる場面が大人気。

『おふろだいすき 』

松岡享子/作 福音館書店
幼い子でも、主人公になりきってお話を聞ける作品です。文章に長さがありますが、最後まで楽しめます。

『くまのコールテンくん 』

ドン・フリーマン/作 偕成社
なくしたボタンを探す夜のデパート探検。子どもたちの好奇心が膨らみます。シンプルに読むのが効果的。

『はけたよ はけたよ』

神沢利子/作 偕成社
自分でパンツがはけるか、否かは、子どもにとって大問題。幼い子の日常生活に添う、明るく楽しい作品。

男の子が興奮!しかけがおもしろい知育絵本

『よこながきしゃぽっぽ』

作/リチャード・スキャーリー

1,600円(大日本絵画)

ボードブックで蛇腹折りの絵本をどんどん広げていくと、2メートル以上の、ながーい汽車になります。ゴリラのバナナンが、「ぼくのバナナをのせていないかい?」と、バナナを探しているようです。ところどころにある仕掛けをめくったり動かしたりしながら進んでくと、バスやクレーン車、飛行機など、子どもたちの大好きなのりものもたくさん登場します。

こまかく描かれた絵を見ながら、子どもが自分のまわりに立ててぐるりと囲んで楽しむことができます。

『しゅつどう! レスキューたいのくるま』

絵/スティーブン・バーカー、ジョー・バイアット

文/ヘレン・ウィアー

1,100円(小学館)

消防士のアリスちゃんが、火事を消しに出動しました。どののりものに乗っているか、のりものの仕掛けをめくってみましょう。自転車? 幼稚園バス? どれかな? 続いて、おまわりさんは、どれに乗っているかな?

身近なのりものと一緒に、消防車、救急車、パトカーなどのサイレンカーが登場します。小さい子どもでも楽しめる仕掛けで、どののりものが正解か当てっこしながら、人を助けるレスキュー隊の車を知ることができます。

 

秋や冬なら…クリスマスプレゼントに選びたい3歳向け絵本2選

『たのしい ふゆごもり』

片山令子/作 福音館書店
秋から冬へ、季節が移ろう頃にぜひ、読んであげたい1冊。新しい季節を迎える楽しさが詰まっています。

『おかしなゆき ふしぎなこおり』

片平 孝/作 ポプラ社
巨大なカタツムリの形の雪、怪獣のような樹氷。自然が作るさまざまな雪の形を鮮やかな写真で紹介します。

 

出典:『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』/児玉ひろ美

※本記事は保育者向けに書かれた本を、パパやママ向けに再構成しました。

再構成/HugKum編集部、イラスト/小泉直子

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