こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。和食には欠かせない調味料と言えば「味噌」がその一つ。味噌は、大豆や米、麦などに塩と麹を加えて発酵させた発酵食品です。最近では、海外でも健康食品として人気のある味噌ですが、離乳食にもおすすめできる調味料です。今回は、味噌の取り入れ方や注意点、レシピを紹介します。
離乳食の味噌はいつから使える?
離乳食に味噌を使えるようになるのは、離乳食後期です。離乳食初期と離乳食中期は、素材の味や素材とだしのうま味を味わう時期。離乳食後期になってから、だしや素材のうま味を生かしながら、ほんの少し「風味づけ」として調味料を使えるようになります。味噌は、しょう油と並んで離乳食期におすすめできる調味料のひとつです。
味噌の栄養
味噌には、たくさんの栄養が含まれています。主な原料の大豆は、良質なたんぱく質としても有名ですね。それが発酵することでアミノ酸、ビタミンがたくさん生成されます。炭水化物、脂質、マグネシウムなどが含まれ、1つの食品にこれだけ多くの栄養を含むものはないと言われています。
離乳食に使う味噌の選び方
ひとこと、味噌と言っても様々な種類があります。スーパーに行くと、さまざまな種類の味噌が販売されているので「どれがいいのかな?」と迷ってしまうのではないかと思います。原料は、米、麦、豆があり、販売されている味噌の8割は米です。赤系みそ、淡色系みそ、白みそと色も様々、地域によっても原料や色が違ってきます。離乳食に使う味噌を選ぶときのポイントは、次のとおり。
原材料がシンプルであること
原材料が、米、大豆、塩。のようにシンプルなものを選びましょう。「だし入り」の味噌じゃない方がいいです。
甘い、辛い味噌はNG
豆板醤やテンメンジャンなどの味噌は、赤ちゃんにはまだNGです。購入するときは、原材料名を確認してくださいね。
離乳食の味噌の進め方
もし今、調味料を使わなくても赤ちゃんが離乳食を食べているのであれば、味噌も無理に使わなくてもOKです。昆布やかつお節のだしを使えば十分おいしいですから。少し変味に変化をつけたいのならば、ほんの少しの量からはじめてみてください。
量の目安
離乳食を味噌で味付けするときは、ごく少量にします。
【離乳食後期】0.5g・・・ (小豆1/2粒分くらい)
【離乳食完了期】0.8g・・・(小豆1粒分くらい)
味見してほんのり味噌の風味が感じられるくらいでOKです。
離乳食におすすめ味噌3選
離乳食にはシンプルな材料で作られた「無添加」の味噌を選んであげてください。無添加といっても、スーパーには様々なメーカーのものがあり「どれを選べばいいか分からない」と迷ってしまいますよね。そこで私が使っているおすすめの無添加味噌をご紹介します。
フンドーキン 無添加合わせみそ
まろやかで赤ちゃんにも使いやすい味です。
はつゆき屋 鹿児島の麦みそ
材料が自然なもので甘い味噌です。甘い味噌がお好みの方はぜひ!
ひかり味噌 無添加にこだわっています
信州の味噌なので少し赤め。コクがあってみそ汁がピシッと決まります。
味噌を使った離乳食おすすめレシピ
【離乳食後期】鶏肉とごぼうのお味噌汁
<材料>
鶏むね肉 15g
里芋 15g
ごぼう 5g
味噌 0.5g
昆布だし 150ml
<作り方>
1.鶏むね肉は脂肪と皮を取り、煮やすい大きさに切る。里芋は1㎝幅の輪切り。ごぼうは5g分輪切り。
2.昆布だしに里芋とごぼうを入れて煮る。軟らかくなってきたら鶏肉を入れてしっかり火を通す。
3.2を取り出して5㎜に切り、鍋に戻して再加熱して味噌で風味をつける。
【離乳食完了期】 さつま汁
さつまいもの甘みさが赤ちゃん好みの、具沢山さつま汁です!
<材料>
かつお昆布だし 200ml
豚肉 15g
玉ねぎ 15g
大根 15g
にんじん 10g
さつまいも 10g
蒸し大豆 5g
味噌 0.5g
<作り方>
・玉ねぎ1㎝スライス
・他野菜、皮をむいていちょう切り
・豚肉脂肪を取って1㎝に切ってサッと下茹でする
・蒸し大豆 湯がいて薄皮をむいて1/2にカット
1.かつお昆布だしに、野菜⇒豚肉、大豆の順に入れて煮る。
2.味噌で風味付けする
味噌を選ぶポイントは「自分が好きな味噌の色に近いものを選ぶ」こと。白っぽい味噌が好きなら白い味噌を選び、赤が好きなら赤い味噌を選んでください。「昨日が赤だったから、今日は白っぽい味噌にしようか」なんて日によって変えるのもいいかも。味に変化があると毎日の離乳食作りも楽しくなりますね。
記事監修
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。
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