ちくわは冷凍できる?
ちくわは、白身魚などのすり身で作った加工品です。冷凍に関しては、「食感が悪くなる」「水っぽくなるからオススメしない」という反対意見が割と多いとか。筆者は疑問に思うことなく、普通に冷凍していました(笑)。若干、味音痴なのかもと不安に思いつつ…。ちくわは、冷凍できますよ~♪
冷凍後の保存期間はどれくらい持つ?
ちくわの賞味期限は?
通常のちくわは、スーパーの棚に陳列されている日から3~4日程度と書かれている商品が大半です。加工品なのに結構、長持ちしないんだなぁという印象ですよね。
実は、袋に記載されているのは“賞味期限”です。賞味期限は、読んで字のごとく味や風味を損なわない期間のこと。そのため、消費期限に関して言えば、1~2週間程度は保存ができます。
ただ、あくまでも未開封の場合なので、冷凍した方が断然、長持ちですよね。冷凍した場合は、1か月程度は保存が可能になります。
ちくわの冷凍保存のやり方
冷凍ちくわは、なぜ不評なのでしょうか? 原因を追究するべく改めて検証してみました。いくつかの方法で冷凍保存を試したので、ご紹介しますね。
未開封の場合
まず、未開封のちくわを袋のまま冷凍保存してみることに。そのまま、冷凍庫へポイと入れただけの状態です。この方法は試したことがなく、自然解凍して味見をしてみました…。
若干、水っぽいかもしれませんが、食感的には特に問題ありません! ここで、ふと「ちくわの冷凍はおすすめしない」という意見の原因が分かった気がしました。たぶん、添加物の多い商品を購入されたのでは?
ちなみに、今回試したちくわは、白身魚の“すけそうだら”100%でした。たまに、魚の部分を補うために他の添加物(結着剤のようなもの)を入れたりする場合があります。その水分量の多さが、食味が悪くなる要因なのではないかと推測。冷凍する場合は、“添加物の少ないものを選ぼう!”というのが、1つポイントです。
開封済みの場合
袋を開けて使い切れない時に、筆者がよくやるのは輪切りにして冷凍保存です。輪っかの形状もかわいくて何かと重宝します。冷凍の仕方も冷凍用保存袋に全部入れるだけなので簡単です。
もし、ストローがあれば、袋の空気を抜いてから冷凍保存すると酸化防止になります。
冷凍したちくわは、お好み焼きや焼きそばなどに最適です。
調理後に冷凍すれば作り置きに
すぐに活用したいという方には、調理済みで冷凍しておくのが断然おすすめ。冷凍庫にあるだけで、主婦の心強い味方になります。
ここでは、ちくわと茹でたインゲンをオイスターソースで炒めたものと、ちくわにチーズをはさんだもの2種を作ってみました。
【調理冷凍】ちくわとインゲンのオイスターソース炒め
【調理冷凍】ちくわチーズ
オイスターソース炒めもちくわチーズも、お弁当やおかずに重宝するので、冷凍保存しておくと毎日がラクになります。
冷凍ちくわの解凍方法
どうですか? 冷凍ちくわって簡単で便利ですよね~。
さて、ここでは解凍法を教えます。ちょっとだけ、ルールがあるので確認しておいてくださいね。
自然解凍
冷凍ちくわは、自然解凍でオッケーです。冷凍庫から取り出して、冷蔵庫へ移動しておけば大丈夫です。
早く使いたい時は、電子レンジのあたためモードで解凍することもできます。
解凍せずそのまま調理に使用してOK?
解凍には、重要ポイントがあります! 凍ったまま、油に投入するのはNGです。
試しに、冷凍庫から取り出した直後に油で炒めようとしたら、あっという間に焦げました。トホホ…。油もはねて危険なので、解凍後に使うほうが安心です。
次のお好み焼きのように、生地に一緒に入れて焼く場合は凍ったままの調理でもOK。この場合は、勝手に加熱で解凍できるので手間いらずです。
冷凍輪切りちくわで作るお好み焼き
参考までに、我が家で定番のお好み焼きを、冷凍した輪切りちくわで作ってみました。冷凍シーフードミックスなどを加えれば、結構ボリューム満点な1枚になりますよ♪
ちくわは、魚のたんぱく質を補うこともできる優れた加工品です。冷凍保存して上手に活用してみてくださいね。
撮影・文/川越光笑(たべごとライター・発酵食スペシャリスト)
HugKumおすすめ! ちくわを使ったおすすめレシピ
【1】キャベツとちくわのお好み焼き青のり梅マヨネーズソース
野菜と、和風の具材がたっぷり。シンプルだけど栄養満点なお好み焼きプレートには、クセになるおいしさの、梅+青のり+マヨネーズのソースを合わせて。
◆材料
(大人1人+子ども2人分)
キャベツ 300g
ちくわ 4本
パプリカ 1/2個
卵 2個
小麦粉 100g
しょうゆ 大さじ2
水 1カップ
かつお節 6g
サラダ油 大さじ2
【A】
マヨネーズ 大さじ3
梅肉 1個分
青のり 小さじ1
砂糖 小さじ1/2
※写真の分量は、すべて子ども1人分の目安です。
◆作り方
【1】ボウルに水とかつお節、しょうゆ、粗みじん切りにしたキャベツとパプリカ、ちくわを入れて混ぜ、小麦粉を加えてさっくり混ぜる。生地を2等分してそれぞれ卵を1個ずつ割り入れ、そっとひと混ぜする。
【2】フライパンにサラダ油を熱し、1枚分を流し入れて中火で5分ほど焼く。裏返して弱めの中火にし、蓋をして、さらに10分ほど焼く。同様にもう1枚焼く。
【3】【A】を混ぜてソ ースを作る。
教えてくれたのは
松見早枝子さん
料理研究家。ビューティレシピスト。美と健康をテーマに、栄養バランスに優れたおいしいレシピを提案。雑誌、テレビ、講演会、料理教室など幅広く活躍している。美食家でレストランオーナーの夫、息子と3人暮らし。
『めばえ』2016年10月号
【2】ちくわのピザ風
ちくわを半分に切って生地に見立てて。ツナ、チーズなどお好みの具材を載せて焼くだけ。ちくわ自体に味があるので、しっかりとした食べごたえに。
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
ちくわ 8本
ブロッコリー 1/2個
ツナ(缶詰) 1缶(80g)
マヨネーズ 大さじ2
ピザ用チーズ 50g
◆作り方
【1】ちくわは縦に半分に切り、クッキングシ ートの上にすき間なく並べる。
【2】ボウルに、ゆでて刻んだブロッコリー、ツナ、マヨネーズを加えて混ぜ合わせる。
【3】【1】に【2】をのせ、ピザ用チーズを散らし、オーブントースターの天板にのせ、5~7分焼く。
◆ポイント
好きなサイズに並べます。ピザと違って切り分ける必要がなく、焼けたら簡単に小分けできるのも便利。
教えてくれたのは
マイティさん
節約料理研究家、日本ソムリエ協会認定ソムリエ。二人の女の子のママ。趣味の節約を生かしたブログ『1ケ月2万円の節約レシピ』が一躍人気に。料理以外にも公共料金の節約術なども、いろいろ公開。「レシピブログ」でも連載中。
『ベビーブック』2012年12月号
【3】デコおでん鍋
寒くなってきたら食べたくなるおでん!でも、おでんの具は子供にはなかなか食べれない場合も。そこで子供がだいすきなものばかりを集めたデコおでん鍋!ウインナーやジャガイモにアスパラガスを入れて、デコ鍋会をしましょう!
◆材料
(大人3~4人分)
【A】
白だし 1/2カップ
水 5カップ
薄口しょうゆ 大さじ1~2
※白だしの塩分によって変わるので味をみて調整する。
じゃがいも 3個
ちくわ 4本
ウインナー 8本
アスパラガス 4~5本
はんぺん 1枚
黒ごま 適量
焼きのり 適量
うずらの卵の水煮 6~8個
◆作り方
【1】 鍋に【A】と、皮をむいて一口大に切ったじゃがいもを入れて煮る。
【2】ちくわは長さを半分に切り、穴にウインナーを詰める。はんぺんは三角に切り、のりを巻き、目の位置に楊枝で穴をあけ、黒ごまを入れる。
【3】じゃがいもに8割がた火が通ったら、【2】と、ハカマを除いて食べやすく切ったアスパラガスを入れて煮る。
【4】うずらの卵に横に切り込みを入れ、その下の白身をV字にカットし、黒ごまを目の位置に刺して鍋に入れる。
◆ポイント
子どもは「チーズ焼きおにぎり」で。
ご飯を小さいおにぎりにし、ピザ用チーズをのせてトースターで焼いておく。器に入れて、おでんの汁をかける。
教えてくれたのは
ほりえさちこさん
栄養士、フードコーディネーター、飾り巻き寿司インストラクター1 級。男の子のママ。育児経験を生かした簡単で栄養バランスのとれた料理やかわいいレシピが人気。
『ベビーブック』2018年2月号
【4】ブロッコリーの木
お弁当の隙間を埋めるプチおかず。ちくわを木に見立ててブロッコリーを葉に。にんじんやハムの花を散らしてお弁当の中に木を植えてみよう!子供も喜ぶこと間違いなし。
◆材料
(大人1人分+子ども1人分)
ブロッコリー 小3~4房
生ちくわ 1本
マヨネーズ 少々
にんじん 少々
◆作り方
【1】ブロッコリーはゆでる。
【2】ちくわを4等分に切り、【1】の芯にマヨネーズをつけてさす。ゆでたにんじんを型で抜き、マヨネーズで貼る。
*にんじんの代わりにハムやチーズでも。
教えてくれたのは
阪下千恵さん
栄養士。おいしくて、栄養バランスのいいレシピが人気。二人の女の子のママ。
『ベビーブック』2014年5月号
【5】ネバトロ納豆そうめん
納豆とオクラのネバネバで体力 UP!納豆と麺類の相性は抜群です。
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
そうめん(乾) 250g
ひき割り納豆 4パック(120g)
細ちくわ 3本
オクラ 3本
ヤングコーン 4本
うずらのゆで卵 4個
【A】
めんつゆ(3倍濃縮タイプ) 1/2カップ
水 2カップ
刻みのり 適量
◆作り方
【1】オクラとヤングコーンはゆでて水にとる。ちくわにオクラを詰めて小口切りにする。ヤングコーンも小口切りにする。ゆで卵は半分に切る。納豆はよく混ぜる。
【2】そうめんは半分に折って表示に従ってゆでる。
【3】器に【2】を盛って【1】をのせ、混ぜ合わせた【A】をかけ、のりをあしらう。
教えてくれたのは
みないきぬこさん
女子栄養大学を卒業後、料理研究家のアシスタントを経て2007年独立。料理家、フードコーディネーターとして幅広い分野で活躍中。女の子のママ。
『めばえ』2014年8月号
構成/HugKum編集部